2000年10月


2000-10-01

絶えず考える

もう一週間を切ってしまった。今からあがいても仕方がないが、それでもあがく。 この期に及んで遅いのだが、なるべく中小企業診断士のこと、 それも中小企業対策のことについて考えるようにした。 今まで詰将棋や音楽の旋律のことを頭の中で反芻することはしょっちゅうだった。 これを中小企業対策で行おうということだ。さて、どうなるやら。

2000-10-03

妄想

複数の紛らわしい施策があれば、表にするといいといろんな人がいう。 そんなこんなで思い出したことがある。 私が数学セミナーを愛読していた頃、「盲目の数学者モラン」という記事があった。 このモランは代数学ですばらしい成果を残しているが、インタビュアーの質問に対して、 「私は多次元の切り口が見える」という答えていたのには驚いた。 もちろん、見えるというのは直感的にわかるというのと同義なのだろう。 データベースの構造をふと思い出したのだった。 中小企業対策という、多次元のデータベースのことだ。

比較、ということであれば別の話も思い出す。大阪フィルでヴァイオリンを弾いていた方が曰く、 「朝比奈(隆)は厳しいんだよ。独りで弾かせるんじゃなくて、二人で弾かせるんだ。 間違ったらすぐわかるからねえ、あれには参ったね。」

別の話もある。美人コンテストの最終選考では一人ずつ出てくるよりは、 二人を一度に登場させてこちらがいいという投票を繰り返せば、順位がすぐ決まる。

そういえば「プルターク英雄伝」の名称は正式には「対比列伝」というのだった。 私は少ししか読んでいない。あれを読んだのは夏の暑い日だった。確か成東駅だったかで 海へ行くバスの中で読んでいたなあ。

このような妄想ばかりどんどん発達して、肝心の中小企業対策の連想がちっとも働かない。 困ったことだ。

2000-10-04

下らない記事

そういえば、商業には関心がない私だが、次の記事を見てぎくりとした。 市議会のある会派のチラシの要約である。 「越谷駅周辺は重要な役割を果たしてきた。ところが再開発は遅々として進まず、 区画整理も完了の見込みが立っていない。商店街振興策は計画が作られて実施しようとすると 環境が大きく変わりやり直しになってしまう。活性化法に基づく基本計画で 本当に整備できるのか。」 タウン・マネージャーの皆さん、どう思われますか。


2000-10-06

逆行

ものづくり人材支援基盤整備事業の施策を見ていた。「個人に体化した熟練技能・技術の 客観化、マニュアル化を行い...」。 俺たちがやっていることは、 マニュアルを元にして個人に体化する熟練技能・技術を身に付けることなんだな。


2000-10-09

本番

10/8 が試験本番である。場所はお茶の水の明治大学。リバティ・タワーという、 新しく立派なビルである。情報の工業ケースはこの 9 階であった。 情報の商業ケースは 10 階より上、 工鉱業は 8 階だった。 地下鉄の新お茶の水の駅を降りて、かつて八重洲室内アンサンブルの練習場所だったビルを 眺めつつ、試験会場に到着した。 日本私法学会が同じビルで開かれていたが、混乱はないようだった。 去年会場についたのは一時間前に着いたが、今年は 30 分前になってしまった。 もうこのときには 7 割の受験生がいた。なかなか皆さん気合いが入っていらっしゃる。 もっとも、ユンケルを飲んでいる方は見当たらなかった。

試験監督から一通りの注意があったあと、しばらくして解答用紙と問題用紙が配られた。 大学入試から伝わっている透かし読みをしてみると、4題すべて一応覚えた項目であった。 ひとまず安心する。 開始の合図で 600 字を見る。おもわず心の中で「ギエギユ」といううなり声を上げた (この「ギエギユ」は VOW のどれかの巻にある広告からとった)。 選択がない。問題はただ一つ、「新中小企業基本法について、旧法と対比の上のべよ」というもの。 これは私が受けた模擬試験に出てきて、しかも 15 点しか取れなかった因縁の題目ではないか。 この試験と前後してわざわざ「新中小企業基本法 逐条解説」 を買って電車の行き帰りで読んでいたことを思い出した。 これを読んでいた理由は、600 字で文が詰まった(特に前段分)とき、 いかにして採点者の心証をよくするかというときに、 いかにもそれらしいことばを付け加えておくのがいいだろうから、ということだった。 よく、短歌ならば下の句に「それにつけても金の欲しさよ」を入れればいいとか、 俳句だったら「???の庵の侘び住居」をつければいいとかいう、あれである。 糸井重里がいう、これらの「萬膏句」のよりどころにしたのが、この逐条解説だった。 それが今、萬膏句だらけにしろという質問が出るんだものなあ。

200 字はどれを書くか迷って、因縁のある「地域中小企業支援センター」と、 因縁はないが昔からある「中小企業大学校」を選んだ。 「エンジェル税制」はみなが書くだろうし、未だに特定中小企業者の要件が5年以内か5年未満か わからなかったからだ。「中小企業金融対策特別保証制度」は、 何が別枠の対象になるのだったか思い出せなかったからだ。 とにかくすべてを書きあげて「誤字脱字に注意しなさい」という診断士の方のありがたい助言に 従って見直すと、「広域市町村圏県に設置する」というバカを書いていたので、 「広域市町村圏に、設置する」という日本語としてほめられない読点を打ってごまかした。


2000-10-13

英語

ある掲示板で「NHK の英語講座で MBA ほにゃららをやるから勉強になるのでは」という意見を見たので、 嫌いな経営に嫌いな英語と嫌いの二乗の番組のテキストを買って、録画した再放送を見てみた。 テキストを見ていたので英語で何をいっているかぐらいのことはわかった。 びっくりしたのは英語を話している日本人で、 顔つきはいかにもアジア系で発音もネイティヴのそれとはあまり似ていないが、 話している雰囲気がいかにもビジネスであったのだ。


2000-10-27

脈略ないこと

つれあいと昼飯を食いに行く。隣に座ったおねえちゃんの会話を聞いていた。 「お客さんが来ると、やっぱりお客さんに買ってもらいたいから、服の生地の勉強をするの。 これはしわになりにくいとか、肌触りがいいとか。で、お客さんにそういった服が似合いますよと いいながら、そういうメリットを言えば、お客さんが買ってくれるの。そして『アクセサリーも いかがですか』とか『もう一着シックなものは』とかいうとみんな一度に買ってくれるんで びっくりしちゃった。」

2000-10-29

EVA

私の勤務先で、EVA に関する小冊子が配られた。正確には、課の社員には配られていたのに、 私には配られていなかった。なぜ、興味を一番もっていそうな私にないのか、 理不尽に思った。仕事が一段落したときに配付元に問い合わせたら、送りますということだった。 ほどなく着いたので確かめた。

未だに分からないのは、EVA が米国におけるスターン・スチュワート社の登録商標である、という注記である。 そんな登録商標になるならば公の試験に出るわけがないとたかをくくればよいし、 すべての手法でこのような登録商標を告知しなければいけないのは大変だなあと思う。


まりんきょ学問所日記2000年日記 > 2000年10月 | 前月 < > 翌月


MARUYAMA Satosi