青野照市 : 手筋事典

作成日 : 2024-03-28
最終更新日 :

概要

副題はあなたの将棋が9割変わる!

歩の使い方

将棋の手筋といえば、歩の使い方が多い。本書の手筋は私はすべて知っていたが、初めて聞いた名前があった。受けの手筋の「支えの歩」や「引きつけの歩」がそれである。 「支えの歩」とは、たとえば中飛車などで後手から5筋に殺到されて☖5七銀に打ち込まれたとき、先手が☗5八歩と打って受け止める、あの歩である。また、 「引きつけの歩」とは、たとえば後手の振り飛車が先手の舟囲いの居飛車に向って後手が☖8四香と☖9五桂で攻めてきたときに、☗8六歩☖同香☗8八歩として8七の地点を受け止める、 あの手筋である。

この引きつけの歩を見て思い出したのが、米長邦雄名人対羽生善治四冠(いずれも当時)の名人戦第6局で、羽生が見せた「歩のバック」である。 歩を後退させる新手筋として有名になったが、その源流はこのよく知られた「引きつけの歩」にあるのではないかと思った次第だ。

本書に戻れば、一つの手筋を「基本」と「応用」の二段階に、場合によっては「基本」と「応用」、「上級」の三段階にわたって解説しているので、おもしろい。 「基本」を身につけていても、なかなか「応用」までは至らない。弱いということなのだろう。

書誌情報

書名 手筋事典
著者 青野照市
発行日 2013 年 4 月 10 日 第 1 版版第 4 刷
発行元 創元社
定価 1200 円(本体)
サイズ A5 版
NDC 796
ISBN 978-4-422-75049-1
その他 越谷市立図書館で借りて読む

まりんきょ学問所将棋について将棋に関する本棚 > 青野照市 : 手筋事典


MARUYAMA Satosi