きままに的生活
日々思うこと、いろいろを思いつくまま・・・

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95 2000.3.31 模様替えは楽し?

 3月5日の続編。ということは、そんな頃から騒いでいたのか〜。もうじき1か月になるのだ。早い。
 さて、机はやって来た。我が家もその日にあわせて例の大がかりな模様替えがやっと一段落していた。
 長男の机の隣にあった私のドレッサーを寝室(夜は。昼間は子供たちのゲームやポケモン遊びの場)に移すことになった。この機会に、少しは中身の整理もしようとガタガタ引き出しの中のモノを確認する。
 ん? これは何だろう? ミッキーの柄のココアの缶。ああ、そうそう、ずーっと前に500円玉でも貯め込もうかと秘かに用意したんだったっけ。持ってみると軽い〜。振ってみると、カサカサという頼りない音。ま、いいか。また気が向けばお金でもいれるかもしれないし。それにしても、と缶を戻そうとして手を止める。このカサカサいう音ってナンダロ?
 変なモノでも入ってなきゃいいが、とフタを開けてみる。そういえば、長男はセミのぬけがら集めに凝っていて、薬の空き瓶に入れて喜んでいたけれど、まさかとんでもないモノでも入っていないよね〜?
 おお、そこには〜! 予想に反して、とても嬉しいモノが入っていた! それは折り畳まれた千円札。たった1枚ではあるが、何といとおしい。開いてみると、ちゃんと現在使用されている夏目漱石だ(一瞬、伊藤博文が出てくるのではないかと期待しちゃった)。
 わーい、タマには整理整頓もしてみるもの(もっとマメにやんなさいって)。
まるで神様からのごほうびのような気持ちで、ウキウキと財布に入れた。これは早速使わせていただきました。長いこと、文庫になるのを待っていた篠田節子氏の『女たちのジハード』と子供に『とっとこはむ太郎』。ちょいと予算はオーバーだけど、千円割引で買えたと思えば気分は上々。
 あ、こうやって喜んで使っちゃうから、貯まらないのかも・・・。

 もう一つ、ドレッサーを移動して良かったことがある。
 それは、オナガアカボウシインコ、ルギアのパニックから解放されたこと。ルギアはコニュアと呼ばれる種類なのだが、とにかく鳴き声がものすごい。別名「鼓膜破り」と言われるだけあって、耳元でやられると瞬間的に難聴状態になるほどだ。モスラの雄叫びで慣れているから、と安易な気持ちだったが、それとはまた、違った破壊力があって参っていた。
 ルギアは私がドレッサーに座ってドライヤーを使うと、決まって大声で鳴きわめく。いくら制止しても止まらない。だいたい夜だし、隣近所に迷惑だし、こっちも気が気でない。ドライヤーを使うたびに、ルギアのカゴをあちこち移動するしかなかった。暗ければ鳴かないかと、玄関に置いていたらオットが「ルギアがスゴイ声で鳴いてる」と言いに来て意味がなかったことがわかった。私はドライヤーの音で聞こえなかっただけなのだ。よりによって、外に聞こえやすい玄関に置いた自分が情けない。それから毎回、キッチンに移動したり、布団がなければ寝室に移動したりと、とにかくオオゴトであった。
 それが、今度はドレッサー自体が鳥部屋にないし、パタンとドアも閉められるのでルギアを刺激することがなくなり、とってもラクになった。

 こんなことならもっと早く模様替えすれば良かった〜♪なんて鼻歌まじり。でも「趣味は模様替え」なんてヒトとお友達になりたい、めんどくさがりな私だからこそ味わえる平凡な幸せ、かな?

94 2000.3.21 お墓参りはタイヘン―実践?編―

 実はこの波乱にとんだお墓参りには、トンでもないオマケがついていた。
 こともあろうに、朝から私は腸の具合がタイヘンよろしくなかった。

 風邪で寝込んだりして体調を崩すと、最近はてきめんに腸に来てしまい、七転八倒の苦しみを演じていたが、まさか、この日もやられようとは思いもしなかった。ひっきりなしに襲いかかるグルグルいう腸の動き、痛み・・・しかし、主婦は、ヨメは、そんなことでギブアップしていられないくらいに忙しいのだ。

