オスカー・ワイルド:獄中記

作成日 : 2023-11-13
最終更新日 :

概要

カバー裏から引用する。

イギリス世紀末のデカダンと
ダンディズムの指導者だったワイルドが
同性愛的性癖がもとで
投獄され書き記した懺悔録。
芸術と実生活で耽美主義を実践した著者の
〝深淵より〟語られる内省と思索。

ここで「深淵より」が引用符で括られているのは、本書の原題 De Profundis を意識したものだろう。

感想

私が持っているのは角川文庫のリバイバルコレクション、田部重治訳である。 初版が昭和25年12月13日であるからだろう、旧字体、旧かなづかいなので読みにくい。p.7 から、囘轉という単語が出てきてあわてた。 これは新字体では「回転」だということがわかるまでに3分を要した。

本書はキリスト教がわかっていないと読めないだろう。従って、最後に近いところだけ読んで、すべてを読んだことにした。pp.77-78 である。

ゴーティエのやうに、私は常に「眼に見える世界のみが自分にとつて存在する者の一人であつた。

このゴーティエは、フォーレが歌曲にした詩の詩人である。

書誌情報

書名 獄中記
著者 オスカー・ワイルド
発行日 平成元年(1989 年)11月15 日 22 版
発行元 角川書店
定価 311 円(本体)
サイズ 文庫版
ISBN 4-04-211902-6
その他 角川文庫 リバイバル・コレクション

まりんきょ学問所読んだ本の記録 > オスカー・ワイルド:獄中記


MARUYAMA Satosi