エリザベート 中日劇場 8月6日8日マチネ 19日マチネ・ソワレ
待ちに待ったエリザベート中日劇場公演。前回のエリザベートから3年もの月日が流れました。
もうそんなになるのですねー。あの感動はまだ記憶に新しいというのに…。

エリザベートは3月に始まっていたけれど、帝劇遠征を我慢して地元・名古屋公演をできるだけ観ることにしました。
同じミュージカルを4回も見てしまうのは初めてのことでした。
それでもまだ観足りないと感じてしまうんですよね〜。まったくこのミュージカルはツボポイントが多過ぎます!
4回観て感じました。やっぱりトートな山口さんが1番好きかも〜。(除く四季時代)
そして、今回なんと言っても初内野さんも経験することができて大いに楽しいエリザベート名古屋公演でした。

前回3年前に見たときの一路さんの調子が悪かったのかわかりませんが
一路さんの歌が格段に良くなっているように思いました。
より感情が歌に込められていたし、声が良く出るようになっていたし、伸びもいいし、
正直こんなに歌える方だとは思ってなかったので驚きました。
違和感を感じていた娘時代も、充分しっくりしていてかわいらしかったです。
以前「なんかカマトトぶった歌い方だなー」と思った歌い方も、若々しくハツラツとうまく表現できるようになったし
良くなりましたよね。
前髪が無くなったのもGOOD。似合ってました。
違和感ありありだった鹿の置物がまわって出てきてたわむれるシーンもなくなってホッと一安心。
今回、あの鹿はどうなったのでしたっけ?記憶に無いな…

初・内野さんは
まあまあ、驚きの連続でした〜。まさにカルチャーショック!いつものトート閣下(山口さん)と全然違うー。
違うとは聞いていたけど、こんな違い方だったとは〜〜。
もう、なんてキザでカッコツケなトート閣下なの。なんて人間味あるトート閣下なの。
いつも悠然として人間を越えた存在としてのトート(山口閣下)に慣れていたから。
どっしり構えているものだとばかり思っていたトート閣下が、ひらりひらりとかーるく動き回っていて驚いた(笑)
歌もところどころ変えているんですね。特に、「最後のダンス」の最後。まさか、最後にWOO〜♪と裏声になるとは。
はあ、びっくりした。
確かに、ロック調でした。
ロックな閣下もカッコよくていいですね。
内野さんの歌声は、話す声から想像される声とは全然違っててまた驚かされました。なかなか太い声ですよね。
「これ、誰の声?」って思ったもの。
内野さんの閣下の一番多い表情は「目を見開く」でした。これが一番多かったのは確かだけど
やはり、表情豊かで次々と変わるのでオペラグラスを下げる暇がありません。腕が疲れました。
ポーズも、ほんとにバラエティー豊か。こまごまとよく動く方ですー。
「あ、あんな事してるよ」「あ、今度はそんな事を?!」と、観ていてとっても楽しい閣下でした。
団体のお年寄りも観に来ていましたが、お年寄りにはちょっと刺激的だったかも。
(マダムヴォルフのコレクション並みに)お年寄りには「山口さん」がいるわ。
機会があればまた内野さん、観たいわ。

そして、山口祐一郎さん。
やっぱり、どうしたって、絶対的に、私にとってのトート閣下の「スタンダード」。
内野さんの楽しい閣下を見ても、締めは山口さんでないとどうにも落ち着かないのです。
黄泉の帝王には、これくらい落ち着いて構えていて欲しいし、圧倒的な歌の力でねじ伏せて欲しいのです。
そして、なんと言ってもあの、美しい立ち姿。ロングヘアをものともしない腰から下の長ーーーいお姿。
あのおなじみのポーズ(密かに牧神の午後ポーズと呼ばせていただいてます)が多用されていても構わないっ。
両腕を広げた後姿のなんとすばらしいこと!
(なんか書いていて観たくて仕方なくなってきました)
そして、山口さんの歌ですよ。声量があって素晴らしいとか、あの声の響きが素晴らしいとか、色々ありますが
山口さんの歌の魅力は、その歌による演技力(なんて言うんでしょう?言葉が見つかりません)。
歌で感情がすごく伝わってくるんですよね。(申し訳ないのですが、内野さんの歌を聞いていてその平面的な感じに気づきました)
それと、変な話ですが、いつもあまーり動かない閣下なので、ちょっとでもダンスがあったりすると「おおうっ!(喜)」と嬉しさ百倍。
やっぱりやっぱりどうしても、好きなんですねー。仕方のないことです。