 お墓は山の上にある。ここのところの大雪でお墓はすっかり埋もれてしまい、どこがどの家のお墓だか、わからないくらいスゴイ積雪であった。
 家を出る間際には、さっきまでの青空が一変して吹雪いてきたではないか〜! 途中の山道も、気をつけていても何度もズボッと踏み抜いて、足の付け根まで雪に埋まってしまい、次男など転げ回って転落しないかとヒヤヒヤものだった。
 体調が悪いこともあって、雪の中だというのに、とにかく汗だくのお墓参りであった。

 家に戻ってみんなでお昼。あふれんばかりのテーブルの上の料理、ちらし寿司や涙の力作小豆だんご(実はここでは公表できないような事件あり。知りたい方はDMして下さいね)などなどを、とにかく残らないようにとみんなにすすめ、お持ち帰り用に包んだりして、あたふたと過ごしたのであった。
(結局、涙の力作小豆だんごは鍋にた〜っぷり残ってしまった。しかし、あれだけ義父が食べたいと頑張ったのだから、そのまま残して置いてきた。もう、イヤになるほど好きなだけ召し上がっていただきたい!)

 やっと解放?されて帰宅。午後からはどうにか薬が効いてきたが、節々が痛いし体はだるいし、さすがに限界。我が家の晩ご飯と子供の世話はオットに任せて、私はもう、爆睡させてもらいましたよ〜。このくらいは、許されるよね?

 とにかく、散々な連休でありました。

 

93 2000.3.21 お墓参りはタイヘン―料理編―

 連休、そして春のお彼岸であるこの日、私は例によってオットの実家へ行って来た。出発前はいつになくスムーズにしたくが整い、我が家には珍しく10時前には車がスタート(いつも昼近くにハアハア言いながら乗り込み、車内でパンをかじり、「遅い!」と義父の機嫌を損ねてばかり〜)。
 余裕で途中の週末に開かれる市場で買い物、お昼前には実家に到着し、みんなで昼食。そう、ここまではヨカッタ・・・。

 午後になって、義父が言った。
「明日の墓参りにお墓に供えるものや昼にみんなで食べるものなんかを作っておいた方が良い」と。「小豆もあるし、もち米もあるから赤飯も出来る。だんごの粉もあるから、小豆だんごも作って・・・」(以上、意味要約済み)
 え〜!聞いてないよ〜〜!である。
 聞けば、叔母がお墓に持っていくものはみんな準備しておいてくれるということなのだが、義父はそれでは気が済まないらしい。とにかくこちらでも何か準備しておきたい、と言うのだ。気持ちはわかる。義母が亡くなってから、春と秋のお墓参りは我が家にとって欠かせない行事となっていた。田舎なのでしきたりや何やらわからないことばかりなのだが、ベテラン主婦の叔母がいつもキッチリと重箱に手作りのお供え用料理を作って持って来てくれて、すっかりそれが当たり前になってしまっていた。今回も、特に深くは考えず、行った日の夕飯のことと翌日の昼のことくらいしかアタマになかった。不覚である。
 困った。赤飯も小豆であんこを作るのも、やったことはあるが本を見ながら数えるくらい。決して身に付いているとは言い難いし、最近は忙しさにかまけてそんなこともすっかりやらなくなっていた。結論から言えば「出来ない〜っ!」ってコトなのだ・・・。

 お墓参りの日の昼食は、みんな(義姉二人やその子供たち、叔母などと)で食べられるようにと、ちらし寿司を作ろうと用意していたのでそのことを話し、どうにか赤飯は勘弁してもらった。しかし、義父はどうしても小豆のだんごが食べたいらしく、この件に関してはパス出来そうになかった。
 遠〜い記憶を呼び覚まし、義父とオットの不安そうな視線の中「このくらい、どってことないワヨ」という顔で小豆を手にする。内心ドキドキものなのではあるが・・・。

 小豆を煮ている間に、お供え用の料理を考える。確か煮物は欠かせなかったはず。義父が作った大根、人参、ゴボウとこんにゃくで決定。それからなぜか思いついたキンピラを作るため、せっせと山のようなゴボウと人参の細切りを作る。
 とにかく、ず〜〜っと台所に立ちっぱなしで明日のための料理に没頭した。家にいれば、5時になってやっと台所に立ち、その日の手抜き晩ご飯をササッと作るだけの私が、ほぼ一日中台所で料理というのは拷問に近い。
 で、一段落したら今度はその日の晩ご飯の支度〜〜。

 お墓参り当日。叔母は忙しくて来られないからと、義姉が重箱を預かって来てくれた。さすがベテラン主婦! 中には彩りを考えたホウレンソウや菊の花、地元の料理だという豆腐で作った伊達巻きのようなもの(切り口に絵が出るように作られている!)や小豆だんごがシッカリと詰められていた。もう、尊敬しきりである。義姉たちも、お供え用に果物やゼリーなどを買ってきてくれて心強い限りである。いざ、お墓参りへ〜!

