可燃物な日々

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8月15日(水)

 ダムも枯れているが、私の頭の中も夏枯れ。
 なんかこれといったこともなし。会社も静かで眠いだけ。
 お盆の時期は去年もアンニュイだったな。会社の近辺はなぜか行楽客が多いので(なぜなんだろう?なんでみんな、○ーメン博物館で長時間行列したりするのだろう?)この時期に出社している社員は皆落ちるのである。
 
 ま、明日は久々にライブに行くので、張り切っている。(って、あんたフジロックに行ったばかりだろ)



8月13日(月)

 お盆休みはとらないので出社。けっこうちらほらと出勤している人がいたので、適度に静かでよい。
 仕事もほどほどに溜まっていたので、ヘコヘコと片付ける。

 「夏らしいこと何もしていない!」と、友達からメールが来る。
 夏らしいとこってなんだろう?
 海とか山とかに行くことかな?
 山には行った。(フジロック)
 ああ、それなら友達だって、昨日まで武尊祭に行ってたわけだから、山じゃん。尾瀬のすぐそばだったらしいし。

 土曜日に食事に行かないかと別の友達にメールを出したら、「その日は、幕張(サマーソニック)だから・・・」とお断りの返事。そうか、やはり行くか。みんな、夏をエンジョイしておるではないか。

 話は変わるけど、ちょっと前だが(9日)稲本さんが「野球のルール」について書いていた
 私も幼少のころから野球には慣れ親しみ、中学のときにはソフフトボール部で活躍(だって、県大会で優勝したんだもん。レギュラーでした。練習大変でした)していたので、「タッチ・アップがわかる女の子」という、わりと珍しい存在だったと思う。ちなみに、オフ・サイドがわかるようになったのは、大学生になってラグビーを見るようになってからだった。それまでは

 「なんで、サッカーは、ゴールの前に一人置いておかないのだろう?そうすれば、ロング・パスを送れば即シュートできるのに」

 と、マジで思っていた。

 それはいいとしても、やはり野球のルールってかなり複雑だ。
 サッカーとかラグビーって「空間」が支配していて、ボールの動きによって制限されるようだけど、野球って空間よりも「時間」がボールの動きによって左右されているというか・・・・投手の手から放たれたボールが地面に付くまでの時間と、それ以降では、動きの制限が異なるので、ルールがわからない人にはその感覚がなかなか飲み込めないのではないかと思う。

 プレイできる空間がボールの位置によって変わるサッカーやラグビーは、プレイできる時間はきっちり決まっている。
 空間がきっちり枠で決まっているテニスやバレーボールは、時間が決まっていない。
 野球は、そういう意味ではわりと空間にはルーズだが、それでも枠はあるし、なぜか点(塁)に添って移動しなくてはならないし、ゲームの時間には支配されていないけれど、ボールの動きによって時間の流れが変わるし、敵味方入り混じってグランドにいるけど、「攻撃」と「守備」にきちんと分かれていて・・・・・

 なんだかわからなくなってきたけど、前に友達に「テニス選手って凄い!」と語っていて、友達はあまりテニス好きではなかったのだが、私が

 「だって、一流選手だとさ、サーブは剛速球で、またそれをリターンするということを繰り返しやっているわけで、要するに、野茂とイチローを一人で交互に延々と繰り返しやってるわけじゃん。」

 と、言ったら、「そうか、たしかにそうだね」と納得してくれた。
 でも、普通のスポーツって「守備」と「攻撃」はかなりぐちゃぐちゃになっていて、その境界線が曖昧だ。

 う・・・・何を書いているのかわからなくなってきた。
 ええと・・・要するに(要してないが)、前に、「持ち駒使用の謎」とうい将棋の本を読んだけど、それには「プレイヤーのレベルが上がってしまうと、引き分けが多くなり、それを回避するためにだんだんとルールが複雑になっていって、今のルールが確立された」という、ルールの進化の過程を推測する研究がなされていたけれども、野球でもそういう研究はされているのだろうか?

 たしかに、なんでストライクは3つでボールは4つなのか、そこに至るまでの過程とかがあるはずだ。
 アメフトもいったい、どの時点でどのように派生してきたのだろうか?あれは、フットボールというよりもかなり野球色の強いスポーツだと思うが・・・・ラグビーの親戚だと思うと、戸惑うが、クォーターバックがピッチャーで、バッターとキャッチャーが合体したものが味方だと思うと、わかりやすい(ちがうの?)。守備と攻撃で選手が変わるという考え方がそもそも野球だし。

 アメフトの場合は、ルールよりも、その分業制とか、フォーメーションの複雑さがやっかいだけれども、フォーメーションもサッカーのセット・プレーだけを延々と繰り返しやっていると思えばけっこう納得。(中村俊輔がQB)

 うわあ、またなんだか頭がぐちゃぐちゃになってしまった。
 要するに(だから要してないんだけど)、そういうスポーツの進化を動物の進化論みたいに、系統だてて解説してくれないかなあ・・・・イルカは哺乳類だけど、サメは?みたいにさ。
 野球のルールを軸にして、「テニスの得点はなぜあんなカウントなのか?15・30・40ってなぜに?」「バレーボールの前衛と後衛を分けるラインはいつ誕生したのか?」「サッカーのゴール・キックとコーナーキックの違いはいつ確立したのか?」「ラグビーのスクラムってなんの意味があるのか?」という本があったら読みたいなあ。ありそうなんですけど。

 どのスポーツにしても、今みたいにルールがきちっと決まったのは、国際試合が行われるようになってからだと思うのですが・・・・バスケット・ボールのあの得点圏のちまちましたラインなどは最近できたのだと思うし・・・サッカーだって、今でもときどきFIFAが介入して変わるしな。(JリーグのVゴールとか)

 いやまあ、そんなのはいいとして(かなり頭混乱してしまった)、「ルールの進化」という進化論と、「時間」と「空間」の捉え方の違いという、やや哲学的なことをきちんとまとめられたら、おもしろいと思うのですが、私はこのとおり「わあ、わたしゃ何を言いたいのじゃあ!」とスっとんでしまったので、誰かちゃんとした人(笑)がやってくれてれば、襟を正して読みますが・・・・・

 なんかすごく自分がバカに思えてきたので、ここいらで退散してさっさと寝る。



8月12日(日)

 昼過ぎまで寝てた。また雨が降っている。でも、適度に涼しいので惰眠をむさぼるのにはいい陽気だ。
 しかし、武尊祭はどうだったろうと気になって、「こういうのは、やはりあそこかな?」と思って探してみたら、やっぱりありました(笑)。う〜ん、友達は大丈夫だったかなあ?9日から行くといっていた子は大丈夫だったろうけど。

 などと、人の心配している場合ではなくて、「仕切りの悪いパーティーや、荒んだ掲示板などを見ている場合ではない!自分の部屋のほうが荒廃しきっとるぞ!」と、己を鼓舞してみるが、なんかやっぱりヤル気がしないとういうか、「時々憑依してくれる、掃除好きな神様」も、お盆だから出雲大社に帰省してしまったのか?(お、なかなかハイブロウなギャグだ。自画自賛)
 などと、逃避している場合でもないのだが、でも逃避したいので、「そうそう、昨日できなかったUSB接続をやんなきゃね」と、パソコンに向かう。

 私の所持しているデジカメに付いていたCD-ROMの中に入っていた「USBドライバ」はWIN98用だったのには昨日気が付いた。どおりでウンともスンとも反応しないはずだ。新マシンのOSは2000なのである。
 「こういう場合はど〜するんだ?」と、10秒くらい考えたあとに、「多分、無料配布してるんだろうな」と思い、メーカーのページに行ってみた。で、なんとかダウンロードのページまでたどり着いた。なにやら、ドドドッと並んでいて、めまいがするが、ここでくじけてはいかん。自分の機種で2000対応するものを探した。これだな?

