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2006年2月3日追加修正
2013年8月31日修正更新

レコード盤洗浄用保護ディスク

 レコード盤は洗浄しても直ぐには本当の洗浄効果は現れません。異物を除去しても、洗浄効果が現れ始めるのは、一日〜数日経ってからです。一年以上かる場合もあります。異物で出来た溝の(弾性)変形が元に戻るのに時間がかかるからです。深い弾性変形が元に戻るには時間がかかります。(キズ(塑性変形)は直りませんが)。洗浄直後にレコードを聴くと、除去された異物の跡の凹みのためノイズが増えた(ノイズがきつくなった)と感じる場合があります。洗って直ぐにノイズが消えていなくてもあきらめずに待ってください。
 レコード盤洗浄用保護ディスクとは、レコード盤を水で洗浄する時に、中央のラベル部分が、洗浄水で濡れないように、保護するためのものです。
 殆どの(塩化ビニール製)レコード盤は静電気を帯びていて、カビやごみが付着している(溝にめり込んでいる)のではないでしょうか。クリーニングブラシの過度の使用も問題です。中古レコードの状態は不明です。聴く前に洗浄したほうが安心です。中性洗剤を入れたぬるま湯にレコード盤を浸し、丁寧に洗浄して、数日間待てば、ノイズが減り見違えるようなレコード盤になる場合があります。水中で電動歯ブラシを使用すれば、水やレコード盤に微細振動が伝播し、洗浄効果が倍増すると思います。
 また小生は時々、端を細かくギザギザにした料理用のアルミフォイルを使って、静電気を逃がすようにしています。
 レコードを聴いた後は、ルーペで針先をチェックしてください。肉眼で見て、適当にブラシで針先を撫ぜてもゴミは(完全には)取れていません。ゴミはカンチレバーにも付着しています。
 レコード鑑賞に、針圧計と針先をチェックするルーペは必需品だと思ってください。

レコード盤洗浄用保護ディスク仕様
レコード盤洗浄用保護ディスク LP盤用 EP盤用 SP盤用
レコード盤
ラベル直径
約100mm 約90mm 約75mm
ゴムシール
内径
約104mm 約94mm 約80mm
保護ディスク
外径
約116mm 約106mm 約90mm
材料は総て市売品です。
レコード盤洗浄用保護ディスク @ 心棒は6mmφのステンレス鋼6角ボルトです。
A 心棒の把手にはノブスターとノブ付きナットを使っています。コーナンで買いました。
B 透明ディスクはアクリル板3mm厚です。これもコーナンで買いました。
C リングシールゴムは市売品の輪ゴムです。都心の文房具店で買いました。
D シールゴムの材質(メーカー)により、水に浸けるとゴム同士が付着し易くなるものがあります。使用後、水分は良く拭き取っておきましょう。
E 中心穴部分のシールゴムは、1mm厚のエラスタイトゴムです。透明ディスクのアクリル製座金を押さえるスリーブの加工精度が良ければ、このシールゴムは無くてもいいかもしれません。
F レコード盤を2枚のシールゴム着き保護ディスクで挟んで使用します。(下の写真)
私の新しいレコード盤振動洗浄方式 (2006年2月3日、2013年8月31日修正更新)
レコード盤振動洗浄時の様子、電動ハブラシA.事前作業
@電動歯ブラシを用意します。
A歯ブラシの先(ブラシの反対側)に、ゴム片に(深さ3〜4mm程度x幅1mm少々の)切り目を入れた「ディスクキャッチゴム」(写真参照)を取り付けます。私は靴修理用の硬質ゴムのかけらを使いました。接着剤はアロンアルファです。
※この切れ目にレコード盤を差し込み、電動歯ブラシの振動をレコード盤に伝えるのです。
Bレコードのラベル保護ディスクを用意します。
B.洗浄作業
@コード盤を2枚の保護ディスクで挟み、ノブ付きナットで適度に締め付けます。(シールゴムがクッションになります)。レコード盤内周の無音溝の幅が狭いときは、録音のある溝の上にシールゴムが乗っていないか確認します。録音時間の長いレコード盤は要注意です。録音時間の短いEP盤の場合はLP用の保護ディスクが使えるかもしれません。
A洗面器を綺麗に洗ってから)洗面器に水を、冬ならぬるま湯を張ります。中性洗剤を少し入れます。
B電動歯ブラシのブラシの先に接着した「ディスクキャッチゴム」の切れ目に、レコード盤の外周部分を差し込みます。
C歯ブラシのブラシ部分を取り付けたレコード盤を、水またはぬるま湯の中に浸します。
D洗面器の上に、電動歯ブラシ本体を輪ゴムでタスキがけにして仮固定した支持棒を置きます。
E歯ブラシのブラシ部分を電動歯ブラシの本体に差し込み、歯ブラシを上下させてレコード盤の深さ位置を調整します。電動歯ブラシ支持棒は振動で移動しますので、支持棒の一方をガムテープ等で洗面器に固定し、他方を輪ゴムなどで水栓に固定します。
F暫くの間(10分〜30分)レコード盤をぬるま湯に浸しておけば、音溝に固着したゴミ等が取れ易くなるような気がします。また温水は音溝の弾性変形した凹みの回復を促進させるのではないかと思います。
Gしばらくしてから電動歯ブラシのスイッチをいれ20分〜30分程洗浄します。振動は水面に波紋が立つぐらい強烈に伝播します。電動歯ブラシには連続使用時間が定められていると思いますが、使用時間が短いと洗浄効果が無いような気がしますので、電動歯ブラシの温度や様子を見ながら使っています。
H適当な時間が経ったらレコード盤を裏返し、再度同じようにして洗浄します。裏返しする時一度シャワーで洗うと良いと思います。電池が少なくなっていないか歯ブラシの振動で確認してから始めてください。
I電動歯ブラシの振動による洗浄が終われば、後は水で、冬なら(ぬる目の)温水シャワーで全体を洗い流します。
J洗ったレコード盤の乾燥は良く水を切ってから、ティシュペーパー等で軽く押さえるようにして水分を取ります。
Kドライヤーか扇風機で冷風乾燥させ、時々残った水分をキッチンペーパーで押え取れば、案外早く乾かすことができます。ヘヤードライヤーの温風乾燥は危険です。
Lレコード盤に傷がつかないよう気を配って作業します。ネジをレコード盤の上に落とさないよう気をつけてください。ゴムは水に強いとは思えませんので、使用後、シールゴムの水分は丁寧にふき取っておいてください。
Mクリーニングの効果が出るのは、洗浄後、一日〜数日経ってからです。できれば1週間〜10日経ってから聴いてみて下さい。レコード盤の状態により1年以上掛かることもあります。(効果が感じられない場合はもう一度丁寧に洗ってみてください)。洗って直ぐは、塵によって出来た凹みが回復していないので駄目です。洗浄した直後はかえってノイズが酷くなったように感じることがあります。異物が除去され(異物で出来た)音溝壁の凹凸が目立つようになるからだと思います。音溝のゴミ・異物が除去されても、音溝表面の凹みは直ぐには回復しません。切り傷は治らないでしょうが、異物で凹んだ音溝の表面は時間を掛けて回復していきます。凹みは完全には元に戻らないでしょうが、洗って数日後には聴いてはっきり分かる(捨てようと思っていたレコードがビックリする)ぐらい良くなることもあります。気になるノイズが残っている場合は急がず、二〜三ヶ月或いは半年〜一年経ってから様子をみてください。
※以前は、電動歯ブラシを直接音溝に軽く接触させて洗浄していましたが、@付きっきりで作業しなければならないこと、A音溝にキズを付ける可能性があること等のため、最近では以上のような方法で洗浄することが多くなっています。
ご参考になれば幸甚です。

