T.ギルブ, G.M.ワインバーグ:計算機入力の人間学-打鍵入力信頼性技法-

作成日: 2011-03-27
最終更新日:

概要

データの信頼性が必要であることを述べ、計算機に入力するときの信頼性を向上させる方法を説く。

感想

地味な本

ワインバーグの本を邦訳が出ているものなら片端から買っていった時期がある。 その中でこの本は読まなかった部類に入る。 久しぶりにこの書評をしてみようと思ったのは理由がある。 ひとつは、最近のマイクロソフトの Word と Excel の効率的な入力を心がけようとしたとき、 思わぬ箇所で足をすくわれたので、その箇所を明らかにすべく本著書を利用したいと思ったからである。 もうひとつは、最近買った本「事務ミス」をなめるな!の参考文献に、 このギルブとワインバーグの本があり、再読してみようと思ったからである。

Word と Excel のショートカット

メニューをプルダウンで表示するアプリケーションでも、キーの組み合わせでプルダウンの階層を省略し、 一気に所望の処理ができることがある。このようなキーの組み合わせをここではショートカットと称する。 ショートカットとは近道の意味である。 さて、現在の日付と時刻を入力するショートカットはどのようなものだろうか。まず日付に関してはこうだ。

一方、時刻は次のとおりである。

こりゃ参りました。見事に違う。しかも、ただ違うだけではない。 Word のほうは挿入といっても、挿入されるのは日付や時刻の文字列ではなく、 日付や時刻のフィールドコードが挿入される。フィールドコードは現在の日時に依存する。 だから、仮にこのフィールドコードを挿入したのが 2011/03/20 だとしても、 このファイルを保存して 2011/03/21 にファイルを開くと、この場所は 2011/03/21 と表示される。 だから、日記や日誌をファイルで作るときには不向きである。

もし、Word のほうで Excel と同じように入力した時点の日時を変わらずに記録したいとすれば、 Word でマクロを作る必要がある。マクロを作ること自体は簡単で、 操作内容を記録することにより作成できる。 ここでは時刻を 2011年3月27日(日) の形で表記したいとする。なお、下記は Word 2003 までの内容であり、 Word 2007 からは別のメニュー体系になる。

  1. プルダウンメニューのツール(T)→マクロ(M)→●新しいマクロの記録(R)...
  2. マクロ名(M):に「日付」を入力する。
  3. マクロを割り当てる対象の「キーボード(K>」ボタンをクリックする。
  4. 割り当てるキーを押してください(N)の欄でカーソルが点滅していることを確かめ、 ctrlキーを押しながら;キーを押す。
  5. 割り当て(A)ボタンをクリックする。
  6. 「閉じる」ボタンをクリックする。ここでマクロの記録が始まる
  7. プルダウンメニューの挿入(I)→日付と時刻(T)...
  8. <日付と時刻>ダイアログから<言語の選択>は「日本語」、カレンダーの種類は「西暦」を選ぶ
  9. <表示形式>で「2011年3月27日(日)」を選び、「OK」ボタンをクリックする。
  10. <記録>という小さなウィンドウの■ボタンをクリックする。これで記録が終了する。

以降、ctrl-; 操作で、現在時点の日付が入力される。同様に、ctrl-:で現在時点の時刻が入力される。

書 名 計算機入力の人間学
著 者ギルブ、ワインバーグ
発行日年月
発行元共立出版
定 価円(本体)
サイズcm
ISBN
NDC(8)007.65

まりんきょ学問所読んだ本の記録 > ギルブ、ワインバーグ:計算機入力の人間学


MARUYAMA Satosi