 というわけで、ダウンロードしてから解凍して、デジカメを接続して、セットアップしてみたのだが・・・・・ドライバが現れない。たぶん、マイ・コンピュータの、CとかAとかいう並びに、出現するはずのものが現れない。
 何度も説明を見ながらやってみたのだが、むなしく再起動するばかりであった。

 「おかしい・・・・」

 わけわかんないので、掃除に逃避することにした。さて・・・と、洗濯物を畳んで・・・・。
 床が見えるようになってきたあたりで(なんだかモーゼが海に道を開いたような感動がある。今日の私はなぜか宗教ネタ)、「もう一回、挑戦してみよう」と、説明文を熟読。
 
 もしかしたら、この状態なのかしら?

 Windows(R)2000 Professional パソコンに Windows (R)98/ Windows(R)98 Second Edition 対応USBデバイスドライバを誤ってインストールしてしまった状態から、Windows(R)2000 l Professional 対応USBデバイスドライバをインストールする方法
私を恨めしげに見つめるバルタン星人
 つぶやいてみる・・・「坊主が上手に屏風にジョーズの絵を書いた」・・・・・

 うむ、もしらすると、最初に付属のCD-ROMでその98用のドライバをインストールできてしまったのかもしれない。
 ちゅうことは、これに従ってやればいいのだな?

 しかし、この手順って長い。それにちゃんと読もうと思っても、ややこしい数式のようにちっとも心に染み込んでこない。読むのはあきらめて、インストール画面と、この手順を交互に見ながら作業しているうちに、だんだんトランス状態に陥ってきた。
 もう、なにがなんやらよくわからないが、とにかくやっていたら、なんかしらんが「完了」していた。そして、ドライブを確認したら、ちゃんと表示が現れていて、そこを押したらデジカメ内の画像が現れた。

 なんだかしらんが、できたらしい。
 いつもだと、こういう場合は「あたしって天才!」と自画自賛することにしているのだが、今回はそうもいかない。

 「お掃除の神様は降りてきてくれなかったが、代わりにUSB接続の神様が憑依したらしい」

 う〜む、どちらも憑依してれると助かるんだがなあ。どうやら私はまだマルチタスクではないらしい。

 でも、おかげで画像処理の環境もやっと整ったので、ついついまた部屋の片隅で私を恨めしげに睨んでいるバルタン君を撮影してしまった。腕のところが細かくてなかなか進まないのです。(言い訳)



8月11日(土)

 KM君とお昼に新宿で待ち合わせ。
 まず、タワレコを観てからお昼ご飯(スペイン料理屋でパエリヤ)を食べてから、いろいろ話をしたりして、その後HMVに行くが私の欲しい「ダレン・エマーソンのシンガポール」はやはり無い。KM君は、アシュラのCDを購入していた。ハービー・ハンコックが、またビル・ラズエェルと組んだ新譜を見つけたので視聴してみたが、「エレクトロなアシッド・ジャズ」であった。21世紀の音?なんか90年代半ばってかんじなんすけど・・・・

 HMVでDVDの棚を見て、あれこれ話しをしていたらけっこう疲れてきた。(「私はやっぱハイジだな」「僕は赤毛のアンが最高傑作だと・・・」「ああん、パトラッシュ!ああ、ラスカル〜〜〜スターリング君が理想のタイプなの!」「あ、この雪の女王はお勧めですよ」「ああ、ガッチャマン!ジョーも理想のタイプなの!」「森は生きているまであるなあ・:・・パリのアメリカ人は買ったんですよ」)
 次にバージン・メガストアに行こうと移動していたら、三越の南館(現在は大塚家具が入っている)の裏手で火事が発生したらしく、消防車が数台と、野次馬が大勢。
 「なんだ、なんだ、どこが火事なんだ」
 と、思って、消防服に身を固めた隊員がうろうろするビルを見るかれども、火の手はどこにも上がっていない。そうこうしているうちにも、続々と消防車が集まってきた。そこで、アナウンスが入った。

 「公衆電話から119番通報した方がいらっしゃいましたら、名乗り出てください」

 どうやら、イタ電だったらしい。
 ヴァージンに入って、そこの2階から現場を眺めたら、すでにあれだけいた消防車の姿はなかった。税金の無駄づかいになるイタ電はやめてほしい。放火するよりマシだけどさ。

 ヴァージンでやっとお目当てのCDを発見し、購入。あと、Masters At Workの記念盤の金銀2枚もほしくなったが、どちらも4000円くらいするので涙をのむ。名曲ばかり入っているのだ。給料が入ったらなんとかゲットしてやろう。

 その後、景色もなかなかのヴァージン・カフェでずっと喋ってた。フジロックの話などを延々とKM君に聞かせていた。
 「ニューオーダーのライブ、ほんとにショボかったんだから!」
 「それは是非、聴いてみたいですね」
 「聴けるサイトを発見したから聴いてみて!」

 そんなこんなで6時くらいまで喋ってた。ヴァージン・カフェは、なかなか居心地がよい。インターネットもできる。花柄マックもありました。
 
 夕方から本格的に雨が降ってきた。やはり昨日書いた「MG氏と魚座の仲間たち」のおかげであろうか?暗くなったら雨脚も収まってきたので、武尊は大丈夫だろうか?
 家のあたりでは、最初「雷かな?」と思ったが、どうやら花火の「ドン・・・・ドン・・・・」という音が聴こえた。どこかで花火大会をやっているのだなと思って、早速検索してみたら、「東京湾花火大会」が開催されているらしいが・・・・さすがに世田谷までは音が響かないだろう。いったいどこの花火大会なのだろうか?気になる。

 帰ってきてから、ニューマシンとデジカメをUSB接続するためのドライバをインストールしようとしたのだが・・・なぜできない?明日また挑戦してみまひょう。



8月10日(金)

 涼しくなったのはいいのだが、雨が降らない。「東京では取水制限」ということだけど、貯水量をこんなふうに見せてもらっても、いったいどの程度深刻なのかよくわからないなあ。証券会社の店頭に飾ってある「今日のお値段」(?)の増減みたいで・・・・ダムの貯水量と連動して毎日水道料金が変わるというのなら、頭にシャンプーつけてゴシゴシ泡立てているときには、シャワーの水を止めたりしそうだけど。それに、単純に貯水量と一日の減少量を計算すると「なんだ、まだまだ大丈夫みたいじゃん」と、思ってしまいます。

 数字は私にはあまりインパクトを与えないが、ニュースでやっているダムの映像には心が痛む。なんかあれってほんとに痛い。だから降水量の少ない夏は辛い。だって、水って生きていくのに必要不可欠だから、それが「足りない、足りない」と騒がれると、呑気者の私でもさすがに不安になるのだ。
 
