たばこについて

作成日:2000-04-28
最終更新日:

1. たばこについて

私は生まれてから、一度しかたばこを吸ったことがない。なぜたばこを吸わないかというと、 意志が弱いからである。なぜたばこを一度吸ってしまったかというと、 散髪後に理容師に勧められてしまってつい魔がさして受け取ってしまったからである。

2. たばこに対する耐性

私が育った家では父がたばこを吸っていた。煙たいのは確かだったが、慣れてもいた。 だから、耐性はあった。でも、今はほとんど耐性がなくなった。 これを読んでいる皆さま、私の周りでたばこを吸うことは勘弁してほしい。

3. ある別れ

20 歳のころ、上野駅で夜行急行の自由席に座って、出発を待っていた。 同じ年ごろの女性が「向いに座ってもいいですか」と声をかけてきた。 どうぞ、と私はいい、しばらく世間話をした。30 分くらい経ったろうか、 話が一段落した頃、女性はたばこを吸いはじめた。私はたばこを煙たくは感じなかったが、 話をしてのどが乾いていたので、 缶コーヒーを買いに行こうと思い「ちょっと失礼します」とだけ言って席を離れた。 3分ほどで帰ってきたら、女性がいなくなっていた。よく見ると、 女性が座っていた席に紙片があるのに気付いた。見るとこう書いてあった。

ごめんなさい。
たばこ、気になりましたか?
席、移ります。

わたしはあわてて列車の中を歩き、さっき話した女性を探したが、その姿は見当たらなかった。 そうこうするうち、列車は上野駅を発車した。

目的地に着いたのは朝のことであった。先に目的地に着いていた連中は酒を飲み続けていたが、 私はおかまいなしに連中に前夜のできごとを話した。そして、 前夜買った缶コーヒーを かばんから2本取り出し、続けて一気飲みした。

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MARUYAMA Satosi