 実践編?へつづく・・・

92 2000.3.18 不器用〜

 そう、私は不器用である。
 ま、宣言するまでもないけど。でもね、器用な人が多くて。あこがれてるせいか、とっても目についてしまうわけで。

 まだ結婚していないとき、あまりの私の不器用さに職場の後輩が「卯乃さん、そんなんで子供出来たらどーするんですか? 幼稚園に行くようになったら色々手作りとかしなきゃならないんですよ」とあきれられていた。
「そんなの、買って済ませちゃうもーん」とか言ってたな〜、確か。
 しかし、その後輩の言葉は正しかった。制服、給食完備の幼稚園にしたにもかかわらず、「スモックはお手製で」とか「ズック袋とリュックはお揃いのものがわかりやすい」なんて手作りが当然のような幼稚園で・・・。

 同じ幼稚園に通うお友達が、見るに見かねてある日、いきなりミシンを持ち込んで「いつでもいいからね」と置いていった。え?私が縫うの〜?
 ちんたらちんたらしていたら、ある日電話で「ウチの子の夏用スモック作るから返してもらってもいい?」と電話がきちゃって、急いで返しに行った思い出もある。結局、入園用のスモックは手縫いでちくちく。幸運にも、作り方が出てる本があったので。その時、近所に住んでたお友達まで巻き込んで、型紙の取り方から針の打ち方までこまごま教えてもらって、その人が引っ越すという数日前にやっと出来上がって、嬉しくって急いで見てもらったことも、あったなぁ〜。

 これではいけないと、通販でミシンを購入。今のような春先になると、活躍している。この前、押入整理の時にオットが「こんなもの使うの? 高い買い物して」と文句を言っていたけれど、これから、小学校用の箸袋縫わなきゃいけないんだよ、そういえばーーー。

 結局、手作りしたのは上の子の時だけで、下の時はお下がりや、手作り風の既製品が通販で買えるようになって、縫い物の恐怖からは救われたのだった。

 今は亡き義母が遊びに来た時、私が編んだ赤ちゃん用のおくるみを見て、それはそれは喜んでくれた。私はホントに何も出来ない!っといつも言っていたのでよっぽど驚いたらしい。義母は編み物から料理(漬物やお味噌、保存食等々)まで、とにかく手作りが大好きな人だったから・・・。
 いつだったか、幼稚園の運動会用のはちまきを縫わなきゃならない!ということがあって(なぜかその時もウチに来てたなー)その縫い代の細さに「大丈夫?大丈夫?しつけ、かけてあげようか?」って本当に親身になって心配してくれていたっけ。
「やってみます!」と鼻息荒く、一気にミシンをダーッと走らせて、はあはあ言いながら「出来ました〜〜!」って叫んだときは、もう二人とも目がうるうる来ていた・・・。

 明日は義母のお墓参り。こんなことを思い出したのも、お彼岸だからなのだろうか。

91 2000.3.15 卒園おめでとう!

 とうとう、この日がやって来てしまった。
 卒園って、ああ、これでメンドーな幼稚園行事で大がかりに出掛けることもなくなったし(ちょっと遠いので「足」が無くて大変なのだ。おまけに必ずカメラとビデオ、スリッパ持参。ビデオ撮るのは結構神経も体力も使うモノで、帰ってビデオ見ながら「あれ?こんなコトやってたんだっけ〜?」ってな具合。ホントに落ち着いて見ていられない、見た気がしない)、幼稚園バスの送り迎えもなくなって、これからは一人で行って帰って来れるんだしー。

 でもね、お兄ちゃんの時は、その思いも格別だったんだけれども(小さい弟連れてとにかくタイヘンだったからね)、今度は「もうこれで、本当に終わりか〜って、安心すると言うよりも、気が抜けて来ちゃった、実は。