あと、ルキーニ役の高嶋さんって本当に凄いですよねー!
膨大なセリフの量を、緩急とりまぜて自由自在にうまくこなして。細かい演技をたくさん織り込み。
セリフの言い方がとっても自然で、某劇団のなんだか不自然なセリフに慣れている耳にはとても心地よい。

トートダンサーズも、私は今回の方が断然好きです!
うっとうしくないもの!(笑)以前の振り付けってなんかうっとうしかったんですよね。
なんかドロドロしてて。(それが好きだった方もいらっしゃるでしょうね)
今回の存在感はちょうどいい加減で、適度にカッコよくて、良かったです。
トートの為に色々とこまごまと働くトートダンサーズさん達、けなげで可愛かったっ。

今回の演出でゾフィーの心情を歌ったシーンが増え、一路さんの歌が良くなり感情もよく伝わってきたし
観る側(わたし)もこの3年間で成長したのか、このエリザベートというミュージカルの中味をじっくり考えられるようになりました。
恥ずかしながら、以前はただ観て目に嬉しい・聴いて耳に嬉しいミュージカルっていう捉え方しかできなかった…
何回も涙がジワっとなって鼻水すすっちゃったなー。ご迷惑でしたら申し訳ございませんでした。
「エリザベート」って、100年ほど昔の話なのに、不思議と現代の人々の悩み・苦しみにも通じるところがありますよね。
だからこれほどまでに支持されているのでしょうか。
いったい何に涙したのか?と言うと、トート閣下は置いといて(笑)、
フランツとエリザベートの関係に関してが一番多いかな?
まず、フランツとエリザベートが
結婚の約束をする歌「あなたが側にいれば」の時からすでにお互いの立場を思いやるということをせずに
一度私の目で見てくれたなら分かり合える日が来るでしょう
と、心が交わることもないまま無邪気に幸せそうに歌う。(キャンディードとクネゴンデの歌にもあったなー、同じようなの)
ああ。そんなことではいけないんだよ、そんなことしてたらそのうちハプスブルク家は崩壊してしまうよ、
と、これから起きることがわかっているだけに、幸せに浸る二人を見て涙が出てきたのです。
晩年、もう一度「夜のボート」でも同じようなフレーズが出てきます。「一度私の目で見てくれたなら…」
お互いがお互いの立場に立って思いやることなくして夫婦として幸せになることはできない。
これは、時代が違っても、王家でも一般家庭でも、言えること。
夫婦になるということは、ちょっとずつ譲歩し合って、お互いの意見に耳を傾け、
二人にとって一番しっくり来る所を見つけていくことなのじゃないかな。
シシイにはそれをわかってもらいたかった。
もちろん、フランツにも最初からシシイの言葉に耳を傾け理解してあげて欲しかった。
今となってはもう遅いのですが…(100年ほど)

そして、前に見た時は、姑のゾフィーがただただ憎らしかった。
でも、今回はその厳しさにもわけがあるのだと気づかせてもらえるような演出になっていました。
「スパイダーマン」じゃないけれど、
大いなる力を持つ(皇后になる)ということは、大いなる責任を伴うということなのだ。
しかし、気ままに自由に生きてきたシシイは、それに気づかない。
結婚したばかりの頃の自分を思い出すなあ。今ならわかる。あの頃の自分がいかに未熟だったか。
大人に成りきれていない未熟な私を教育してやろうという、お義母さんの(息子を思う)心。
いつかシシイもそれに気付くべきでした。
でも、自由奔放に生きてきて、これから先もずっとそうして生きて行きたいと願うシシイにはどうしても無理だったんでしょうね。
「適応障害」という言葉が浮かんできました。今のこの時代のプリンセスも同じように悩んでいらっしゃいます。
想像するに、かなり苦しくてつらいものなのではないでしょうか。
白状すると、私も夫婦二人気ままに暮らしてきて、子供ができてから生活が一変して
育児ストレスでどうにかなりそう!と思う時期がありました。
何もかも放ぽって逃げ出したい衝動に駆られた時もあった。
だから立場も事情も何もかも違うけれども、シシイのつらさは想像できるし、ただのエゴだ傲慢だと非難はできないと思う。
フランツの立場になってみると
今までの掟を破ったり、崇拝している母のゾフィーを裏切ってまで「愛している」と言っているのにそれを理解してもらえない。
「なんでだーー!」と叫びだしたいくらいなのでは。哀れです。
皇太后ゾフィーは、息子や国の将来を憂いて嘆きながら死んでいかねばならなかった。悲しい方。
三人、それぞれがみんな悲しいですね。


