小谷野 敦:東大駒場学派物語

作成日 : 2015-04-05
最終更新日 :

概要

東京大学教養学部は駒場という場所にある。 駒場学派というのは、そこを拠点とした、比較文学比較文化という研究室と、東大比較文学会という集まりのことをさす。 著者は、この学派の歴史を描こうというのである。 (引用は「前奏曲」と題された序文から」

感想

それにしても、いろいろな人が登場し、いろいろな人が面白くおかしなことをするものだ。 著者は、駒場学派の歴史を書くことを某さんに話したら、「ゴシップでしょお~」と言われたと書いている。 この文からだけでは、この本そのものがゴシップの集まりだとは断定できないが、結果としてはやはりゴシップとして読める。

著者は、この専攻を担当した人々は、四天王または御三家と呼ばれて、と言っている。 御三家というのは、芳賀徹、平川祐弘、小堀桂一郎の三人で、(中略)これに亀井俊介を合わせた「四天王」が、この学派の中心だった。 という解説がある。

私には、駒場学派のゴシップで彩られた第一幕や第二幕、第三幕より、著者が間奏曲と題して入れた「英文科のおちこぼれ、比較に行く」 という章とあとがきが面白かった。

書誌情報

書名東大駒場学派物語
著者小谷野 敦
発行日2009 年 4 月 10 日
発行所新書館
定価1800円(本体)
サイズA5 版
ISBN978-4-403-23113-1
その他越谷市立図書館で借りて読む

まりんきょ学問所読んだ本の記録 > 小谷野 敦:東大駒場学派物語


MARUYAMA Satosi