 インドに行ったときに泊めてもらったご家庭でも、渇水は深刻だった。水道がほんとに止まっているのだ。その近辺はダムの整備が人口増加に追いつかないようだった。(バラナシでは、電気の供給が追いついてなかったけど)まともな家には貯水タンクがあるようだったが、その家でも、貯水量がだんだん底をついていたようで、「No water.Big problem」とお母さんも頭を抱えていたが、翌日やっと給水車が来て、水をタンクに満杯にしていった。それが有料なのかどうか、聞けなかったけど。あんな乾いた土地で「給水車はいつ来るのだろう?」と不安を抱えて生活するのも大変だと思った。

 今日は試しに「雨がよく降るお呪い」をやってみました。
 いや、なんてことはない。ただ、雲行きが怪しかったけど、「これも東京都のダムのためだ」と、洗濯物をベランダに干したまま出勤してみただけです。こうすると、よく夕立などで洗濯物が台無しになるのです。お呪いというか、「マーフィーの法則」を有効利用というかんじですが・・・・でも、やはり降らなかった。私の神通力が負けたか!
 しかし、帰り際に気が付いたのですが、うっかり「スポーツクラブ用カバン」に折り畳み傘を入れっぱなしでした。しまった!傘を持たずに外出するとよく降るのになあ。明日は傘無しで外出して、「私がずぶ濡れになっても、皆のために尊い犠牲になろう」と思ったのですが、明日はかなり降水確率が高いみたいです。

 お・・・・っと、明日から武尊祭ではないですか。友人・知人が大挙して押しかけているはずです。雨だと気の毒だなあ。
 そういえば、フジロックにいっしょに行ったMG氏に、行きの車の中でいきなり、「ミヤノさんって何座だっけ?」と聞かれました。あまり男性が星座をたずねてくることもないので、「なんで、そんなこと聞くの?」と言ったら、彼は魚座なのですが、昨年よく野外イベントに一緒に行った仲間が「全員魚座」だったそうで、その4名だかが揃うと「とにかく、俺たちのいる場所だけ雨が降っていた」そうなのです。「だから去年は散々だった。でも、今年はまだそのメンバーで揃ってないから絶好調なんだよ!」たしかに、フジロックもおかげさまで好天でした。

 「それって・・・・魚だから、水を呼ぶってこと?」

 と、言ったら、「そうか!そうだったんだ!」と納得してましたが・・・・
 明日から、群馬県の山奥には、その「雨を呼ぶ魚座4人衆」が集結します。これで、雨が豪快に降ったら、「MG氏と愉快な魚座たち」の「降雨伝説」がさらに真実味を帯びることでしょう。

 今のうちにマネージメント契約しておいたほうがいいかもしれません。それよりも、もし彼らにその能力があるのなら、水道局の方にこっそり教えてあげましょう。「ダムの側でJinoReactorのライブやると、黙ってても奴らは揃いますぜ」



8月9日(木)

 明日から親会社がお盆休みに突入するため、うち(子会社)の社員も休みをとる人が多く、なんだかんだ書類が集まってきたり、上司も明日から休むので、その前に机の掃除を始めてくれちゃったもんだから、埋もれた請求書(うち、一件はすでに再発行してもらっていた)やら、捺印して返送しなければならない契約書やらがザクザク出てきて、私の机の上がカオス状態になってしまった。
 まあ、いいや、明日からのんびり片付けよう。

 超ひさびさにスポーツクラブに行く。体慣らしに軽く泳いだ。あとは、ほとんどサウナ・ルームに篭ってた。
 フジロックに行ったり、先週末は無意識に絶食してしまったりだったので、「ちょっとは痩せたかな」と期待して体重計に乗ってみたのだが・・・・ほんとにちょっとだけ減っていた。ステーキ1枚分くらい。(300g)

 私の夏休みはどうしよう。
 うちの会社には「夏休み」という制度は無い。ただ、年に一回「連続6日間の休暇」をとらなければならない。
 前の会社のときは、私の最大の仕事は「月末の支払い」だったので、25日くらいから月末までは絶対に休めなかった。今の会社の支払日は15日なので、10〜15日くらいは休めない。あと、請求書を発行する仕事があって、それが20〜22日くらい。あと、月末締めの請求書も数件出すので、5日までに出力している。それと同じ時期に、所得税の預り金なども集計している。・・・・などと、自分の仕事で「日付が決まった仕事」を羅列していくと、けっこう一週間の休みをとるのは大変だということに気が付く。16日〜22日、25日〜翌月3日、とかかなあ・・・・

 あと、決算期は休めないしな〜
 なんだ、けっこう忙しいじゃん(笑)

 自分の職種が気に入っているのは、数ヶ月先の予定でもかりクリアなことだ。山も谷もきちんとカレンダーに則って決まっている。でも、山のところはどうしても休めない。もちろん急病などで休んだら、誰か他の人がやってくれるのだろうけど、「休暇」でその仕事を頼むのはやりにくいのだ。

 あ〜あ、でも日本もフランスみたいに一ヶ月とは言わないけれど、2週間の連続休暇を従業員に取らせないと、経営者は刑務所に入れられる(罰金だとあいつら支払って終わりにするからだめ)という法律作ってくれないかしらん。やはり自分で国会に乗り込まないとだめか。「ファイヤー!」の練習でもしようかな。(ちがうだろ)

 なんか久々に泳いだので疲れ気味。



8月8日(水)

 親会社に出した印刷物の請求があったのだが、そちらの経理から「明細を教えてくれ」と電話が入った。
 「そうだよな。この金額って、一括の数字しか渡されてないけど、普通、明細とかつけるよな」
 と、私も思っていたのであるが、でも私がその部署にそう言うとなんなので(これでもいろいろ気をつかっておとぼけしてるのよ)、「向こうが明細をくださいと言ってきました」と内線をして、エクセルのファイルを貰ったのだが、他社分も混じっていたので、ちまちま加工して、親会社にメールで送った。

 そしたら返事が来て、「一件、うち宛てじゃないのが混ざってませんか?」
 私もろくに確認もせずに送ってしまったので、慌てて確認したら、たしかに明細では他社の分(といっても親の兄弟会社)になっているものがある。
 また担当者に内線してその旨を告げると、「ああ、その欄は内部向けのメモみたいなものなので、あんまり当てにしないで」

 ・・・・・そんないい加減なものを私に渡さないでほしい。
 「では、その欄は無視していいと・・・・親会社向けで正しいということで、いいんですね」
 「そうそう」
 
 なので、また親会社に私が電話して、「たしかにそこにはそう書いてありますが、そちら宛てで正しいのだそうです」と、言ったのだが、相手はなんだか不審そうで「ほんとに?」と言ってくるので、ついつい「なんかその欄はあまり当てにしないでほしいと言われました」と、ついうっかりそのまま言ってしまった。親会社だからついつい甘えてしまったのである。経理は経理同士でわかり合えるという甘い考え。
 そしたら、当然だけれども向こうは「え〜?じゃあ、他の欄はちゃんと合ってるの?」と突っ込んできた。たしかに、そりゃそうだ。

 「え・・・・っと・・・・ですね・・・・・、今回、急に出させた明細だったものですから、請求先と数量は合っているようなのですが、摘要欄がちょっときちんと整理されてなかったようで・・・・」

