裁判を通して、非道、不合理な判決がなされた事例を著者が取材する。日本評論社から刊行された「この国の奥深く」を改題。
私は法律がよくわからないので、こういった本から法律を学んでいくしかない。 こう言っては著者にも当事者にも失礼だが、おもしろい。
「にがい酒―東菱酒造事件」の章では、酒の安売りをした東菱酒造に焦点があてられる。 その前振りとして、著者は自身の家の近くの酒屋2件が無愛想であることを語る。 その流れで、酒の小売販売の自由化は自民党と共産党が反対し、社会党(当時)が賛成をしているという状況を説明している。 自民党が反対する理由は既得権の維持だし、共産党の反対は自由化による公序良俗が崩壊することへの防止なのだが、 水と油ほども違う両党が同じ意見になることがおかしいのだ。
ちなみに、私がこどもの使いで酒屋に買い物に行っていた1970年代、酒屋は近所に2件あったが、どちらも無愛想だった。 ここが似ているのもおかしい。
書 名 | 非国民!? 法を撃つ人々 |
著 者 | 鎌田 慧 |
発行日 | 1990 年 3 月 |
発行元 | 岩波書店(同時代ライブラリー) |
定 価 | 750円(税込) |
サイズ | DL判 ページ |
NBC | 914 |
ISBN | 4-00-260007-6 |
その他 | 現在は処分して手元になし |
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