 結構ハハオヤってものは、子供に対して思い入れあるモンなんだなー。二人が赤ちゃん赤ちゃんしていたときは、早く何でも自分で出来るようになって欲しいな、独立して結婚しても、絶対に同居なんかしなくていいしー、なんてコトまで考えたりしていた、実は。でも、どんどん一人歩きしていく子供たちのかたわらで、この寂しさは何なんでしょうね・・・。
「おかーさんといつまでも一緒にいてくれる?」なんて、ほっぺたくっつけて、すがりついてる〜! 何ということだぁー。

 でも、覚悟していたほど式では泣かなかった。
 その前までの思い入れがあまりにも強過ぎちゃって、こーんなものかーって、あっけなささえ感じてしまって。一体何を期待していたんだか。
 ただ、最後の園児退場で、子供たちが「1年生になったら」を元気良く歌いながら足踏み始めたら、思わず熱いものがこみあげてきた。
 そうかー、もう1年生なんだもんね。お兄ちゃんのランドセル、内緒でしょってみてヨロヨロしていたこともあったけど、今度は自分のランドセルで、自分の名前のある教室の机が待っているんだもんね。

 もう着ることもない幼稚園の制服。これは、近所のお友達にあげよう。ボロボロで、どうにかお役目を果たした幼稚園カバン・・・今まで、ありがとうね。給食用のナプキン、もう出番はないかな・・・? 右左を間違えないようにって、キョロちゃんのイラストを描いてあげた上履き。もう学校のには描いちゃいけないんだよね〜。不器用な私が、やっとの思いで作り上げたお着替え入れのリュック・・・捨てられないよねー、お前は。どこへも行くアテないだろうし・・・。

 持ち物の整理をしていたら、行き場の無かった涙がやっとあふれてきた。
 さあ、さあ! 今度は小学校だぞー!

90 2000.3.8 ここほれワンワン!後編

 さあさあ、今度こそ肝心の「花咲かじいさん」始まり始まり〜。

 最終練習の月曜日、みんなで最後の確認をした。その時、おじいさんおばあさんが綿で作ったひげはもちろんのこと、シワやクマ、意地悪じいさんはハナゲまで付けることにエスカレート! 家来はチョンマゲのカツラ、ナレーターなんてハゲカツラに鼻眼鏡、アナタは誰?といういでたちである。で、シロだって犬だからって容赦されない。声役の私まで、黒のビニールテープで三本ひげやハナをバッチリ顔に貼り付けられた。タオルに耳を付けたかぶりものも、動くシロ役の人が器用におそろいで作ってきてくれて・・・とにかく、みんなここぞとばかりノリまくった。「壊れてた」とも言う。

 劇が始まると、予想以上に子供たちの反響がすごくって、大判小判の変わりにガラクタがザクザク出て来るシーンでは、舞台に押しかけてくるわ、ガラクタを喜んで持っていってしまうわで収拾のつかない大騒ぎ(舞台は床から10センチくらいしか差がない低さ)。
 意地悪じいさんが切り倒した木で作ったウスから大判小判が出るときに、もう劇では使わないので客席に向かってばらまいたら、これまた子供たちが大喜びの大騒ぎ〜〜〜。

 私も、食事中にジュースで流し込んだ咳止めのおかげで無事にシロの声をやりとげることが出来たのであった。そう、シロは準主役で、ワンワン言うだけじゃなくて、おじいさんに色々知恵をつける重要な発言がかなりあるのだ〜!

 最後のお殿様役には園長先生にアポ無しで強引に出演願い、お手製のバカ殿カツラや裃、セリフを書いた扇子を渡すという手のこみよう。これ、みんな脚本を書いたお母さんのアイデアなのだからすごい。園長先生のアドリブも飛び出して会場は笑いの渦、大成功のうちに幕を閉じたのであった。

 他にも、お母様方のダンスあり、先生も巻き込んだゲームありのとてもにぎやかなお別れ会であった。

 なかでも心に残るのは、子供たちのテーブルに置かれた、ひとつひとつ手作りのプログラムと名前の書かれたお人形。紙粘土と色画用紙を使って、手間ひまかけて、愛情こめて作られていた。
 
 素敵な思い出のプレゼントを、たくさん、たくさんもらった感じ。今まで、仕事の都合などであまり幼稚園行事ににタッチする機会がなかったのだが、最後に一緒になって参加できた気がして嬉しい。
 本当に、素敵な1日。心から、ありがとう・・・!

89 2000.3.8 ここほれワンワン!

