「まえがき」より引用する :
本書では,高等学校までで学ぶユークリッドの平面幾何を中心にして,図形を数学的に取り扱う楽しさ・嬉しさを紹介しようと思います. これを通じて,幾何の構成の妙や定理の美しさをお伝えできればと願っています.
本文には各所で「問」、「練習」、「問題」があり、一部は巻末に解答がある。
証明の終わりには、ハートマーク(♡)がある。なぜかホッとする。
巻末の解答には、ヒント程度のものもある。たとえば、p.110 「5.7 三角比と正弦法則・余弦法則」には、次の練習がある。
g. 練習 `/_\"ABC"` の外接円の半径を `R` とする.
(1) `(/_\"ABC") = abc // 4R`
(2) 点 A を通り,それぞれ点 B,C で直線 BC に接する 2 つの円周の半径を `p, q` とすれば,`pq = R^2`.♡
p.138 の解答は次の通りである。
練習 5.7.g (1) `(/_\"ABC") = 1/2 ab sinC`,`sin C = c/(2R)`
(2) ` c = 2 p sinB = (pb)/R`,`b = 2qsinC = (qc)/R`
これらを掛け合わせて,整理するとよい.
ことばを足してみる。
(1) 三角形 ABC の辺 BC, CA, AB の長さをそれぞれ `a, b, c` とする。辺BC の長さは a であり、BCを底辺としたときの高さは `b sin C` だから、三角形 ABC の面積は、
`1/2 ab sinC`
で与えられる。一方、正弦定理より `sin C = c // (2R)` であるからこれを面積の式に代入して
`(/_\"ABC") = 1/2 ab c/(2R) = (abc)/(4R)`,
(2) 点 A を通り点 B で直線 BC に接する円周を考える。優弧 BC 上に点 D をとると、`/_\ ABD` に正弦定理を適用して `2p = c/(sin /_ ADB)` である。ここで、円周角の定理より `/_ABC = /_ADB `であるから、`2p = c / sin B` が得られ、 さらに `sinB = b/(2R)` より `c = (pb)/R` となる。同様にして、`b = (qc)/R ` である。これらの `c = (pb)/R` と `b=(qc)/R` を辺々乗じて `bc = (pbqc)/R^2` 。`bc != 0` だから `1 = (pq) / R^2` であり、よって `pq = R^2` が得られる。
このページの数式は MathJax で記述している。
| 書名 | 幾何の世界 |
| 著者 | 鈴木晋一 |
| 発行日 | 2006 年 12 月 15 日 初版第 3 刷 |
| 発行元 | 朝倉書店 |
| 定価 | (不明) |
| サイズ | 144 ページ |
| ISBN | 4-254-11566-0 |
| その他 | 越谷市立図書館(電子図書館)にて借りて読む |
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