青田 孝:ここが凄い! 日本の鉄道

作成日: 2019-05-04
最終更新日:

概要

副題は<安全・正確・先進性に見る「世界一」>

必ずしも日本礼賛一色ではない

日本礼賛本はなるべく買わないようにしているが、鉄道のこととなると別である。 読み始めてみたが、結構辛口の意見もある。たとえば、東京駅で新幹線が分断されているのはおかしいとか、 ジャパン・レール・パス(外国人観光客向けの割引パス)ではのぞみに乗れないというのはヨーロッパの常識と異なるとか、 確かにその通りだと思う。他にも外国の例を挙げて、日本にはない好ましい慣例を紹介している。

京成電鉄の標準軌改軌

京成電鉄のレール間距離(ゲージ)はもとは 1372 ミリだった。これを標準軌である 1435 ミリにしたのは 1959 年であった。 都営浅草線への直通乗り入れが悲願だったのが理由とはいえ、よくやったものだと思う。

1両電車はなぜ使えないのか

pp.93-97 で、整備新幹線とその並行在来線の問題について取り上げられている。旧国鉄のいけずなやり口は本書を見ていただくとして、 私が気になっているのはその並行在来線を走るのはディーゼルカーであるということだ。電化されているのになぜディーゼルカーか。 電車は2両以上の編成であること、並行在来線の乗客は2両分は見込めないこと、が理由として挙げられている。 とはいえ同書には、現在JR西日本が新造した 125 系など 1 両で走るもの(注:電車)はある、と書かれている。 ではなぜこの 125 系などが使えないのだろう。そこを書いてほしかった。

書誌情報

書 名ここが凄い! 日本の鉄道
著 者青田 孝
発売日2017 年 6 月 15 日
発売元交通新聞社
定 価円(本体)
サイズ
ISBN978-4-330-79417-4
その他交通新聞社新書
NDC

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MARUYAMA Satosi