先崎 学:最強の駒落ち

作成日 : 2019-03-22
最終更新日:

概要

著者は主張する:「駒落ちは自由だ」。

感想

将棋世界という雑誌に「駒落ちのはなし」として連載されていた記事をまとめたもの。 講談社現代新書として出版されたのには驚いた。 雑誌連載時は、 コンピュータソフトとの駒落ち対戦記もあり、これも面白かったが、 新書での編纂時には割愛されている。 また、連載時には飛車落ちや角落ちの連載もあったと思うが、これも割愛されている。 先崎氏は、あとがきで飛車落ちや角落ちについての本についてどうすべきか、悩んでいるようだ。

それはともかく、上手の指し方(先崎氏はテーマといっている)も解説されていて、おもしろい。 ( 2004-12-19, 2009-11-26 補筆 )

編集不注意?

p.269 で次のようにある。さあ第13図。ここからは二通りあります。 として、第1の手順が示され、第14図が載っている。ところが、もう一つの手順がない。ここは編集の不注意のせいで漏れてしまったのだろう。

この本は比較的早く本屋の店頭から姿を消し、その代わり日本将棋連盟から「駒落ちのはなし」がこの本の改訂新版のようにして出た。 「駒落ちのはなし」は立ち読み程度しか見ていないが、この二通りの手順うんぬんのところは文面全体が改訂・修正されていたように思う。 (2019-03-22)

その「駒落ちのはなし」が図書館にあったので、もう一つの手順が書いてあるか読んでみると、確かにあった。 「駒落ちのはなし」の p.232 から引用する。

他にもうひとつ、第13図からは☗5九飛とまた中央に回って指す手もある。 今度はもう一歩手ゴマが増えているので、☖4四同銀と取ることができないからである。 本格的な指し方で悪くはないが、第14図のほうが分かりやすいかもしれない。

(2023-10-27)

先崎 学の本

書誌情報

書名最強の駒落ち
著者先崎 学
発行日2004 年 11 月 20 日 第 1 刷
発行元講談社
定価xxx 円(本体)
サイズ
ISBN4-06-149757-X
その他講談社現代新書

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MARUYAMA Satosi