「初版のはじめに」から引用する。本書は「Ruby
で〇〇するにはどう書けばいいのか?」という問いに答える逆引き本です。
Ruby に関する本で逆引きの名を含むものは他にもある。それはそれとして、私が使っている ruby 3.1.1p18 ではうまく動くだろうか。
CHAPTER 04 はオブジェクトの基礎である。SECTION-052 ではオブジェクトのコピーについての節である。 「dup」は内容のみコピー、「clone」は完全にコピー、という見出しがあり解説が加えられている。 dup の内容には汚染状態を含むのだが、汚染状態とは何であっただろうか。 汚染で本書を調べると、索引に汚染マークという見出しがあり、p.622 に解説があることがわかった。 まず、外部からの入力はすべて汚染されているということである。 そして、外部入力に依存する値はすべて汚染されている。さらに、汚染されている値から決まる値がすべて汚染されている。 このような連鎖によって決まるのが汚染状態だということを思い出した。
CHAPTER 06 は配列とハッシュである。p.349 や p.351 の ONEPOINT では、
Ruby
の組み込みクラスは多目的に使うことができ(大クラス主義)、(スタック|キュー)も用途の一つです。
とある。大クラス主義とは何か。これは Ruby
自身が大クラス主義であると標榜しているので、
その定義を見ればいい。
ほかのページを見ると、小クラス主義ということばもあるようで、その典型が
Java だという。なるほど。
CHAPTER 11 はシステムとのインターフェースである。ここのセクションのいくつかはワンライナーについて書かれている。 便利だからいくつかメモしておこう。
CHAPTER 12 はネットワークである。p.530 section 227 では「Web
サーバを立ち上げる」という項がある。ここでは
WEBrick は Ruby 標準添付の Web サーバ
と書かれている。しかし Ruby
3.0 では WEBrick 標準ライブラリから削除されている。WEBrick は RubyGems
からインストールできるが、 では Ruby 3.0 以降で標準ライブラリの範囲内で
Web サーバを書けるものだろうか。
p.343 の ONEPOINT 内 上から 4 行目文字列を狭みたい
とあるのは、 正しくは《文字列を挟みたい》だろう。
書名 | 改訂 2 版 Ruby 逆引きハンドブック |
著者 | 卜部 昌平, 金子 雄一郎, 泉谷 圭祐, 伊藤 大介, 加藤 拓也, 河野 湖々, 澤田 剛, 濱田 陽, 丸橋 得真 |
発行日 | 2018 年 9 月 3 日 初版 |
発行所 | シーアンドアール研究所 |
定価 | 3820 円(税別) |
サイズ | 版 |
ISBN | 978-4-86354-244-0 |
その他 | 越谷市立図書館で借りて読む |
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