§19 句 |
作成日:2019-11-22 最終更新日: |
語が複数集まって、特定の品詞に相当する働きをするものを、句という。
藤巻謙一「はじめてのエスペラント」p.107 では、前置詞が導く句が,副詞句と形容詞句の両方に解釈できる場合があります。
として、次の例が挙げられている。
Mi riparis la aŭton en la parkejo.
訳や解釈があるがそれは省略し、en la parkejo が riparis にかかるのか、それとも la aŭton にかかるのかだけ気にすればよい。 この場合は、どちらにとっても結果として意味の違いはまずない(車を修理するのはまさにその車がある公園の中だから)。 さて、この両方に解釈できる場合を日本語で藤巻氏は補注として提示している。
(前略)たとえば、「気違いじみた教祖の説法」という表現では,気違いじみているのが教祖なのか説法なのか, あるいはそれとも両方なのか,この連文節だけでは明らかではありません。 「教祖の気違いじみた説法」,「気違いじみた教祖のあの説法」などとすれば,どちらが気違いじみているのか明らかになります。
この修正例に「あの」という指示代名詞を入れている例に、私は感心した。こうすれば、「気違いじみた」が「説法」にかかる意味をふせげるわけだ。
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