次に、話の流れに沿って気付いたことなど書いてみようかな。

まず最初に、カーテンの裂け目から、首を吊っているルキーニが見えて幕開き。
このカーテン、本当に破れちゃったのかしら?と始まるまでかなり心配してしまいました。口に出さなくてよかった…。
ゴンドラに乗って降りてくる山口トート閣下、第一声で既にしびれてしまうのはいつものことなのですが、
この時の閣下は、ゴンドラから落ちないようにしっかと手すりを掴んでいらっしゃる。
かなり高いから怖いんだろうな〜とは思うんですが、黄泉の帝王も怖がりちゃんなのね。そこをやせ我慢しないのはさすがです。(笑)
そして同じシーン、内野さんの登場を見て心の中でのけぞってしまいました。
ちゃんとかっこつけてる!!キザ!!もう感心しちゃいますよー。
ただゴンドラに乗って降りてくるだけだというのに、ここまでかっこつけて。内野さんが支持されているのは、こういうワケなのかあ〜。
裏でカッコツケポーズを決めながらスタンバイしているところを想像しちゃって、もうたまりませんでした。
そして、ゴンドラから下車(?)する時もひらりっとカッコよく降りるんですよね〜。素晴らしいワザです〜。
それと、内野さんの衣装を見てまたビックリ。山口さんとは素材もデザインも違うんですね〜。
山口さんのはツヤツヤしててサテンっぽく見えるようなおズボンで、内野さんは、どんなに飛んだりはねたりしても大丈夫!なストレッチ素材なのね。
し、しかも…。見る度笑ってしまいそうなんですが、ビキニパンツ型に革素材のような切り替えがありますよね。
あれは何なんでしょう?あれも、内野さん的にはカッコいいことになってるのでしょうか。なんかちょっと恥ずかしいんですが…。

結婚式の場面で、話題の長〜〜い白い布(実はヴェール)を使った演出、面白いけど、
あれをいかにカッコよく巻くかはトートダンサーズ君たちの腕にかかっていてなかなか大変そうでした。
見ていて「あ、あそこがちょっとキツ過ぎ?」とか、「もうちょっと引っ張らないとたるんじゃいそう」とかハラハラ・ドキドキ。
結婚式のシーンは、前回ヴァージョンの方が綺麗だしダイナミックだったし、良かったなー。
このシーンに意味を持たせること(運命をあやつるトート閣下・操られる人達)に一生懸命になった結果こうなってしまったのでしょうけど。
結婚の誓いの後の閣下の高笑い、内野さんのを初めて聴きましたが、笑い声だけでもバラエティー豊富で芸達者なお方だわとまたまた感心。

最後のダンスも無事(?)終わり、フランツとシシイが「早く二人きりになりたい」と寝室へ入って行く時、
最後の一人になっても去りがたく躊躇している村井マックス。ちょっと涙を誘います。
翌朝エリザベートの寝室に入ってきて「教育してやらなきゃ!」と張り切るゾフィー、めちゃ憎憎しくていいですねー。
そして、エリザベートの歌う「私だけに」につながりますが、
最初は、さめざめと悲しく歌い、ベッドの上に乗ってからは固い決意に満ちた表情で力強く歌う一路さん。素晴らしいです〜。さすがです。

ハンガリー訪問(デブレツィン)の場面でようやくエルマー達革命家が出てきますが、このシーンになるともうエリザベートを見た記憶が無く(笑)
今さんエルマーに釘付け!やっぱりカッコいい。塔の上にトート閣下も現れるのでもう一体どこにオペラグラスを合わせたら良いのやら…。
この時のトート閣下のエンジ色のビロード素材の金ボタンのコートが、だいっ好きなんです!
山口さんのこのコート姿ったら、もう!ボタンのある所から下が長〜〜〜〜くて足が長〜〜〜〜〜く見えて。めちゃカッコいい!!
赤ちゃん(ゾフィー)の棺を空けるまでのスローモーションなシーンもなんかカッコよくて好き〜〜。(エルマー、ばいばーい)
その後のウィーンのカフェのシーンも当然のように大好きです。
なんでカフェにあんな見るからに怪しい(妖しい)白塗りで唇の色の悪い人が来ても、みんななんとも思わないの?!
黄泉の帝王が普通にカフェで語らってる様子を見ると、おかしくておかしくて…大好きです!

