P. A. M. Dirac:The Principles of Quantum Mechanics

作成日:2012-09-17
最終更新日:

概要

大物理学者ディラックによるあまりにも有名な量子力学の本。

感想

物理学徒の後悔

私は昔、応用物理の学徒だった。ところが、2012年9月17日、自宅に日本語の物理の本が全くないということに気がつき、 情けなくなった。高校時代は受験参考書があり、大学時代は少しではあるが教科書を買い、 社会人時代は大学時代に買えなかった参考書を買って自分なりに物理学をわかろうとした。 しかし、結婚と同時に引っ越しに直面し、 大量の書籍を廃棄しなければならなかった。 当時は勤務先でコンピュータ関連の仕事をしていたので、持っていくべき本はコンピュータの本であり、 その他の本を廃棄しなければならなかった。廃棄したのは大量の文庫本、新書本であり、 そして十冊程度の物理の本であった。その中でなぜか生き残ったのがこの英語の Dirac 本であった。

原書ではあるが、みすず書房の帯がかかっている。その帯には朝永振一郎の推薦文がある。 買った日付が書いてあり、1986年2月2日に買ったことになっている。 会社に入ってまた一年もたっていないころで、 会社の仕事に絶望し、純粋な学問の世界にのめりこみたかったのだろう。

もちろん、買っただけで読むことはなかった。最初のあたりに例のブラとケットの記号があり、 ああ、そういえば専門の学科で最初に教わった量子力学はディラック流だったのか、 と思ったものだ。教養のときはシュレディンガー流だったから、ブラケットには閉口したものだ。

今となってはそんな気持ちしかわかないが、それでもかつての物理学徒だった証としてだけ、 この本を保存している。

書名The Principles of Quantum Mechanics
著者P. A. M. Dirac
発行日1958年(fourth edition)
発行元Oxford University Press
定価2400円
サイズ???
ISBN4-622-02512-4
その他

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MARUYAMA Satosi