エクスメディア:できる Excel 2007 マクロ&VBA

作成日: 2013-01-14
最終更新日:

概要

Excel のマクロとVBAについて、Excel 2000, 2002, 2003 に対応して述べる。

感想

奥付なし

この本は奥付が見当たらない。おまけに、著者も誰だかわからない。 国立国会図書館サーチで、会社の名前が著者の名前になっていたので、 ここではそうしている。

誤植

誤植は2個所見つかった。

日本語変換ミス

p.128 「For Each ... Next」ステートメントのプログラム例である。 ループ変数 objZukei について、Next objZukei の注釈に <オブジェクト変数を記述します(省略化)。>とあるが、正しくは(省略可)である。 なお、Next にオブジェクト変数が記述できるのは、私にとって新鮮であった。

英語スペリングミス

p.150 HINT の囲み記事で、「Filed:=3」などとあるが、正しくは 「Field:=3」 である。 他も同じ。

変数名

2次元ループ

VBA は Excel を対象にすることが圧倒的に多い(次は Access だろうか)。 そのためか、VBA の解説本には2次元ループがよく出てくる。 この本では Retsu と Gyou という変数名が出てきて、たとえば 57 ページでは次のプログラムが解説されている。


For Retsu = 2 To 7
	For Gyou = 4 To 26
		If Cells(Gyou, Retsu) <= 250000 Then
			With Cells(Gyou, Retsu).Interior
				.ColorIndex = 36
				.Pattern = xlSolid
			End With
		End If
	Next Gyou
Next Retsu

変数名が日本語ローマ字であることに違和感がある。ただ、代替案は難しい。 私だったら row と column にするが、これも自分で納得してはいない。 行列や画像を扱うのであれば i と j にするが、 スプレッドシートのセルを相手に抽象的な i や j でいいのかという疑問は残る。

変数名にデータ型を明示すること

この本では変数名にデータ型を明示することが多い。 たとえば、p.68 のプログラムでは Dim intSheetcount As Integerという宣言がなされている。 変数名の最初の 3 文字はデータ型を表している。 私にとってみれば、このようなよけいなおせっかいは不要に思える。

もし、このような記法を徹底するのだったら、p.110 にある型宣言文字は不要だろう。 型宣言文字とは型宣言の記法を短縮するための記号で、 Dim intCol As Integer のかわりにDim intCol% のように書けるようにするための記号 % に相当する。

書誌情報

書 名できる Excel 2007 マクロ&VBA
著 者エクスメディア
発行日2006 年
発行所エクスメディア
定 価1080円(本体)
サイズ?版
ISBN4-87283-601-4
その他南越谷図書館で借りて読む

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MARUYAMA Satosi