エリザベート泣かないで♪のシーンの山口さんの歌は、本当に優しくて涙が出そう。
内野さんは「罠」だっていう事がハッキリわかる。セクシーに誘って、目はギラギラで。
どちらの歌い方も好き。でも、どっちに転ぶかと言えば、優しさにホロっとなっちゃいそうだから山口トートの方かな?

「ミルク」は、アンサンブルさん達の迫力ある歌と踊りを楽しめて好きですねー。
特に、今さんエルマーのダンスや、後ろの方でキャップを目深にかぶって踊る「浦井」くんに目が行っちゃう。
3年前に見た時、4才の息子がまだ赤ちゃん真っ盛りの時期で、この曲を聞いていて息子がミルクを欲しがって泣いている様子が目に浮かび、
劇場から帰りたくなって困りました。(笑)
今さんエルマーに「さあみんな!王宮前広場に集まろう!」って言われて、みんなが舞台奥にだだだだーっと走って行くのが好き。
私も心だけは「行く行くーっ!」って舞台奥に走ってます。(笑)でも藤本さんに言われても、ついて行く気がしないのはなぜ?
そのすぐ後の皇后のエステで「ミルクの冷めないうちに早くしましょう」なんて言っておきながら
皇帝陛下が現れたらさささーっと下がって行っちゃって、「エステは?ミルクが冷めちゃうよー」と妙に気になるんですが、こんな事考えてるの私だけ?
その後フランツが切々とエリザベートに歌いますが、うーーん、私は石川フランツの方がより良く気持ちが伝わってくるような気がします。
そして、ババーーン!と美しく着飾ったエリザベートが登場して歌いますが、「お言葉嬉しく伺いました」(でしたっけ?詳しくは覚えてない)と、
妙に他人行儀に突き放した感じの表情で歌うエリザベート、いい感じです。
階段の上の扉の奥からトート閣下も出てきて一歌いしますが、最後に山口さんは、扉にもたれて片足をチョコンと出します。(ウフ)
これがまた、キュートなんですよね。いいのか、こんなキュートで?!

2幕初めに馬車から降りるシーンでも、内野さんはひらりっとカッコよく飛び降りますよね。
鞭さばきも鮮やかに、「パシっ!」という効果音付で鞭を打っています。素晴らしい〜。
山口さんは、馬車から降りるのもちょっと一手間かけてます。扉をバンっと長い足で蹴って出てくるのもそれはそれでかっこいいんですよ。
でも、鞭は…どうして鞭を打ってくれないのでしょうか?以前、失敗して自分を打っちゃって痛い目に合ったから?
で、この時のお付のトートダンサーズ君たちも閣下とおそろい(でもグレードは下)のファー付マントを着せてもらっていてなかなかカワイイ♪
そうだそうだ、このシーンで特記しておかねばならない事がありました。
もう、だいっ好きなんです。「災いの種は〜♪」と目を輝かせて嬉しそうに舞台袖から飛び出てきて歌う山口さん。
この時、あちこちに視線飛ばしまくりで「宝塚」を観に来たのかと思うほど…。
「歯車を♪」の「を」が、「OH!」になってしまっちゃうのも大好きです。
こんなにも楽しいシーン、内野さんならどういう風に歌うのだろう?と楽しみにしていたら、普通に出てきて普通にサラっと歌っただけでしたね。

(ここまでは8月30日にUP)

