岩宮眞一郎:音と音楽の科学

2026-05-05

概要

表紙から「身の回りの音から心を打つ音楽までを包括的かつ体系的に科学目線でやさしく解説します」

感想

以下はただの拾い読みである。

ピッチ

ピッチということばが最初に出てくるのは第1章「音と聴覚のしくみ」の p.18 で、周波数が高いほど,ピッチは高く感じられます。 とある。ということは、ピッチがここで定義されているのはないということだ。第2章「音の物理と心理」のp.62 には、 音の高さ(あるいはピッチ)とあるので、ピットとは音の高さのことそのものではないかとも思うが、あるいはピッチ、とあるので意味の相違があるのかなとも思う。 p.24 で複数の成分から構成される周期的複合音のピッチ(高さ)は、という一文があることからすると、ピッチ=高さと解してよいのだろう。

ビブラート

p.85 で「2.21 ビブラートは音色を豊かにする」という節がある。ノリントンはどう思っているだろうか。

協和と不協和

p.121 の「3.19 協和と不協和の絶妙なバランスが名曲を作る」という項を読んだ。ここで対象として取り上げられているのは、「ドボルザークの弦楽四重奏 Op.51 変ホ長調」である。 本曲の分析の結果、「作曲家はほどよい協和感を持つように楽曲を構成している」という結論を得るのだが、ドボルザークの他の曲はどうなのだろう。他の大作曲家で同じ結果が得られるのだろうか。 やはり分析に用いた曲数を確保したいと思うし、対照群も用意すべきだと考えるからだ。

ナチュラル・トランペット

pp.216-217 の「6.7 金管楽器のなかま:きらびやかなファンファーレの秘密」では、ヨハン・セバスチャン・バッハは,トランペットの高音域を駆使した作品を多く書いたことで有名です.とある。 私がすぐに思い浮かべるのはブランデンブルク協奏曲第2番だが、他にあっただろうか。カンタータなどの教会音楽であったような気がするが、と思って調べてみたら、「主よ、人の望みの喜びよ」で有名なカンタータ第147番 「心と口と行ないと命」の冒頭で、カッコイイトランペットがあるではないか。私が知らない、バッハのトランペットがいろいろあるのだろう。 ついでに、バッハだけではなく、ヘンデルのトランペットもカッコイイと思う。

誤植

p.62 の下から 13 行目、下降するとまた元にもどったようなに感じるとあるが、正しくは、 《下降するとまた元にもどったように感じる》だろう。

書誌情報

書名音と音楽の科学
著者岩宮眞一郎
発行日2020 年 3 月 17 日 初版第1刷
発行元技術評論社
定価2280 円(税別)
サイズ
ISBN978-4-297-11191-5
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