 しどろもどろで弁明した。しまいには「来月からは、きちんと対外向けに出せるものを作らせますから・・・」と言ってなんとか丸く治めた。
 どうも、こういうときに、上手い嘘というか、相手を納得させる言い方にいつも困るのであった。だから営業など、対外的なことには向かないと自分でも思っているので会社の中でもわりと正直度が高い経理にいるのであるが、ときどきこういうこともあるので、もっとスムーズにできるようになりたいものである。

 就職して、いちばん最初につまずいたのも「嘘」であった。
 いつも午前中に来ないおじさんがいたのだが、得意先から「そうしても今すぐ連絡が取りたい」と言われ、渋々ご自宅に電話してみると奥さんが出て「今、お風呂に入っています」などと言うので、困った人だった。携帯電話も無い時代で、彼を外出先で捕まえるのも苦労した。
 あるとき、彼が撮影(当時の私はCM制作のデスク業務)に出たときに、夕方スタジオから電話を入れてくれて、「もう終わったから、これでもう直帰します」と言うので、それまでに入っていた電話の用件などを告げて電話を切ったのだが、その5分後に彼の抱えるクライアントから電話が入った。

 「あ、たった今、撮影が終わったと電話が入ったので・・・どうしましょう?今日はもう連絡がとれないと思います」

 と、まだ新米だった私はちょっとおろおろしながら本当のことを話してしまった。
 クライアントも彼がルーズな人だということがわかっていたので、「スタジオのティールームとかにまだ溜まってないかなあ?」と言ってきたが、「撮影後のお茶が終わってから、もう直帰するとの電話だったので・・・・」と、さらに追い討ちをかけて「本当のこと」を言ってしまった。それがもっと遅い時間だったらまだしも、まだ夕方4時ごろだったので、クライアントも「○○ちゃんは、サボってばかりだなあ・・・もう帰っちゃったか」と、苦笑していた。

 翌日、彼に散々嫌味を言われた。
 「まあ、僕も悪いんだけどさ、一応こっちは数千万の仕事を受けてやっているわけだから、『もう連絡がとれない』とか言われちゃうと、向こうもそんな奴に大金任せて大丈夫か?とか思っちゃうでしょ?」
 ・・・・・いつも、連絡がとれなくて、こっちはとても苦労しているのである。おまえがちゃんとマメに事務所に連絡すれば済むではないか・・・・と、心の中では思ったけど、たしかに午後4時に「もう帰っちゃいました。あとは知りません」というのも芸のない受け答えであった。一旦電話を切ってから、「もうスタジオを出てしまいました。その後打ち合わせがあると言っていたので社に戻るのは遅くなると思います」とか言っておけばよかったのか?

 たぶん、クライアントが翌日彼に「○○ちゃんがいつもつかまらないから、会社の女の子が困ってるじゃない?」とか嫌味を言われたので、彼はちょっと不機嫌だったのだろうけど、とにかく当時はそういう外に出ることが多いけど、あまり連絡をこまめにしてくれないスタッフを捕まえるのが大変だったし、そのおかげでいろいろと小さな嘘をつかなくてはならなくて、学校出たばかりの私にはそれがとても辛かった。

 今でもそうだけど、朝来ない人宛ての電話で「午前中、立ち寄りがありまして・・・・」と言うと、相手が「え?まだ来てないだけじゃないの?」などと突っ込んでくると、しどろもどろになってしまう。携帯電話の普及で、そういうやりとりで本当に緊急の場合があっても、「携帯に電話して、すぐに連絡させます」とやれば済むようになったので、ずいぶんとストレスは少なくなったが、それでもオフィスにいると、「ただ今、会議中でございます」と居留守の片棒を担がされたりすることが多く、そういうのもあまり好きではないのだが、こちらもOL歴が長くなったので、それなりに普通に対処できるようになってきた。

 「嘘をついてはいけません」
 子供のころは「嘘とは罪悪である」と親に教育されたような気もするし、それに、学校で嘘つこうものなら重罪だったような気がする。それなのに、一歩社会に出ると、目の前にいる人がいきなり「会議中」になったりするもんな・・・・

 どうやら世の中はそういう些細な嘘が潤滑油になって回っているらしい。もちろん私もそういう嘘を日々無意識に使っているはずだ。でも、時々、そういう軽い嘘だと思っていたものが、大きな問題になることもあるし・・・・なかなか嘘って難しい。でも、全部正直に話したからって、うまく行くわけでもないので・・・・なんだかねえ。



8月6日(月)

●ためらいの中指

 最近、職場でちょっと戸惑っていることがある。
 モニタからはみ出す大きさのエクセルの表を扱っていると、画面を頻繁に上下に移動させなければならない。(スクロールというのか?)
 今までは、↑↓のキーや、あと、画面の右端にあるバーをマウスでつつくと、画面が移動するので、主にそうしていた。

 ところが、最近、私の脳みそは、「えっと、もうちょっと下ね」と思うと、その信号を中指に送ってしまうのである。
 なぜかというと、新しいマシンにくっついてきたマウスは、左右のクリックするところの中間に突起物があり、そこを中指でクリクリすると(なんか卑猥な表現だ・・・・そう考えると、なんか、その昔、男子学生を無意味に興奮させた「保健体育」の教科書の「図解」を思い出してしまうこの形状)、その動きに従って、画面がガーっと動くのである。

 しかし、会社のマウスには、この突起物は存在しないのである。
 存在しないのだが、中指はむなしくその平らな部分をまさぐってしまうのである。

 うむ。性転換手術をした元男性などは、こういう感覚をトイレに行くたびに感じているのだろうか?
 ・・・・と、この際だから思いっきり下ネタに走ることもできるのだが、風雅な私は小津安二郎的な場面を想像した。
 

和室の座卓で執筆をする年老いた小説家が、ふと万年筆を握った手を止め、庭に目をやる。
彼はゆっくりと立ち上がり、縁側に出て、腰をおろす。
そして、台所に向かって、

「おい、美也乃!牡丹の花が開いたぞ!」

と、声をかける。牡丹は彼の妻が丹精しているのである。

だが、奥からはなんの返事もない。
 
「そうか・・・美也乃はもういないんだったな・・・・」

彼の妻は半年前に亡くなっていたのであった。


 老小説家が感じるのと同じ、静寂を私も毎日職場で味わっているのです。

 「あ・・・いない・・・」

 一瞬、視線が宙をさ迷い、口が半開きになります。しかも、私の脳みそは「ここは会社なんだから、アレはないのよ」ということをなかなか学習してくれなくて、一日に何回も中指に信号を送ってしまい、そのたんびに中指も、

 「いませんぜ」

 と、すげなく返事するものですから、その応酬でけっこう余分な労力を使っているような気もします。

 う〜ん、どうしよう。会社用にも、突起付きマウス(これがWheelMouseっていうやつか?請求書とか発注書を扱っているので、字面ではいろいろ知っているのだけど、なにがどれだか一致していないのであった)を購入しようかなあ・・・・でも、2年も使っている今のマウスを「機材の墓場」に戻したりして、他の人の指でいじられるのもなんかかわいそうな気もするし・・・・壊れてもいないものを「用無し」にするのって抵抗あるんだけどなあ・・・・
 しばらく悩んでみよっと。(こういうどうでもいい些細なことで悩むのがけっこう好きだったりする)

 それに、家と会社で指の動きが異なるのって、「脳の老化防止」に一役かったりしないだろうか?
 友達が「家でマック、会社でウィンドウズ」だと、かなり混乱すると言っていたときに「ボケ防止にはよさそうだよね」と発言した私であった。