 やって来ました、幼稚園のお別れ会。
 さすがの私も少しは緊張していたのだろうか、目覚まし時計が鳴るかなり前に何となく目が覚めた。布団の中でうつらうつらしている間にベルが鳴り、あわてて起きたら情けないことに頭が痛い! ぐっすり眠れなかったせいなのか、偏頭痛のイヤ〜な予感。2、3日前から風邪気味で咳が出るので、しっかり咳止めを飲んで行かねばと思っていたのに・・・。
 バファリンと咳止め、どっちを取るか悩んだが、がんがん怒り始めた頭痛の方を優先することにした。少し時間をおいて咳止めは飲むことにしよう。そうだ、劇は会食の後だから、素早く食べて薬を飲んでしまえば間に合うだろう。
 咳止めと、念のための胃薬をバッグに入れた。これって、やっぱり緊張しているせいなのかな?

 近所のお友達と一緒に行くことになっているのだが、外はやっぱり!雪が降っている。風があるので横殴り、吹雪の一歩手前ってところだろうか。
 この天気を予想して(何しろ、ぽかぽか小春日和の直後にドカ雪が降るのも珍しくないのだ。昨日まで何ごともなかった道路も、今は真っ白になっている)妹から雪道用の完全防水ブーツを送ってもらっていた。妹よ、ありがとう!
 で、さっそうと?お友達の車に乗せてもらって、いざ、会場へ。

 早めに着いた感じだったが、もうかなりのお母様方でロビーはにぎわっていた。何気なく足下に目をやると、え? みんな、オシャレっぽい革のブーツ、中にはハイヒールなんて人もいるではないの? どうして? なぜ〜?
 ここで私は考えの甘さを知ることになる。地元の人は、ちょっとやそっとの雪ではオシャレをあきらめないのだ。慣れている。たくましい。少しくらいの雪道は裏のつるんとした見た目優先のブーツだってへっちゃら、経験と歩行技術?でアラサッサってなもんなのだ。ハイヒールの人は、会場でしっかり履き替えているというわけ。ここらへん、場慣れっていうのでしょうかね? 私もまだまだ世間知らずだな〜と、妙に利口になった気がしたりして。

 あ、かなりクツに固執して書いてしまって、またまた脱線してしまった。
 ということで、後編に続く〜。

 

88 2000.3.7 冬靴や〜い・・・

 心配していたことが、深刻な問題になってきた。
 靴、クツ、くつ、クツぅ〜〜〜うっ!

 天気予報によると、お別れ会当日は冷え込むし、かなりの大雪が降ることになっているというのだ。ああ、どうしよう、クツが無い・・・。こうなったら、もう妹にすがって送ってもらうしかない!と受話器を取る。

 え、なぜ、東京の妹に雪道用ブーツを頼むのかって?
 今、私が愛用している雪用の滑らない靴は、かなりカジュアルでおまけにくたびれてきている。そろそろ来シーズンは買い換えないと、と思っていた。実はコレ、東京で買った何の防水機能もない冬用短靴で、靴の裏がしっかりしているため、凍った道でも快適に歩けるので愛用していたのだ。同じ頃に衝動買いしたオシャレな革のブーツもあるが、ちょっと信頼性に欠ける。天気が良かったらこっちで行こうと思っていたのだが、数日前から雪が降ったり、春の暖かさだったりと不安定な空模様で、「もしも」に備えて新しい雪道用を買おうと思っていた。
しかし! もうすっかりシーズンオフということらしくて、店頭には春の靴やハイヒールばかり。片隅にちょっとあるセール中の冬靴は、どれも「いかにも売れ残り」で気に入ったものはなかなか見つからなかった。
「そうだ! あの靴借りよう」
 この前、雪祭りに来たときに妹が履いてきた新品のブーツ! 「このクツいいね」と来たときから気に入っていて、今度買うときはこんなデザインにしようと秘かに考えていた、アレだぁ〜!
 電話で事情を説明すると「あれ、そっちに行くんで探し回って、1足しかなかったんだよー。もったいないからこっちで今、履いてる」
 ええ〜! 履いてるの? 私はてっきり、もう役目を果たしてしまい込んであるモノとばっかり・・・。それじゃあ、貸してなんて言えないよねー。
「でも、もう暖かいから靴替えようと思ってたし・・・いいよ、あげる!」
 ええ〜! ホント?ホント?ほんとにいいの? 我が妹ながら、なんて心やさしく育ってくれたのだろう。妹がいて本当に良かった〜〜!(ゲンキン)

 で、お別れ会前日昼、はるばる東京から待ち望んだクツがやって来たのであります。これで、明日がどんな大雪だってへっちゃらダイ! 来るなら来て見ろーってなことでハナの穴ふくらませ、意気揚々、本番を待つのみとなったのデシタガ・・・(こんなんで、大丈夫???) 
 

