概要
『古事記』『日本書紀』だけが日本の神話ではない
という著者の思想に基づかれて書かれた書。
感想
要再読である。
岩波新書から出ていた北杜夫の「マンボウ雑学記」を読んだことがある。内容はすっかり忘れてしまったが、「日本人でありながら日本の神話を知らない人は実に多い」 というような憤慨が書かれていたような気がする。私もその一人で、そのことを大いに恥じて「雑学記」の日本神話に関する項を読んだのだがすっかり忘れてしまった。 その後数十年が経ち、ある友人が「教養として理解しておいたほうがいいものにはどんなものがあるか」というようなことを、ある SNS に書いた。その友人は一例として日本神話を挙げていたので、 そういえば、私は日本神話について無知だった、ということに気づき、恥じた。 そこで今更ながら図書館で日本神話に関する本書を借りて、少しは日本神話を知ろうとしたのだった。
結果はどうだったかというと、ほとんど日本神話が身に付かなかった。といっても、まだ第1章を読んだばかりだ。もう少し粘ってみよう。第1章の末尾に書かれていたことを引用する。ふりがなは省略した。 もちろん、『記』、『紀』はそれぞれ『古事記』、『日本書紀』の略称である。
天地開闢→国生み・神生み→天石屋戸(雨石窟戸)→中つ国平定→国ゆずり→天孫降臨→海幸山幸の神話へという「神代史」の枠組みは、『記』・『紀』両書にあってみごとに貫徹されている。 そのことが「神代史」ともよばれる所以である。こうした、「神代史」としての性格と、そのなかみの矛盾と異相をみきわめる作業をなおざりにするわけにはいかない。
ここで、矛盾と異相
とあるが、これは著者が前のページまで指摘した、『記』・『紀』両書の食い違いのことを言っている。私が理解しなければならないのは、この食い違い以前の、
「神代史」の枠組みそのものであるが、そこにはまだ至っていない。
書誌情報
| 書名 | 日本の神話を考える |
| 著者 | 上田正昭 |
| 発行日 | 2019 年 11 月 1 日 第1版 |
| 発行元 | 吉川弘文館 |
| 定価 | 2200円(本体) |
| サイズ | ページ |
| ISBN | 978-4-642-07110-9 |
| その他 | 越谷市立図書館で借りて読む |