2つのアラベスク

作成日:2007-09-24
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1. 有名なアラベスク

アラベスクとは、もとは「アラビア風の」という意味。 普通はアラビア特有の模様をいうが、 この模様から連想される節回しによる曲も指す。 ブルグミュラーの25の練習曲の第2番は、 おけいこ名曲としてよく知られている。 また、シューマンにも同名のピアノ曲がある。 さて、ドビュッシーのこれら2つの作品は最もよく知られているアラベスクではないだろうか。 特に第1番は人気が高い。どちらも3部形式。

2. 各曲紹介

2.1 アラベスク第1番

冒頭から始まる3連符のアルペジオはアラベスクというイメージにぴったりである。 最初の2小節の和声進行はクリシェといえるが、 その後は夢うつつの世界が広がる。

なんともうれしいのは、ピアノ初学者にとって弾き易く、 また効果も上がることである。 右手の3連符と左手の2連符を合わせるポリリズムは最初は難しく感じるが、 慣れるとこのリズムが楽しめるようになってくる。

2.2 アラベスク第2番

第1番より右手が華やかに動き、軽い印象を与える。 和声も第1番より広がりがあり、玄人ごのみといえる。 とはいえ、演奏の難易度は、他のドビュッシー作品と比べて易しめである。

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MARUYAMA Satosi