陳 淑梅、盧 思:はじめての中国語学習帳 |
作成日: 2021-01-21 最終更新日: |
「はじめに」より「この本はだれでも気軽に勉強できるよう中国語の文字を大きくし, 書き込みがしやすいような作りにしてあります。」
形がわずかに違う漢字が p.5 にある。HTML + Unicode (UTF-8) で表現できるだろうか。
中国語の部分を<span>中国語</span>とするだけでは中国語の字体にはなってくれなかった。 結局、 中国語用のCSS(www.karak.jp) にしたがって、 スタイルシートで簡体字用のクラス「cn」を作ったうえで中国語固有のフォントをタグに付与する方式をとった。すなわち、 <span class="cn">中国語</span>としたことになる。
では、上記の中国語の字体と日本語の字体はどこが違うか。
まず「着」は、上の縦棒と下の払いが日本語では分けられているが、中国語では一体となった払いになっている。
次に、「天」は、上の棒が長いのが日本語だが、上の棒が短いのが中国語である。
なお、本書の字体では、上の棒が多少右上がりに見えるのも相違点である。
「包」については、あし(下側)が「己」になっているのが日本語、「巳」になっているのが中国語である。
「海」については、つくり(右側)が「毎」になっているのが日本語、「每」になっているのが中国語である。
本書では取り上げられていなかったが、日本語の漢字と中国語の漢字が似て非なるものとして私が知っている例では次がある。
「骨」は、日本語では上側の口囲みが右側に来るが、中国語では左側に来る。
「角」は、日本語では中央の縦線が横線で止められているが、中国語では縦線が横線を突き抜けている。
「角」については、日本語でも名字や地名などで「突き抜け角」がある。私が会社に勤めていたとき、
正式な名字が「突き抜け角」だった新人がいた。
あるとき、会社の新人を対象に社内の某所の見学を私が手配することになり、某所に提出する新人たちの氏名のリストを作っていると、
「突き抜け角」を名字にもつ新人から正式な表記を求められた。
Excel でどのように表示しようか悩んでいたが、フォントを中国語のものにすることで表記できたことを思い出した。
第2課の練習問題1に次の質問がある。
爸爸是大夫吗?
これに関して、どう答えるべきか迷った。英語から考えるとこうなるはずだ。
对,他是大夫。
「他」は英語で he の意味だ。 しかし、本書の解答はこうだった。
对,爸爸是大夫。
英語ではすぐに三人称で置き換える必要があるが、中国語ではそのような必要がないとわかった。
書 名 | はじめての中国語学習帳 |
著 者 | 陳 淑梅、盧 思 |
発行日 | 2008 年 1 月 20 日(第1刷) |
発行元 | NHK 出版 |
定 価 | 1800円(本体) |
サイズ | 判 |
ISBN | 978-4-14-039468-7 |
その他 |
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