両親の離婚、ロシア革命、自作初演の失敗、三人の女性との恋愛など、過酷な運命に翻弄される音楽家、ラフマニノフの人生を描く。
劇中使用曲は次の通り。
他にも美しいメロディの曲が、オーケストラ(主にクラリネット)とチェロによるものの2バージョンがあったが、 これらはラフマニノフの曲ではなく、音楽担当者によるダン・ジョーンズのものである。
ここで挙げられた曲はどれも一部分しか紹介されていないのだが、それでも十分美しい。 私の先輩は、20 世紀前半にあってなおかつロマンティックな抒情を湛えた作風を「ピアノ界の徳川慶喜」と評したが、 時代のことなどはもうどうでもよいのだ。
全体に時間軸が入れ替わり、なかなか落ち着かず、また暗いイメージやエピソードが出てくる中で、 ラフマニノフの音楽だけは不思議に光彩を放ち、澄んでいる。これは「ある愛の調べ」ゆえなのだろうか。
原題は Lilacs。ラフマニノフに歌曲「リラの花」があること、そしてラフマニノフの演奏会にリラの花がいつも届けられた、というエピソードから来たのだろう。
ラフマニノフはピアノの鍵盤上で 12 度(ドからオクターブを超えるソ)が届いたという。11 度が届く私の先輩がいて、その方は別の先輩から「具志堅(用高)の13度に次ぐ11度防衛」と評されていた。
記録。2011年12月23日、録画したビデオで見る。
まりんきょ学問所 > 部屋の中身と管理人 > 自己紹介 > 映画について > ラフマニノフ ある愛の調べ