服部 晶夫:いろいろな幾何 II |
作成日:2013-02-12 最終更新日: |
現代の幾何学として、多様体の幾何学を著者は掲げた。 その中で Morse 理論(モース理論)を紹介する。
多様体と聞いて思い浮かべるのは、数学科に進んだ知人のことである。 知人は大学に入ったときから多様体を勉強していた。 ある駅で会ったときいきなり「この多様体の本は面白いね」 に私に話しかけた。 私はまだ多様体という言葉すら知らなかったから絶句した。 このとき以来、多様体がわかる人は常軌をはずした人であると私は定義している。
しかし、だからといって、私が多様体がわからないことの言い訳にはならないのであった。 ちなみに、この知人は現在は知る人ぞ知る哲学者として活躍している。
p.6 に Brouwer の定理(ブラウアーの定理)が示されている。 この定理を示す前に、定義を与える。円盤 `D^2` を考える。定義は次の通りである。
`D^2 = {(x, y) in RR^2; x^2 + y^2 <= 1 }`
また、集合`S`から`S`への写像`h`に対して、`h(p) = p` となる元 `p in S` を `h` の不動点という。 ここで次の定理が成り立つ。
連続写像 `h : D^2 -> D^2` は必ず不動点をもつ。
この定理を知ったのは大学のときだが、なぜだかかっこいい気がした。
数式表示には、MathJaxを使っている。
発行日 | 1993 年 11月 8日 |
発行元 | 岩波書店 |
定 価 | 3495円(税別) |
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備 考 | 3分冊合計の金額 |
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