ITIL, ISO/IEC 20000

作成日:2013-07-15
最終更新日:

ITIL とは

ITIL とは、Information Technology Infrastructure Library の略で、 IT サービスマネジメントにおける成功事例をまとめた書籍類をいう。

情報通信技術を扱う組織は、 そのサービスをどのように提供すればよいか、いつも悩みを抱えている。 幸福な家庭は一様に幸福であるが、不幸な家庭はそれぞれに不幸であるとは、 トルストイの「アンナ・カレーニナ」の書き出しである。 幸福な家庭が一様に幸福ならば、 その家庭が行なっていることになにか共通点があるのではないか。 そう考えることは自然だ。そして、その解決策が ITIL として実を結んだといえるだろう。

顧客からの要求

あるとき、こんな話を聞いた。保守サービスを請け負う業者の売り込みに、あるお客さんが要求したのは、ITIL を遵守することであった。 その業者の営業は ITIL を知らず、社内に持って帰ったが社内でも知っている人がいなかった、ということである。

ITIL とはどんなものか、WEB にも解説があるので見ればいいだろう。

海の向こうのもの

察しのいい読者であれば、ITIL も ISO 9001 と同じように、 BS (British Standard 、英国規格) から来たと考えるだろう。 事実は、この ITIL をもとに英国規格 BS 15000 が定められ、 さらにISO/IEC 20000となった。 日本では、JIS Q 20000 となっている。

さて、この ITIL は10年以上前に話題になっているが、 日本への定着は今一つという気がしている。 今一つといったが、これは感想であって事実に基づいたものではない。 もっとも、どのようにしたら定着度を定量化できるのか、悩ましい。

ISO/IEC 20000 の認証を受け、 登録をしている組織を調べればいいではないか、という考えはあるが、 調べ方がわからない。

本の上での情報はまだ乏しく、コンサルタントを通して情報を得るのが一番という気がする。 日本語の書籍の中には、文がこなれていないものもあると聞く。 海の向こうのものなのでまだ定着していないのかもしれない。 なお、JIS Q 20000-1JIS Q 20000-2 は別ページとした。

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MARUYAMA Satosi