ハワード・S・ベッカー:ベッカー先生の論文教室 |
作成日:2013-05-11 最終更新日: |
逸脱者―アウトサイダー―に関するラべリング理論で知られるベッカー先生がどのように論文を書いてきたか。 publish or perish の状況下で苦しむ研究者へ、温かいまなざしで論文を書くことへの勇気を与える。
この本の末尾では、査読が入ってしまう論文誌への掲載の欠点について触れられている。そして、 書きたい論文があるなら、自費出版したり WEB に掲載したりすればいいのでは、と勧めている。 これで思い出したのが、ポアンカレ予想を証明したロシアの数学者、グレゴリー・ペレルマンのことだった。 彼がポアンカレ予想を証明したとする論文3本は、WEB に掲載されたのだ。 正確に言えば、ある種の予想を解決し、その系(上位の予想が証明されれば容易に得られる下位の予想の証明) としてポアンカレ予想を解決したのだった。3本の論文は他の数学者により検証され、 少なくともポアンカレ予想に関してはペレルマンの証明は正しかったとされている。
以上の話は凡人には真似が出来ないが、論文を書いてみることはできる。 私が所属している学会はないので、査読を必要とする学会誌に投稿することはできないが、 WEB で掲載することならできる。どんな論文を書けばよいのか、ベッカー先生にならい、 まずは書いてみることから始めよう。
発行日 | 年 月 日(初版) |
発行元 | 慶應義塾大学出版会 |
著 者 | ハワード・S・ベッカー |
訳 者 | 小川 芳範 |
定 価 | 円(税別) |
サイズ | |
ISBN | 9784766419375 |
備 考 | 図書館で借りて読む |
N DC | 002.7 |
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