藤沢 周平:漆の実のみのる国(上)

作成日: 2016-10-29
最終更新日:

概要

米沢藩を立て直すために力を尽くした人たちの物語。

名前の読み方

歴史小説や時代小説は苦手だ。漢字が読めないからだ。特に、固有名詞が読めない。関係がわからない。

名前よみがな人物
竹俣美作当綱たけのまたみまさくまさつな江戸家老
森平右衛門利真もりへいえもんとしざね藩士。当綱に刺殺される
藁科松柏わらしなしょうはく侍医
莅戸九郎兵衛善政のぞきどくろべえよしまさ家臣

偶然の一致

この本を再読したのが 2016 年、日豊本線の列車の中で、ちょうど高鍋を通っていたころだ。 主人公上杉治憲(幼名、直丸;隠居後号、鷹山)は、日向高鍋藩の生まれだった

自裁

自裁ということばが出てくる。自決と同じ意味だが、歴史小説で自決ということばは使いにくいのだろう。 また、自裁と自殺の違いもあるらしい。

細井平洲

p.155 で、細井平洲が登場する。ここからの数ページが、私がいたく感動した個所である。まずは読んでみてほしい。

この細井、最初に「人品いやしくない男」と表現されている。 これは「人品骨柄いやしからず」の形で使われるのと同じだろう。慣用では卑しいの否定形を使うが、 むしろ積極的に上品さを評価するときに使うようだ。

書誌情報

書 名漆の実のみのる国(上)
著 者藤沢 周平
発行日2000 年 2 月 10 日
発行元文藝春秋
定 価476円(本体)
サイズ285ページ
ISBN 4-16-719232-2

まりんきょ学問所読んだ本の記録藤沢 周平:漆の実のみのる国(上)


MARUYAMA Satosi