片山 杜秀:近代日本の右翼思想

作成日: 2016-11-03
最終更新日:

概要

右翼とは何か。保守とは何か。超国家主義とは何か。著者は探求する。

感想

なぜこの本を読んでみたのか

著者が片山さんだから、というのが大きい。

日本人の名前の読み方

私はなかなか歴史書が読めない。なぜかというと、名前が読めないし、覚えられないからだ。 日本の歴史に出てくる名前では、漢字とよみがなの対応がつかない。さて、この本で出てくる主な思想家たちの名前はどのように読むのだろうか。 p.18 に、橋川文三編の、『超国家主義』で採録した思想家、掲載を考慮した思想家が上げられている。これをまとめてみよう。

名前よみがな
朝日平吾あさひ へいご
西田税にしだ みつぐ
井上日召いのうえ にっしょう
大川周明おおかわ しゅうめい
後藤映範ごとう えいはん
磯部浅市いそべ あさいち
村中孝次むらなか こうじ
影山庄平かげやま しょうへい
橘孝三郎たちばな こうざぶろう
権藤成卿ごんどう せいきょう
北一輝きた いっき
石原莞爾いしはら かんじ
影山正治かげやま まさはる
保田與重郎やすだ よじゅうろう
蓑田胸喜みのだ むねき
満川亀太郎みつかわ かめたろう
上杉慎吉うえすぎ しんきち
鹿子木員信かこのぎかずのぶ
里見岸雄さとみ きしお
倉田百三くらた ひゃくぞう
北呤吉きた れいきち
田中智学たなか ちがく
渥美勝あつみ まさる
笠木良明かさぎ よしあき
橘樸たちばな しらき

では、この本をまとめた橋川文三さんの読み仮名は、といわれるとわからない。はしかわ ぶんそう/ぶんぞう、というのがそれで、 Wikipedia によれば、ぶんそう、ぶんぞうの双方の読み方があるとのことだった。とはいっても、 橋川さんははしがわとはよまないということ、文三さんはふみぞうとかぶんさんとかとは読まない、ということがわかった。 かように、難しい。

あとがき

あとがきがおもしろい。著者はこう語る。私は幼いころ、右が好きだった。右か左か、どちらかを選べたら、右を選んだ。 曲がり角ではいつも右に行きたくなった。左に行かなくては目的地に着かないときは、なんだか無性に悲しくなったものである。

書誌情報

書 名近代日本の右翼思想
著 者片山 杜秀
発行日2008 年 2 月 12 日 第 3 刷
発行元講談社
定 価1500 円(本体)
サイズ19cm 246p
ISBN 978-4-06-258396-1
NDC 210.6
その他講談社選書メチエ

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MARUYAMA Satosi