87 2000.3.5 模様替えにおおわらわ

 3月の声を聞くと、もうあっという間に卒園式間近、涙にくれるヒマもなく今度は入学式の準備と、とにかく何だかんだ気ぜわしい。

 今、一番の悩みは机! 次男の学習机をどこに置くかでもめている。
「1年生のウチは机で勉強なんかしないんだから」というのは誰でも言うし、事実そうなのであるが、この、「1年生!」と親も子も盛り上がっているときに揃えなければ、きっとそのままズルズルと買わずに過ぎてしまいそうな一家なもので、とにかく買おう、と決意は固かった。
 しかし、団地は狭い! 6畳3部屋も、鳥カゴ(それも頑丈な大型)3つ、水槽やパソコン、子供のオモチャや本があれば、もうそれだけで一杯なのだ。
「鳥さえいなければ、問題ないんだよ」
このきつい一言で、オットは私をジロリとにらむ。すみませんねぇ〜・・・・。

 しかし! いっくらイヤミを言っていても始まらない。('')(..)('')(..)ウンウン 
 とにかく、今のこの状況でどうにかしなければダメなんだから!

 とりあえず、タンスの寸法を測ってあちこち家具を移動させることにした。オットが、どうしても長男と次男の机を二つ仲良く並べたいと言い張るので、仕方なくかなり大がかりな移動を決行することになった。
 居間にしている部屋に、寝室からタンスを一つ移動し、寝室の空いたスペースにタンス部屋(鳥カゴと長男の机有り)からタンスを一つ持ってきて、かわりに机を入れようということになったのだ(わかる?)。

 まず、居間にあるチェストを居間の押入下段に入れることになり、押入の片づけから始まった。なつかしい子供のパズルなんかが出てきてしまい、処分しようか大いに迷った。一生懸命に組み立てていた2歳の長男の可愛い顔が思い出されて、結局捨てられないしあげられないという結論になって・・・あ〜あ、こんなことばっかりしてるから、モノが多過ぎてあふれかえったしまうんだよね〜〜。 

 どうにかチェストを押入に入れ、寝室のタンスを運び込む。長男にも手伝わせて3人がかり。
「これって、誰のためなのー」重さにイヤになった長男が悲痛な声を上げる。
「みんなのため、なんだよー」「違うみたいな気がする〜」
 ま、ま、深くは考えないことにして、とにかく移動移動!

 しかし、押入の片づけやタンスの移動、オモチャの「これいる?いらない?」なんかを必死になってやっていたら、オットも私もだんだんイヤ〜〜になってきてしまった。
「ま、今日はここまででいっかぁ〜」時計もすでに夕方5時になろうとしていたし、これからまた、タンス部屋のタンスを移動したり掃除したり・・・なんて考えたらうんざりしてしまって。

「今日はここまで〜!」って、次はいつ? 運が良ければ来週なのかな。それまで、目を付けたお手ごろ価格の机が売り切れなければ良いのだけれど。

86 2000.3.3 春の予感♪

 今日は本当に暖かい。陽ざしがやわらかくって、「ぽかぽか」っていう言葉がピッタリ。気温はまだ8度と、東京あたりとは比べものにならにならないのだけど、ちゃーんと春の気配がしているのだ。

 次男の病院にいつものアレルギーの薬をもらいに行って、ちょっと時間があったので側にあるデパートをのぞいてみることにした。
 実は8日のお別れ会に何を着ていくか、頭を悩ませているところだったのだ。劇の練習の後でみんなでお昼を食べながら話していて、「やっぱり3月なんだからセーターはまずいよね」ということになって、秘かにセーターでもいいかと思っていた私はウンウンうなづきながらも笑顔が引きつっていたのだ。

