ことばの揚げ足取り
道草を食うとは何を食うのか。日本語の慣用句を解明すると見せかけて、実際3人がおこなったこととは何だったか。
とにかくおかしい。 わたしはこの本に載っていた「息が長い」歌手であるアイ・ジョージの CD を買ってしまった。 もちろん「マラゲーニャ」が入っていることを確認してからである。
p.95 で3人が次のように言っている。
赤瀬川 四はいやなのかな。ちょうどこの前、富山へ飛行機で行ってきたんだけど、おれが3-Aで松田君(赤瀬川氏の友人)が5の席なんだよね。 おれが3の席に座ると彼はすぐ後ろに座るんで、あれーと思ったけど、やっぱり4はないんだよね。
―――病院なんかも四号室はありませんね。
赤瀬川 でも、なんでだろうね。4の席だけ落ちるわけもないのにね(笑)。
南 それは飛行機会社に言わせれば、もう4の席は落ちてます、ということじゃない(笑)。
ねじめ 4はすでに落ちているっていうのはいいなー。
赤瀬川 地面にね。
南 でも、まだ確認はしてない。
2018 年、某組織の不祥事が発覚し、その組織が記者会見を行った。 組織の司会者が会見を打ち切ろうとして、記者に「あなたのせいで(某組織の)ブランドが落ちますよ」と言われた。司会者は「落ちません」と答えたという。
この一連のやりとりが報じられたのを聞いて、私は飛行機の4の席の話を思い出した。
書 名 | こいつらが日本語をダメにした |
著 者 | 赤瀬川原平、ねじめ正一、南伸坊 |
発行日 | (第 ? 刷) |
発行元 | ちくま書房 |
定 価 | 円(本体) |
サイズ | 文庫判 |
ISBN | |
その他 | ちくま文庫 |
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