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これまでの洗浄方法(と気をつける点)
しばらくの間、ぬるま湯に浸けておきます。
レコード盤の洗浄@ レコード溝にホコリやカビが固着しているかも知れません。しばらく洗浄水に浸けておくのが良いと思います。
A 洗浄水(冬ならぬる目の温水)には、中性洗剤を少し泡が出るくらい入れるのが良いように思います。水はたっぷり入れましょう。水中にゴミ等が流れ出るように洗浄します。
B 洗浄ブラシには、電動歯ブラシが便利です。電動歯ブラシを水中で使えば、歯ブラシの振動がレコード盤や洗浄水にも伝播し、洗浄効果が高まるように思います。柔らかい毛先のブラシを選びましょう。
C 私が使っている電動歯ブラシは、(株)ミニマム製ハピカ超極細で安価なものです。
D 普通の刷毛で手加減してゆっくり丁寧に洗うと安心です。
E 時々、ラベル部分に洗浄水が浸入していないか確認しましょう。
F 音溝をキズつけないよう手加減が必要です。
(仕上げに)温水シャワー
レコード盤のシャワー洗浄@ シャワーでゴミを洗い流すのも洗浄方法です。いきなりシャワーを掛けるのではなく、数十分、ぬるま湯に浸けた後ブラシなどで洗いその後で、シャワーで洗い流すという方法が良いと思います。
A 洗浄の仕上げに、シャワーを使えば残っている洗剤や浮き出たゴミも洗い流せます。レコードの溝幅は極小なので溝の底まで刷毛の毛先は入らないでしょう。水流の力と方向を考えて洗い流しましょう。
B ぬる目の温水シャワーを仕上げに使うと乾きが速いように感じます。
C レコード盤を回転させる時は、ネジが緩まない方向に回転させて下さい。
D 洗浄後はよく水を切って乾かし、残った水分はティッシュペーパーで軽く押えるようにして水を取ります。十分乾かしたと思ってもシールゴムとレコード盤の間に水分が少し残っていることがあります。ヘヤードライヤーを使用する場合温風は危険です。冷風で乾かしてください。
電動歯ブラシとファイルボックス
レコード盤の洗浄@ A4ファイルボックスがあれば、レコード盤を手で持たず、何処ででも洗浄作業ができます。
A 水を入れると、ファイルボックスは広がります。引っ掛け金物は長い物を(作り)使いましょう。
B 固定ブラシ(右上部の水色の刷毛)は、レコード盤を定位置に保つこととレコード盤の洗浄に有用です。水が漏れないよう(写真では)洗浄水位より高い位置で金物を使って、ファイルボックスにネジで留めています。
C 歯ブラシを水中で、軽くレコード盤に当てながら、ゆっくりレコード盤を手で回します。(音溝をキズつけないよう軽く当てます)。
D A4ファイルボックスと固定ブラシは百円均一店で購入しました。
備 考
レコード盤洗浄用保護ディスク@ 引っ掛け金物は、直径2.0mmのステンレス製針金を加工して製作しました。ファイルボックスは水を入れると広がります。金物の長さはボックスに水を入れ実測して製作しましょう。
A 電動歯ブラシは、(株)ミニマム製 ハピカ超極細を使っています。(ブラシとセットで480円でした。ブラシだけでは少し割高です)。
B 電動歯ブラシは、レコード盤に強く押し当てる必要はありません。水中で軽く当てるだけで振動はレコード盤全体に伝わります。溝に沿って丁寧に洗います。
C 歯ブラシの根元を少しローソクであぶって曲げておくと、洗浄作業がし易くなります。(1枚目、3枚目写真)。
D この保護ディスクは、(時々)インターネットのオークションで販売しています。


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