8月5日(日)

 起きたらまた昼だった。
 今日こそ、掃除&洗濯だと気持ちは焦るのであるが、体がいうことをきかない。
 それでも、無理やり大量の洗濯ものを洗濯機に放り込み、洗濯が終わったら洗濯機君がピピピッと「ほれ〜さっさと干さんか!」と言うので、外の爽やかな風を浴びながら洗濯ものをせっせと干す。結局、2回洗濯した。

 昨日からせっせと書いていた、フジロック体験記がやっと形になる。数回にわけて書き足しているので、文体がかなりデコボコになってしまっていた。ですます口調だったり、そうじゃなかったり。あとで気が付いて直していたのだが、だんだんなんだかわからなくなってきた。校正の才能はあまりないらしい。
 ブロードバンドになったので、せっせとリンク張ってみました。ニューオーダー関係はけっこう充実していて、いろいろ探すのが楽しかった。イアンの墓参りのサイトなんてあるとは思いませんでした。びっくり。

 などと、昨晩からずっとネットサーフしていたので、ふと気がついてみたら、昨日はなにも食べてなかった!(アイス・コーヒーとサプリメントだけ)
 あまりお腹が空かないのだけれど、夕方になって買い物するために外に出てみたらフラフラしました。クリエでサンドイッチを食べたけど、なんかチキンがもそもそしていて食欲が湧かない。なんだか小食の人になったみたいで、ちょびっとうれしかったりして・・・・
 
 週末に部屋にこもると、このようにあまり食べなくなるので、それで体重調整をしていたようなんですが、ここんとここういう状態になることがなかったなあ。
 結局、スーパーに行っても、あまり食欲がなくて、「こういうときは豆乳でも飲んでおこう(最近、流行しているらしい)」と売り場に行くと、なんと1リットルのものまで売っている。うれしくなって(けっこう豆乳好き)買って帰り、水のように飲んでしまった。

 フジロック体験記は、けっこうフォントの色や大きさを変えて派手にしてみたが、やっぱり寂しいので、MG氏が撮影して送ってくれた写真を勝手に掲載。顔はわからないようにしたので許して〜>Aちゃん!それとも、ちゃんと写っているプリティな写真を公開して募集広告にする?(やつは失業中で、再就職を怠けているので、こうなったら誰かに嫁にもらってほしい)

 自分でもインスタントカメラを持っていったのだが(デジカメは重いのでやめた)、結局10枚も撮影していなかったので、「そうだ!山形さんのトークショーで山形さんの写真を撮ろう!」とまた持っていったのだが・・・どうしてこうカメラのことをすぐに忘れてしまうのだろうか?カメラマンの才能もないようだ。あきらめて現像するか・・・

 せっかく画像いじりをはじめたので、きょうみさんのリクエストにお答えして、「縮毛矯正後の髪型」
ね、ね、ね。日本人形みたいでしょ?(笑)でも、髪型はストレートになってても顔はいじってませんので、安心してください。このサラサラヘアもいつまでもつのやら・・・



8月4日(土)

 暑くて9時くらいに目が覚めた。エアコンつけて寝なおしたが、なんか疲れきってて寝付けないので、昨日の分の日記を書いたり、あとフジロックの思い出を書き綴ったりしていた。フジロックはついついまたどうえもいいことを書いてしまうので、とても長いものになってしまいそうだ。まあいいか、字数制限ないし。アマチュア文筆家のいいところはこれだよな。締め切りもないし。(かなり堪能している)

 書いているうちになんだか腰も痛くなってきたので、変だなと思っていたら・・・・なんだ、そうだよね、そういう時期ですね。つうわけで、夜遊びの予定も頭の片隅にあったのだが、今日は完全休養日とする。金もないし。普通預金の残高が3000円しかない。ちなみに給料日は15日である。へそくり口座から資金移動させなくてはならない。

 さて、昨日のこともあってついついお金のことを考えてしまう、「とても素直な私」なのであるが、ふと思い出してしまったのは、かのア○ウェイである。
 日本で流行する前に、流行に敏感な私はすでにその情報をキャッチしていた。なんのことはない、学生時代にバイトしていた喫茶店で私の立ち位置の脇のテーブルで「勧誘大作戦」が繰り広げられていたので、厳かに拝聴させていただいたのである。
 それは、こんな出だしで始まっていた。

 「たとえば、僕が美味しいラーメン屋を知ってたとする。僕は友達に『ここのラーメン屋美味しいんだよ』と教える。友達も食べてみて、美味しかったのでまた別の友達に教える。これってお店の営業活動を無料でしているようなもんでしょ?」

 そして、ア○ウェイのシステムでは、そういう宣伝活動に対してきちんと報酬が得られる、という説明に続いていた。そういう宣伝活動に対する「印税収入」のようなものだという説明であった。
 聴いていて、「ふ〜ん、うまいこと考える人がいるもんだ」とけっこう感心したが、でもなんだか納得がいかなかった。

 ラーメン屋でも、面白い本でも、映画でも、それを他人に薦める行為はたしかに「営業部」や「宣伝部」の仕事を無料でやっているようなもんだけど、でも皆そういう目的でやってるわけじゃないでしょ?
 たとえば、私が本屋でバイトしているときに仲の良かったおにいさんは、かなりのSF好きであった。私が「ブラッドベリとか好きです」と言ったら、彼は目をキラキラさせて、「そうか、SF好きなんだ。じゃあ、あれは知ってる?これは?」といろいろお勧めを紹介してくれて、頼みもしないのにたくさん貸してくれた。もちろん、面白いものも多かったので「これが面白かった」などというと、「じゃあ、きっとこれなんか好きでしょ」とお抱えソムリエ状態になっていた。

 プログレ好きの人たちもその傾向があって、「ピンク・フロイドとか好きですよ」とうっかり言おうものなら、翌週には「これもいいんだよ」とレコードからダビングしたテープを5巻くらい無料進呈してくれた。「ああ、なんかすいませんね」と言うと、「いや、いいんだよ。こういう音楽好きなやつらは皆そうなんだけど、とにかく聴いてほしいんだよ。自分の好きな音楽を他人も好きになってくれたら、それだけでうれしいんだよ」と語ってた。たしかにそれはよくわかる。

 SFの人もプログレの人も、男性だったけど別に私をくどいているわけでは(残念ながら)なくて、ただ単に「気に入ってくれたら、この本/レコードについて語り合おう!」ことだったのだと思う。単に友達が少なかっただけかもしれないが・・・・

 そういう行為がなんであるのか説明はできないが、でも、それをお金に換算するのはあまり気持ちのいいものではないし、それに、「無料の営業活動だったものに、きちんと報酬が得られたらいいな」と考える人というのは、「とにかくそこのラーメン美味しいから一緒に行こうよ!」「ね、美味しいでしょ?」というプロセス自体に「快楽」があるということがわかっていないような気がするし、そうだとしたらなんだかあまり幸せな人生ではないなと思った。