 さすがに、店内は北国でもぱぁーーっと春めいていて、新作の春物衣類が光り輝いていた。ワゴンセールになっている冬物セーターがちょっと場違いに見えてしまう。ピラピラしたブラウスや春物ニット、軽い素材のスカートやパンツの間をキョロキョロしながら歩き回り、ふっと目に止まったニットのアンサンブルを何度も店内を回って見回し、考えた末に購入した。
 かぶりものというのは、試着が出来ないので決めるのに勇気がいる。鏡を見て色を合わせ、自分の持っているパンツとあうかどうか一生懸命想像して、「よーしっ!」と決断した。
 普段着のトレーナーやシャツ、ジーンズ意外にこんなお出掛け用の服を買うのは久しぶり、何だかそれだけで心が軽〜くなってくるから不思議。単純。

 家に帰って、早速来てみる。思っていた以上に気に入って、「オカーさん、お別れ会にコレ着て行くんだけど、どーお?」なんて次男に見せたりして。次男も心得たモノで「すっごくにあうよー」とゲームしながらも返事だけはシッカリ気をつかって答えた。ヨシヨシ!

 しか〜し! 週間天気予報によると、来週は雪模様の冬型気圧配置だそうで、どうも8日は雪! そして気温は4度・・・!

 あー、ドカ雪でも降ったら、履いていく靴がないよ〜。いつもの雪用じゃ、あんまりカジュアル過ぎるし。東京で衝動買いしたオシャレなブーツじゃ転びそうだし・・・。春のお天気は変わりやすい。もう、こうなったら神様だけが頼り!


85 2000.3.1 今日は何の日?

 毎日、毎日、追いかけられるように仕事だー、病院だー、幼稚園だー、と過ごしていたら、大切な日を忘れていた。

 3月1日。ああ、昨日は400年に一度とかの貴重なうるう年の一日だったよねーなんて思っていたら・・・あ゛〜〜〜!!!
 今日はオットの誕生日ではないかーーー! 忘れてた! マジで。 カレンダーにも何にも書いてなかった・・・そう言えば、今朝オットはしんみりと「行ってきます」も言わずに出掛けていったっけ(関係あるのか?)。

 ぎゃぁぁぁ〜〜! 時間はもう夕方になっているではないか。何の用意もしていないぞー。ゲームに夢中の次男に「ねえ、ねえ、今日何の日だか知ってた?」と聞いたが「わかんない」。おお、まずい!「オトーさんの誕生日だったの〜!オカーさん、ちょっとお買い物に行って来るからねっ」

 とにかく近所のスーパーで、お刺身くらいは用意しなければ、とジャンパーを引っかけて階段を転がるようにかけ下りる。ほんの5分の距離なのだが、信号待ちの時間ももどかしい〜!
 しかし、店内に入ってすぐに顔見知りにバッタリ出会う。長男のお友達のお母さんだ。「あ〜ら、珍しいじゃない?」「お父さんのお誕生日、すっかり忘れてたのよー」っと会話が始まり、彼女の娘の高校受験のこと、私立校は制服と体操着だけで10万近くかかり、入学内定金?を公立高校の合格発表前に10万も払い込まなければならないこと、そのお金は入学しなくても返金されないこと等々、興味ある話題が次々と出てくる、出てくる・・・。やっと「それじゃあね」と頭を下げて、ふっと顔を上げたら、今度はまた違う友人に会い、つきない会話が始まってしまった。信じられないことに、この後また、もう一人知人に会ってしまったのだった。ああ、一体いつ買い物を終え、誕生日の用意にとりかかれるのか〜? しかし、私もよくしゃべるねぇ・・・。

 オットはいつもより早く帰って来た。やっぱり、自分の誕生日に何かを期待しているに違いない。しかし、子供たちとは口裏をあわせて「パーティまで内緒ね」ということになっている。オットと子供たちがお風呂に入っている間に、大急ぎで準備を整える〜〜〜。

 何と言っても、買い物から帰ったのが5時30分、オットが帰宅したのが6時前という慌ただしさだから、用意したのは本当に形だけ。
 早めのおひな祭りを兼ねてちらし寿司(簡単にできるもの)、お刺身盛り合わせ、なぜか酢豚、ササッともんで混ぜただけのカブの浅漬け。お店でパッと目についたま〜るいチーズケーキに、気持ちばかりのローソクも立てた。

 オットはまんざらでもなさそうに、ローソクの火を吹き消していた。
「ね、お誕生日忘れられてたらイジけた?」「ん・・・そりゃあね〜」
 ホッ。やっぱり朝から気にしていたんだ。とにかく、思い出せてヨカッタ良かった。じゃ、8月の私の時、よろしくねー!