「はじめに」から引用する。
(前略)わが国に調査を扱った刊行物は多いが,これまで調査の工学的側面を強調したとりまとめは少なかったと思われる. そのために本書には伝統的な見解とは異なる主張が含まれているかもしれないが,読者諸兄には本書の試みをご高批いただければ幸いである.(後略)
本書の p.36 の注に、実験計画には優れた成書が多数存在する.入門者向けとしては永田(2000)が勧められる.
とある。これは、永田靖「入門 実験計画法」のことである。
インターネットを利用したオン・デマンド・リサーチに関して、p.64 に次の指摘がある。
双方向で対話できるからといって Web をマーケティングリサーチのツールとして期待することはできない.仮にインターネットが情報家電化して世帯普及率が 100 % になったとしても, オン・デマンド・リサーチ(on demand research,Web ではセルフセレクション(self-selection)と呼ぶ)であるという根本的な欠陥からは免れない.標本調査の真寧は,解答に消極的な人にも無理にでも依頼して, 回答を得ることにある.(後略)
まったくその通りだと思う。
p.153 に 9.1.2 市場予測の特徴 という項があり、(2) 予測値は予測を外すためにある という小項を読んでその通りだと思った。
事後解釈と結果論はマーケティングには無用である
という指摘はその通りだと思う。ついでに、この文に付された注が p.169 にある。この内容もその通りだと思う。
| 書名 | マーケティング・リサーチ工学 |
| 著者 | 朝野煕彦 |
| 発行日 | 2000 年 12 月 10 日 初版第 1 刷 |
| 発行元 | 朝倉書店 |
| 定価 | 3200 円(税別) |
| サイズ | A5版 |
| ISBN | 4-254-29501-4 |
| NDC | 675.2 市場調査.市場予測 |
| その他 | シリーズ マーケティング・エンジニアリング、草加市立図書館で借りて読む |
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