 もっともそういう「宣伝行為」がすべて美しい無償行為なわけでもなく、たとえば美味しいお店をたくさん知っていればそれはけっこう役にたつのだ。女性を口説くのもよし、得意先を上機嫌にするのもよし。それにそういう贔屓にしているお店にマメに人を連れていけば「常連」ということになり、なんだかカッコよかったりする。アルマーニのスーツで決めている男よりも、美味しい定食屋のおばちゃんに「あら、今日は彼女連れなの?じゃあ、これサービスしちゃう」と小鉢を追加してもらえるような男のほうに魅力を感じる女性は多いはずである。(たぶん)
 それに、レコードなんかだと、「こんな埋もれた名盤を発掘!」ということがそのコミュニティではかなり偉かった。小西康陽(ピチカートファイブ)がそれで成り上がった人物であるということは誰も否定しないであろう。彼の作る音楽がかなりパクリでもいいのである。彼は「アーティスト」である以上に「腕のいい発掘屋」なのである。

 そういうわけで、宣伝行為自体は無償だけれども、別の方向から利益を引き出す方法はけっこうあると思し、そうしたほうがカッコいいという風潮は昔からあると思う。(だから、ちょっと種類の違う話ではあるが、「伽藍とバザール」を読んで、別にフリーソフトだのハッカーだのに縁のない私でも「そうだよね〜」と納得できたのだと思う。)
 ともかく、そこの社員で営業マンで「一生懸命売る」というのは納得できるけど、「フリーランスの営業マン。完全歩合制」というのは、サラリーマンよりカッコ悪いと私は思ったのだが、そういうのを受け入れてしまう人もいることは事実。趣味の問題なのかどうかよくわからないが・・・

 数年後、友達がア○ウェイに入り、その仲間を次々と勧誘するという事態になった。
 そのことで、そのグループはけっこう険悪なムードになっていたのだが、あるとき彼が私にも声をかけてきたので「どういう事態になっているのか把握しといたほうがいいな」と思ったのと、「勧誘されてみるのもおもしろいかも。どんなかんじかな?」という好奇心で説明会に行ってみた。
 会合(メンバーが今の状態を次々に発表して士気をあげていた)が終わってから、そこのリーダーらしきA氏に説明を受けた。
 出だしはこんなかんじ。

A 「ミヤノさんは、今、一番やりたいことってなんですか?」
私 「・・・・・(ちょっとはぐらかしてやろうと思い)・・・・・ええと、なんだろう、そうですね、綺麗な絵が描きたいな」
A 「・・・・・そうですか。でも、いい絵を描くためには、いい風景とかを見ないとだめですよね?」
私 「そうなんですか。それは知りませんでした」
A 「そのためには、やっぱり海外とかのすばらしい風景とかに出会いたいですよね」
私 「けっこう海外には行っているのですが、絵の腕は上がりません。それに絶景があれば、いい絵が描けるのなら、風光明媚な場所に住んでいる人は皆画家になれるとか?」
リ 「ともかく、絵を描くにしても、やっぱりお金は必要ですよね?」

 すごい、強引な導入であった。そりゃそうだけどよ〜(笑)
 そのあと、「いかにお金は重要か」という話になる。私は数年前に聞いた「ラーメン屋の営業活動無料支援」の話のほうがまだ説得力あったな、こいつにその話を教えてやろうかなと思ったくいらいだった。

 書いているうちにムカついてきたので、書いちゃうけど、彼のやり方はそれなりに上手かった。
 私の友人はいわゆる「バンドやってるフリーター」だった。バンド仲間はほとんど会社員であったが、彼だけはサラリーマンになるつもりはないようだった。そして日雇いみたいな「オフィスの引越し屋」でバイトしていたのである。
 そこで出会ったのがリーダーのA氏である。フリーターの若者が集まる職場で彼は不思議な存在であった。乗ってる車がベンツなのである。服装も、けっこうブランド物とかを着ていた。
 「なんでこの人、けっこうリッチそうなのに、こんな日雇いバイトしているのだろう?」
 と、思った純朴なフリーターたちが、彼に話し掛けてみると、

 「実は僕、副業があるんだ」

 と、勧誘されるという仕組み。たしかに、その職場には「毎日スーツ着て満員電車に乗って定時に出勤するサラリーマンにはなりたくないけど、お金はほしいな〜」という人や、あと就職するつもりはないミュージシャン志望や俳優志望がごろごろいるのである。そこに目をつけたA氏はなかなかのもんである。というかそれもマニュアル化されているのかもしれない。
 とにかく、そういう「夢見がちな若者」はけっこうほいほいと入会してしまうようであった。
 私の友人も、帰り道で

 「この仕事でさ、ちゃんと生活できるようになれば、ロックも続けられるし、それで売れなくても、一生音楽はできると思うんだ。ほら、みんな会社員になっちゃうとライブとかできなくなっちゃうじゃん?」
 
 とまじめに語っていたので、私は怒り心頭であった。「たしかにこいつも相当なアマちゃんだけど、こんな、若者をだますなんて!騙されるほうも悪いが騙すほうはもっと悪い!」
 その怒りは置いておいて、さて私に熱心に説明してくれたA氏は「楽して儲かる」ことを必死でアピールしていた。でも、私は気がついていた。たしかに、この人はかなりこの仕事で収入を得ているようである。どうやら夫婦でやっていて、会社組織にしているらしい。「法人にするくらい儲かっている」と言いたかったらしいが、私が冷たく、
 「ああ、50万の資本があれば誰でもできますからね」
と、本当のこと(当時は有限会社の最低資本金は50万円だったはず)を言ったら、ちょっとムっとしていた。

 それに、この説明会の会場代は誰が支払っているのだろう?
 私と話している途中でも、携帯電話に電話がかなり入っていた。その応対で忙しそう。
 服装も「リッチさ」を強調するためにけっこう無駄に金をかけている。ベンツだって維持費が大変だろう。

 昼はカモを探すために、バイトに勤しみ、夜は勧誘活動。メンバーがさらに「子供」を増やすためには、こうして自らがマンツーマンで説得しなければならない。そして、そのモチベーションを維持するために、まめに電話をかけたり、直接会って励ましたりしなくてはならない。

 どれだけの利益が出ているのか知らないが、夫婦二人でたとえ年1000万円の収入があるとしても、経費を考えると、たいしたことないし、それに拘束時間を考えたらあまり割りに会う仕事ではない。子供は増えるかもしれないが、同じくらい脱落者も多そうなので、収入をキープするだけでも大変だろう。だからバイトしながらカモ探しというのはなかなか上手いやり方だ。

 でも、A氏の様子は「成功の第一歩をつかんだ俺」にかなり心酔しているようであった。この調子で行けば、もっともっともっと儲かる!そして、そのオーラは私には「いや〜なかんじ」に思えたが、友人には「この人はすごい!ついていけば、こうなれるかもしれない!」という勘違いを起こさせたようなのである。

 A氏にはそうとう食い下がってみたが、「上り調子の人間」には何を言っても無駄。バブルのころの金融関係の人たちに「株価は永遠には上昇しませんよ」と説いていたようなものだろう。「会社のシステムは完璧だ。そしてそのシステムではがんばった人間は必ず評価されることになっている。俺はがんばっている。今にきっと金持ちになる!」ってなかんじ。
 そんな話を2時間も拝聴してうんざりしつつも、帰り道に友人には「たしかに彼は優秀だからあれだけの収入を得ているのかもしれない。でも、わかるだろうけど、あの仕事は決して時間に縛られない自由なビジネスではないよ。かえって、時間がきっちりした仕事のほうが、フリーな時間もきっちり使えるということもあると思う。よく考えてみて。」と、弱弱しく説得したのであるが・・・・その後も地道に友達に声をかけて嫌がられていた。

