「まえがき」から引用する。
急戦矢倉は長い歴史の中でさまざまな戦法が生まれていますが、 本書では「米長流急戦矢倉」や「☖5三銀右急戦」など有力な作戦をふんだんに盛り込みました。
本書は、米長流急戦矢倉(先手番、後手番)、☖5三銀右急戦、田丸流☖5三銀左急戦、矢倉中飛車を取り上げている。 後者3戦法はすべて後手番での戦法である。
最近、矢倉が現れる将棋が少ない。というのも、先手番で矢倉を目指した場合、後手番での急戦に手を焼いているからである。ただ、 現在手を焼いている後手の急戦策は本書で扱われていない。現在は、たとえば池永天志の「現代矢倉のすべて」で扱っているような急戦策を後手が採用している。
では本書で扱われる後手番での戦法は現在使えるだろうか。現在では矢倉中飛車を除きやりにくいだろう。というのは、本書の先手番ではすべて5手め☗6六歩を前提としているのに対し、 現代の矢倉は5手め☗7七銀だからだ。矢倉中飛車だけが、5手め☗7七銀に対応できる。正確には、矢倉中飛車は5手め☗6六歩には適さない。
それはともかく、矢倉の急戦策をいろいろ知っておくのは勉強になると思う。
書名 | すぐ勝てる!急戦矢倉 |
著者 | 及川拓馬 |
発行日 | 2013 年 2 月 28 日 初版第一刷 |
発行 | マイナビ |
販売 | |
定価 | 1500 円(本体) |
サイズ | |
NDC | 796 |
ISBN | 978-4-8399-4607-4 |
その他 | 川口市立図書館で借りて読む |
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