「前書き」から引用する。
折りしも両国の関係が良好であるこの時期に,モンゴル語の学習者の数が急増しているのも,これまた当然のことである。
本書は,昨今のこうした状況を考慮し,しかもモンゴル語を初級から独習できるよう十分配慮し,作成されたものである。
p.98 を見ると、モンゴルでは,言葉遊びに舌慣らし言葉,跑足言葉,なぞなぞ,早口言葉などを含めます。
とある。この跑足言葉とはなんだろうか。
ちなみに「だくあし」は「諾足」とも書き、「だくあし」と読む。意味は、馬などの並足と早足の間の歩き方をいい、英語の trot に近い。
さて、ともかく「跑足言葉」の意味がわからない。本書から跑足言葉に関する記述を抜き書きする。
モンゴル語の跑足言葉は,語句の意味内容を知って人に知らせる,また単語をつなぎ組み立てる方法に慣らす目的があります。跑足言葉はつないで韻文詩にして言います。
例えば,
モンゴルの美しい山
山の高い峠
峠の険しい道
道の多くの家々
家々の白いゲル
ゲルの温かいデール(モンゴル服)
デールの銀のボタン
ボタンの丈夫な紐
これを見ると、日本のしりとりと兄弟のようなものだとわかる。日本のしりとりは単語の末尾の音を拾ってつないでいくが、この跑足言葉は文節の末尾の単語を拾ってつないでいく。
モンゴル語はキリル文字を使って表記される。ただし、ロシア語に使われるキリル文字のほかに、モンゴル語を表記するために固有の2種類の文字 Өө と Үү がある。
書名 | 初級モンゴル語 |
著者 | 塩谷茂樹・E. プレブジャブ |
発行日 | 2001 年 (平成 13 年) 6 月 10 日(第1版) |
発行元 | 大学書林 |
定価 | 3600 円(本体) |
サイズ | 判 |
ISBN | 4-475-01851-X |
その他 | 川口市立図書館で借りて読む |
まりんきょ学問所 > 読んだ本の記録 > 塩谷茂樹・E. プレブジャブ:初級モンゴル語