帯より引用する:
大不況からの脱出
日本資本主義の現状を
広い視野で分析、
生活者の
未来へ向けての
日本経済入門
p.129 で、日本が今後とるべき道として、成長をゼロかマイナスにしたほうがいい、 という選択の道があることを著者は提示している。しかし著者は必ずしもこの論に与するものではなさそうだ。 この選択があることを提示した後、著者はこの論に対抗して次の通り述べている:<資本主義経済の体制としては、 むしろできるだけ成長を維持する方向に選択を働かせ努力をすすめる道も探られるだろう。> 著者の意見はこちらにあると思われる。この努力とは、一方で労働生産性向上への努力であり、 他方で生産年齢人口の減少対処への努力であるとし、後者については次の選択肢を著者は挙げている:
上記の2, 3, 4は相補的なものであるとも述べている。
私の考えはどうかというと、マイナス成長やむを得ず、という立場である。 ただ、私はもうすぐ高齢者となる身であるから、社会保障は受けたい。 最低限の保障のために経済成長は必要だというなら、考えを変える。なんとまあ、われながらあやふやな考えだろう。
p.137 の右から8行目、 <イギリスにとっても脱工業化は以外に比較的最近の現象であることになる。>とあるが、正しくは、 <イギリスにとっても脱工業化は意外に比較的最近の現象であることになる。> だろう。
書 名 | 日本経済を考え直す |
著 者 | 伊藤 誠 |
発行日 | 1998 年 11 月 24 日 |
発行元 | 岩波書店 |
定 価 | 2100 円(本体) |
サイズ | ??? ページ |
ISBN | 4-00-004244-0 |
その他 | 岩波セミナーブックス 74 |
まりんきょ学問所 > 読んだ本の記録 > 伊藤 誠:日本経済を考え直す