 数年後、今は亡き六本木のWAVEで再会した。「車で来てるから送ってあげるよ、三茶だよね?」
 引越し屋のバイトは続けているようで、仕事先から会社の車で戻ってくる途中に、同乗していた同僚と寄り道していたらしい。車の中で、「そういえば・・・」とその話を振ってみたら、ちょっと苦笑いして、

 「もう、あれはやってない。けっこう友達に迷惑かけたり、心配されてるのがわかってきたし。あとさ・・・・あのころはやっぱり金に目がくらんでたんだよな。」

 と、語っていた。
 
 ちなみに私は「ニュー○キン」の勧誘にも行ったことがある。別の友達に連れていかれた。そっちは「ア○ウェイは後から参入した人が絶対儲からない仕組みになっている。いくら働いても、のうのうとしている上流者に吸い上げられているんだ!だから今こっちに入ればあなたも上流だ!」と息巻いていたが「でも、相対的には上流かもしれないけど、ミクロで考えるとあんたの下流になるのなんかやだな」と思った。それに、「働かなくても儲かってしまう印税方式」を否定して、上流の人でもかなり汗水たらさないと儲からないシステムを自慢げに説明されたが、なんだか「ブルジョワのア○ウェイに対抗する労働者の叫び」てかんじで笑えた。

 あと、「このシステムは、ア○ウェイのシステムを考案した教授が、結果的にア○ウェイがあれだけ成功したのに、まともな報酬を得られなかったので、さらに完璧なシステムを考案して今度は自分で出資もしているのです。だから、ア○ウェイより絶対にすごいのです」と力説していたけど、そういう謳い文句にどうしてみんな惹きつけられるのだろうか?
 私はその話を聞いて「ああ、子門真人も『およげたいやき君』があんなに大ヒットするとは思ってなくて、印税契約してなかったから、次回作はしっかり儲かるように設定したのに、売れなかったんだよな〜」とか思い出してしまったのでありました。

 なんだか今日はとても大量の文章を書いてしまった。無償(笑)つうか、金払ってやっているのである。(部屋の掃除から逃避しているとの噂)
 あ、でも、時々私のところからbk1で本を買ってくださる奇特な方もいらっしゃるようで、(なまくらブリーダーなのに)、「間接的おひねり」ありがとうございます。



8月3日(金)

 朝、いつものように田園都市線を下っていると、鷺沼で停車してしまい「停電のため、ただ今運転を見合わせております」
 え〜〜〜〜!?また停電?落雷でクラッシュされた変電所がまた変になったか?
 結局、電車の中で20分くらい待っていたのだが、ついには「復旧の見込みがわからないので、振替輸送をしています」という事態になり「げ、こっからどうやって迂回すれば会社に着くのだろう」と途方に暮れたが、同時にお腹も空いてきたので、改札を出てから会社に「また電車が止まってるので、会社への到着時間未定」と電話を入れてから、マックでぎりぎりの朝マックを食す。
 まあ、仕方ない。こうなったら渋谷まで戻ってから東横線で出直すかと、お腹いっぱいになったので余裕の構えで改札に行くと、ちょうど電車が動き始めたところだった。やれやれ、会社に着いたら11時だった。

 就業後、また新橋を目指す。なぜか今週2回目だ。
 水曜日は烏森口だったけど、今日は銀座方面の改札を出て、汐留方面に歩いていくと、ヤクルトの裏あたりにデカいビルが建設中だ。再開発が進んでいるなあ。そしてふと、明るいものが目に入ったので凝視したら、ネオンではなくて、ビルの隙間にぽっかりと浮かんだ満月であった。
 なかなか都心な情景に心奪われながら、「そういや、最後にこの辺に来たのは、博品館でふかわりょうのライブを観にいったときだな」ということに気が付く。何年ぶりなんだろう?2年以上だ。そんな田舎者(住まいは世田谷だけど、毎日都落ちして通勤しているので都心に縁薄くなっている)の目には、金曜日の銀座通りは華麗すぎる。

 「わ〜い、銀ブラってかんじ」と、浮かれながら、ザ・ギンザのお隣のワード資生堂に到着。なんだかこれまゴージャスな建物で「ほんとにここでいいのだろうか?」と一瞬悩むが、エレベーターの前には「山形浩生−なぜお金には魔力があるのですか?」というご案内が立っているので、ここでいいらしい。
 エレベーターを降りて、中に入ると会場はそれほど広くないのだが天井がやたらと高く、ホテルのバンケット・ルームみたいで、ドレープきかせたカーテンがかかっちゃって、めちゃオシャレ。こんなバブリーな雰囲気のところで「お金の話」をするというのもなかなか趣きがあってよろしい。バブリーなころの証券会社が主催する「一般向け投資セミナー」ってこんなだったんだろうな。

 今回の客層は「女性比率1〜2割」だった前回の青山ブックセンターと比べると、格段に女性客多し。しかもなんだか皆おしゃれさんだ。資生堂の会員さんもいるのだろうか?
 あとは、前とおんなじで「若い男の子がいっぱいいる」状態であった。あい変わらずびっちりとメモをとっている人が多いのに感心する。
 前半はわりと堅いかんじでお話なさっていたが、後半になると脱線も多くなり、バブルなときのリゾート開発の話などで笑いが起こる。複利計算で宿泊料金を予想すると、一泊4万円が10年後には数十万円になってしまうとか・・・・「部長、こんなんでいいんですか?」「いいんだ、日本経済は安泰だ」(笑)

 私が働き始めたときはかなりバブル絶好調のときだったし、少ないボーナスを定期預金にしておいても、「へえ、利息でブラウスくらい買えるな」とか思ったもんだ。
 でも今でも「利息」の魔力を実感するのは借金の返済計画書を見るときだ。今いる会社でも、社員に「住宅購入資金」を低金利でやっているが、それの「元金」と「利息」の表を見ると、利息の金額に唖然とする。住宅ローンって最初のうちはほとんど利息の返済だ。
 それでも、バブルのころは「借金してでも買っておけば、あとで楽ちん」という気分があったので無理しちゃった人たちが、今苦しんでいるのだと思うけど。

 まあ、それでもやはり自分の住む家くらいは借金してでも買ってもいいかもしれないとは思う。不動産に投資するのではなく、自分の将来の安泰に対しての投資だから。
 あまり金融投資に興味がないのは、あれが「楽して儲かる」ものではないと思っているからだ。もちろん偶然「大儲け」することもあるのだろうけど、普通はそれなりに研究しないとならないだろうし、「ううむ、今売るべきかもうちょっと欲を出してみるか」と悩まなくてはならないはずだ。そうやって時間を割くのが楽しい人はいいだろう。うちの母もけっこうやっていて、毎日、日経新聞とにらめっこしていたが、専業主婦の社会参加というかんじでそれほど利益がなくても子育ての合間にやるのには適当な労働だったと思う。手書きで表とか作ってたし(笑)それに元手を作るために地道に時給数百円のパートに勤しんでいたし。

