老紳士のロバートはスーパーマーケットで働いている。独り身でさみしい思いをしているロバートに、 老淑女のメアリーが声をかけてきた。ロバートは元気になるが、その先に思わぬ真実が待っていた。
原題は、"Lovely, Still" である。邦題は私にとっては気に入らない。 もっとも、ラブリー、スティルとそのまま表記をしないだけましだったかもしれない。
ロバートが毎日夜寝たあとで、調性のない不安な音楽と蜘蛛の巣がぼけたような落ち着きのない映像がはさまれる。 この映像は、ひょっとして脳のニューロンを表しているのではないかと思った。
音楽は老人の物語にふさわしく温和であった。オーケストラ編成が中心で、オーボエやクラリネットの音色が美しい。 ただ、エンディングロールだけは結末の締めとはかけはなれた、少しうるさく聞こえる歌が 2 曲で、これにはがっかりした。
この映画は、クリスマスの前からクリスマスにかけての華やかな数日間を切り取っている。 改めてクリスマスの音楽が多いことを認識した。
記録。2011年11月5日、草加アコスホールにて鑑賞。
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