この後、私が踊るときに入るわけです。
山口さんで見ていると、二人とも「歌」で対立して見えて、内野さんで見ていると、二人とも「演技」で対立しているように見えるんです。
相手が変わると、一路さんも見せ方を変えてきてて、さすが!と思いました。
少年ルドルフの「ママ何処なの?」も、トート閣下の見せ場(?)があって好きなシーンの一つです。
山口さんが、とってもとってもとっても優しく甘い声・表情でルドルフに歌いかけるんです〜!もう、好き好き好き〜。
なのに、ルドルフが背中を見せるととたんに冷たい目で見て(ゾクっ)背中に剣を向けるんですよね。
内野さんの、このシーンにはおったまげました。本の上に乗っかっててなんだかセクシーなんです。
優しく誘うと言うよりは、だまして誘ってる感じが見え見えで(それがいいのかも)、ギラギラした感じ。もてあそぶような感じ。
「友達さ〜」って言っても友達には見えないんですけど…。妖しいおにーさんです。
どちらも面白いですね、でも私だったら、山口トートのあの優しさにコロっとだまされちゃいそうです。

「精神病院」のシーン。以前に見た時はここのシーンは私の眠くなるポイントだったのです。なんでこんなシーンがあるのかもわからなかった。いらないじゃんって。
でも今回は、見事、私の涙ポイントに昇格しました。
エリザベートのつらさがひしひしと伝わってきて、いつもジワっとなっちゃう。見ていて私まで苦しくなっちゃう。
エリザベートの歌の後に拍手したかったんですが、誰もパチパチする人がいなくてできなかった日もありました。残念。

マダムヴォルフのコレクション。皆さん、役者根性が素晴らしい〜。女優ってこんなシーンも勤めなきゃいけないんだよねー。
やっぱり娘には女優になってもらいたくないよなーなんて考えながら見たり。
皆さん、なんだか体がムチムチしててクネクネ踊られると、非常に気持ち悪い…おっと失礼。
その中でも、一人スラっとしていて足も細くてお綺麗で目を引く女性がいました。彼女は同じダンスでも気持ち悪くないのよ。
指名するなら彼女にしよ、なんて事は私は考えなくてもいいわけだが…。
彼女は、小野さん。ヘレネお姉さまをしていらっしゃった方です。役者やなー。
この時、美女に囲まれて汗をふきふきしているグリュンネ伯爵が私のお気に入りです。なんかカワイイ。
そして職業病を持っていたマデレーネによって、エリザベートはフランス病に。

「ドクトルゼーブルガーをお呼びして!」の一言で、私は心臓がドキドキ、何故か緊張。あ〜もうすぐドクトルに会えるのねーっ。
そしてとっても立ち姿も麗しい素敵なドクトルが静かに現れます。声も低く抑え目で素敵。(山口さん)
ところがっ!内野さんのドクトルの役作りはまた一風変わってました。声がしわがれ声だった!おじいさんの設定?
私が見る前までは、実際ドクトルじいさんだったようで、杖をついてヨボヨボ現れたとか…。
でも、正体がばれてからは、またまたセクシー全開!すごい変わりようだ。
で、演出がそうなのだから仕方ないと思うんですが、あんなにギラギラ迫っていたにもかかわらず、拒絶されてからはそのテンションが急速にしぼみ
すごすごと引き上げる感じになっていて〜。なんか変、でした。

コルフ島のシーンは、やっぱり今回も私の眠気ポイントとなってしまいました。時間的にも眠くなる頃合なんですよ。
このシーンでちょっと息抜きに休憩しておかないと最後までもたない…(なんじゃそりゃ)

この後、いよいよ青年ルドルフ登場!
ですが、やっぱり井上君ほどのインパクト無いかなー。パクさんも浦井クンも、なんか今一歩足りないような。
HASSのシーンで、ルキーニがお着替えしてエコーをかけて一体何て言っているのか毎回一生懸命聞くのに、全然わからない(笑)
もし知ってる方いらっしゃいましたらお教えください。
(「皇太子は赤新聞に投書している、我々の指導者じゃなーい」
 なのですね。教えていただきました。tさん、さんきゅー!)
ナチスの鉤十字の大きな旗をつかんで引っ張って取ってしまうシーンで、いつもパクさんルドルフは長いことためらってなかなか引っ張らないんですが、
なんか意味あるんでしょうか?何をあんなにためらってるの?わからない…。

