田端 正久:微分方程式の数値解法 II

作成日:2013-02-12
最終更新日:

概要

偏微分方程式の数値解法である、差分法、有限要素法、境界要素法について述べられている。

感想

有限要素法というと苦い思い出がある。 私はかつて営業に「有限要素法のプログラムもできないの、それじゃ開発やってけないよ」 と罵られたことがある。 悔しくて、有限要素法のプログラムが載っている本を買ってきたが、 結局理解できないままだった。 著者は付録で「数値計算で良好な答えを得るには“秘伝”は不要である.(中略)安定条件は秘伝でなく,数値解析の理論結果なのである.」 と述べている。ろくに理論を学ぼうとせず、プログラムだけできればいいと考えていた私は、 恥ずかしく思った。

格子点集合

領域 `Omega` を格子間隔 `h (> 0) ` の格子
` x = ih, quad y = jh quad (i, j in ZZ)`
で覆う。`x` 軸、`y` 軸に平行な直線の交点 `(ih, jh)` を格子点とよび、
` P_(i, j) = (ih, jh)`
で表現すると。格子点集合 `Omega_h` を
` Omega_h = {P_(i, j) in Omega; quad i, j, in ZZ}`
で定義する。格子点 `P_(i,j)` が与えられたとき、4 点 `P_(i+-1,j), P_(i,j+-1)` を隣接点という。 格子点集合 `Gamma_h` を
` Gamma_h = {P_(i, j) !in Omega_h; quad i, j, in ZZ, "少なくとも 1 つの隣接点が" Omega_h "に属する"}`
とする。差分法では、格子点集合 `Omega_h cap Gamma_h` 上でのみ定義された関数 `u_h` を考える。

赤い曲線は離散化前の境界 `Gamma` 、格子点集合は、`Omega_h` : ○、`Gamma_h` :●

数式

数式記法には ASCIIMathML 形式を、 数式表示には MathJax を使っている。 また図形描画には ASCIIsvg を使っている。

発行日1993 年 5月 14日
発行元岩波書店
定 価3495円(税別)
サイズ
ISBN4-00-010512-4
備 考3分冊合計の金額
NDC

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MARUYAMA Satosi