「序」より引用する
(前略)本書は2部構成となっている. 第1部「計算力学と社会との関わり」は,計算力学という学問分野がどのような社会性を有しているかを横糸的に眺めたものである. (中略)一方,第2部「」は,それぞれの分野で計算力学がいかに使われ,また役立っているかについて,それぞれの専門家の個人的意見として執筆を依頼したものである.(後略)
計算力学と聞いて思い出すことがある。私がまだ某社の研究員だったころ、となりの課では機械に関する理論と実験を主体として研究開発をしていた。 その課で新たなワークステーションを買ったが、そのワークステーションを使いこなせる課員がいなかった。そこでその課のボスが「せっかくコンピュータを買ったのにもったいない。 もっとコンピュータを使え」と課員に檄を飛ばした。すると、若手を中心とした課員がどんどんワークステーションを使うようになった。するとボスは、再度課員を叱った。 「今の若い者はコンピュータばかり使っていてろくに実験をしない。もっと実験をしろ。」
本書は養賢堂から出版されている。養賢堂の教科書を私は一度だけ買ったことがある。材料力学に関する教科書だった。材料力学は一度単位を落としたので、恨みがある。
第2部では「最適化法の現状と将来」、「逆問題」、「原子力安全」などの項を興味深く読んだ。
書名 | 計算力学と社会 |
編著者 | 矢川元基 |
発行日 | 2002 年 1 月 10 日 第 1 版発行 |
発行元 | 養賢堂 |
定価 | 2500 円(本体) |
サイズ | A5 版 |
ISBN | 4-8425-0088-3 |
NDC | |
備考 | 越谷市立図書館で借りて読む |
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