そして、お待たせしました〜〜「闇が広がる」!!
塔がこちらに回転してトート閣下が現れ、山口さんは下に来るために、はしごを降りてくるのですが、一歩一歩確実に足をふみはずさぬよう慎重に、降りていらっしゃいます。
なんかちょっとカッコよくない閣下のシーンです…。
ところが!またまた驚かされましたねー。内野閣下は、消防署員のようにカッコよく、棒をつかんでシュっと一瞬のうちに降りてくる!か、かっこええ。
ま、その後の歌が、山口さんはとんでもなく素敵なのでさっきのシーンは帳消しになります。
独立運動では、踊るトート閣下が見られるわけで、もうかなりワクワクしてしまいます。あの山口さんも、踊ってるんですよ!!トートダンサーズ君たちを従えて、踊っているんです!
内野さんの踊る閣下と基本的に振り付けは同じようですが山口さんは、かなり省略してました。仕方ないですよ。年齢が違うんだし。
踊る山口さんの表情が、これまたとてもせつなそうでいいんですよ。せつないっていうか、苦しそうっていうか。きっと本当に苦しいんでしょうけど、それがまたいい効果を生んでます。
この時の今さんは、若いときのあの純粋さはどこへ行ってしまったの?てくらい狡猾なおやじっぽい目をしてるんです。こういう演技するとこも好きです。(そうか、今さんのことが好きなのか、私)

マイヤーリンク。
トートダンサーズのマリー・ヴェッツェラ集団、不気味でいいです。ルドルフ、もてあそばれて汗でべっとべとになった頃、トート閣下が現れて、死の接吻をします。
そのシーンも、二人の閣下は全然違うのね。
内野さんは、登場してから接吻してピストル渡すまでの一連の動作がとってもスピーディーで、怖かった。
ピストルを渡してちょっと離れたところに立って、手で「さ、どうぞ自殺して」みたいに合図する仕草もカッコよかった。
山口さんは、ジワジワと近寄る死の恐怖。みたいな感じで、これもまた怖い。
接吻も、見せ場として意識されてるのかな、じっくり演技してるように見えました。見てるほうも、もう息止めて固唾を呑んで見守ってます。
浦井君はあまりおぼえてないんだけど、パクさんって、閣下が離れてから引き金引くまでの時間がやたらと長くて。なんであんなにためらってるのか、わからなかったです。
霊廟でエリザベートがルドルフの棺に近寄ると、中から閣下が出てくるんだけど、うーん。山口さんが棺から出てくるときのポーズがなんとも形容しがたいポーズで。
あのポーズにはどういう意味があるのか、凡人の私には理解できません。「まっだー、愛してはいないー」の歌を歌うときのポーズも…。
内野さんは、棺から出るとき、「びよよよーん」と飛び出してくるんですよ。なんであそこで飛び出すのか…。
凡人の私には理解できないです。内野さん的には、飛び出した方がカッコいい事になっているんだろうか。

悪夢のシーン。よく、フランツとトート閣下とのやり取りが面白いとか聞くんだけど、いまだに私にはわからない…。それは何故かというと
もうおわかりですよね?
だってこのシーンはトート閣下にオペラグラス合わせっぱなしなんですもん。一度くらい全体を見ようとは思うんですが、まだそんな勇気は出ないです。
山口閣下は、ほとんど表情を変えずに(微妙な変化はあります)淡々と指揮してあやつっていらしゃいますが、
ルキーニに早くナイフを渡したくてイライラしている山口閣下の歌がとても好き。
内野閣下は、面白いですね、ころころ表情を変えていて。
フランツに対してはむき出しの嫉妬心・敵対意識でまるで子供みたい!かわいい閣下。指揮の手つきもセクシーで素敵です。

そして、とうとうエリザベートがルキーニに刺されてトート閣下の腕の中に抱かれて接吻をするときがやってきます。
この時も、トートダンサーズ君たちは抜群の組織力でキッチリ仕事をしています。よほど閣下の教育がいいのでしょう。
エリザベートを迎えるときの山口閣下の、なんとも嬉しそうな顔!あれは、演技だけじゃないよーな。「これで、終わりだ〜。」って思ってるように見えるのよね。考えすぎかな。
しかし、あのなんとも嬉しそうな顔を見るのは毎回の楽しみであります。キスは、ルドルフ君の時と違ってソフトにすぐに終わります。
内野さんのはどうだったかな…もはや記憶が…。
この時のエリザベート、白くて透明感があって本当にお美しかった。一路さん、素敵。
そして棺に戻って。ルキーニも首を絞めて。
幕。
いや〜〜〜、良かったよ〜〜〜!
また名古屋に来てくださいね、お願いします。

ここまでお付き合いいただいてありがとうございました。思っていたより長い文章になってしまいました。文章書くのがへたくそな証拠ですね。








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