ヘーゲル |
作成日: 2007-01-16 最終更新日: |
ヘーゲルの著作から、精神現象学序説と法の哲学が訳出されている。
最後のここが気に入った。
なお、現代では、精神の一般性の側面がきわめて強力になり、 それだけに個別性は、当然のことながら、だんだん重要でないものになってきた。しかも一般的精神は、 自分の全領域とそこに築かれた富に手をひろげ、それを要求している。 このような時代においては、精神の仕事全体のうちで個人の活動にかかってくる持ち分は、 わずかでしかありえない。したがって、すでに学問そのものの本性にふくまれていることではあるが、 いまや個人は、いっそう自分を忘れる必要がある。 もちろん個人は、自分のなることができるものになり、 自分のすることができるものをする義務がある。 しかし、個人にあまり多くのことが求められてはならないのと同じく、 個人自身も、自分に多くを期待しすぎたり、 自分のために多くを求めすぎたりしてはいけないのである。
かつて、ヘーゲル哲学、特に美学を専攻していた若い人と親しくしていたことがある。 その後どうしているのかは残念ながら知らない。
書 名 | 世界の名著 ヘーゲル |
著 者 | ヘーゲル |
編 者 | 岩崎武雄 |
発行日 | 年月日 |
発行元 | 中央公論社 |
定 価 | 円(本体) |
サイズ | ページ |
ISBN |