 というわけで、私はけっこう守銭奴なので、地道に貯金とかするタイプなのであるが、「増やそう」という気持ちはあまりなくて、とにかく心配性なので「仕事をクビになってもしばらく生活できるだけの蓄えは必要」と思っていると、ついついボーナスなどを浪費できなくて、利息もつかない定期預金にしてしまうけど、でもおかげで借金はしたことがないので、それを考えると損はしていないと思う。
 それに、お金の便利なところは、使う時を選べることだ。狩猟採取の生活だと、いっぱい食べ物が採れたときには「しあわせ〜」だけど、それを来月に繰り越すことができないけど、ボーナスが出たときに仕事が忙しくて休みもとれず体調不良だったりしても、半年後に「イエ〜イ!休みとれたぞ!」と旅行に行くことができる。こればかりは貨幣経済に感謝しなくてはならない。

 まあ、なによりも、結局お金を使うだけの体力というか健康は重要だよな。山形さんは「命もお金で換算されることもある」と言っていて、それは本当だと思うけど、なかなかお金で一元化できないのは「健康」だと思う。健康をある程度お金に換える手段はあるけれど。臓器売買とか。それに、私などは大した能力もないが「毎日同じ時間に出社できる」くらいの健康さをお金に換えているOLなわけだし(自嘲)
 しかし、この貴重な財産があるからこそ、あまりお金持ってなくても、そこらへんの金持ちに負けないくらいの快楽を「たまに」味わうことができるわけだ。
 フジロックだってたしかに入場料は高いけど、普通に働く人が年に一回支払えない金額ではない。お金よりも「あそこに行って楽しめる体力」のほうが重要だ。

 そんでもって、ニューオーダーのライブでは前のほうに行ってしまったので、熱気でけっこう暖まっていたのだが、「ギャー!バーニー!!!」と叫んで両手を上に掲げてみたら、
 「あ、手を上にやると、涼しい風が手のひらにあたってキモチいいよ」
 「ほんとだ」
 「ね?わ〜い、風だ風だ!」
 と、バカみたいにバンザイしていたんだけど、ああいう快楽は金では買えない。

 山形さんのお話の最後のほうは、「お金で解決できない価値」みたいなものが今後いろいろ出てくるかもしれないという話で、まだ山形さんの中でもまとまっていないようで歯切れは悪かったけど、そういう世界のことを想像するのは楽しい。

 てゆうか、私などはそもそもあまり「大金」に縁がないので(経理のおねえさんなのでけっこう扱っているのだが)、常に「小金で数倍楽しむ方法」を模索していたのだが・・・・そうよ、そうよ、「お金を増やす」よりも、「お金で買った価値を増やす」ほうが重要よね。(レコードを100枚買って一回づつ聴くよりも、1枚のレコードを100回聴きたいと書いていた音楽ライターの話を思い出す。聴けば聴くほど、そのレコードの価値が自分の中では上がると私は思った)心の複利計算なのよ。だったら右肩上がり年3%でも大丈夫。だって、誰にも迷惑かけずに終わりがきちんと来るもの。(いつか死ぬ)

 なんだか怪しい宗教みたいな話になってしまった。



8月2日(木)

 鮎の呪いなのか、昨晩はスムーズに眠ることができなくて寝不足。
 そして一抹の不安を抱えながら出勤。
 この絶好の曇りの日に、社長はゴルフで上司は釣りで休み。なんて日ごろの行いのいい人たちなのでしょう。

 ちゅうわけで、なんか静かだったので、ちんたら仕事する。昨日の帰りがけに上司にまた突然渡された契約書の作成などをやる。あまり作ったことのないタイプの業務委託契約だったので、複数の契約書を適当に組み合わせてでっちあげていくという面倒な作業。頭があまり働かないのでインテンドがぐちゃぐちゃになる。

 午後になって、さらに強烈にだるくなってきたので、コンビニに行ってスタミナドリンクを購入して飲んでみたら、けっこう眠気は覚めたのだが、だからといって頭が回転するわけもなく、ただひたすら終業時間を待つ。

 6時になったらそそくさと家に帰る。もう一回気を落ち着けて、昨日のトラブルの対処に取り組んでみたら・・・無事解決!やった、よかった、これで今夜はすっきり眠れます。部屋はぐちゃぐちゃだけど、土日になんとかするさ。今日はもう寝ましょう。(月が変わったのだが、ファイルをいじる気力なし。これも土日になんとかしよう)



8月1日(水)

 鮎を食べに行きました。
 7時半から予約していたので、7時25分くらいに新橋駅で待ち合わせをしたのですが、連れというか「今日のお財布(スポンサーとも言う)」はなかなか現れず、7時45分になってもまだ来ないので、「ううむ。私に鮎をご馳走するのが急にもったいなくなったか?」と思いつつ、電話してみたら、用事に手間取ってたらしく単なる遅刻のようで「先に店に行っててくれ」と指令を受ける。
 というわけで「都内唯一の天然鮎専門店」の暖簾を一人でくぐることになった。ちょうど、お座敷席が一卓空いたのでそこに通され、ビールを頼んで一人でポツネンと飲んでいた。
 2階にはお座敷が一部屋あるようだが、一階は10人くらい座れるカウンターと、お座敷には3卓だけのこじんまりしたお店である。でも、白い帽子(?)をかぶった板前さんは4人もいる。
 私の座った席からはカウンターが見渡せて、鮎を焼く様子が見える。いい香りが店内を漂い、空腹感を刺激する。もう、8時をとうに過ぎている。早く食べたいよ〜
 手持ち無沙汰な私を気遣って、女将が通年のメニュー(夏は鮎専門だが、冬はふぐやあんこうなどを出しているようだ)を見せてくれたり、お店で作っている会報誌のようなもの(女将は「うちの新聞」と呼んでいた)をくれたので、それに目を通しているうちにやっとスポンサー登場。

 「も〜こんなに待たせて〜、今日はおごりね?」

 と、言いたい気分であったが、最初から「おごり」という約束だったのでした(笑)
 さて、スポンサーが座るとさっそく一皿目が出てきた。日本料理の名称をあまり知らないのですが、フレンチだと前菜というのか、アミューズというのか、一口サイズのお料理がお皿にちんまりと何種類か盛ってあるやつ。

 以下、順番は曖昧だけど、こんなかんじの10品でした。
 

  1. 前菜 ・・・鮎の切り身が数切れ入っていた
  2. 白味噌のお椀・・・白味噌ってあまり関東では使用しないよな。お麩と鮎が入っていた。なんか不思議な味で、「和風ビシソワーズ」というかんじの滑らかな舌触りのお椀であった。
  3. お刺身・・・氷を詰めたお椀の上に鮎の洗いが河豚刺しのように美しく並べられていた。松ぼっくりのよう。鮎の刺身はコリコリとした食感。川の魚特有の臭みは感じられない。小骨がけっこうあるようだが、芸術的なまでに包丁が細かく入っているので、小骨の感触もまた美味である。
  4. 焼きもの・・・二匹も焼いてある!しかも「頭ごと食べられます」というわけで、お行儀悪かったが手づかみで頭からボリボリと食べた。気分は石狩川のヒグマ。あとには何も残らなかった。尻尾やひれも香ばしくて美味。
  5. 揚げ物・・・「2度上げしてあるので、頭から食べられます」とのことだったが、こちらは一匹を半分に切断してあったのでお箸で上品につかんで丸かじり。そうか、鮎ってわたの部分の苦味が上品なんだ。このほろ苦さは癖になる。
  6. ナス田楽・・・お味噌ではなくて、わたの部分を丁寧に濾して作ったらしい味噌が絶品。揚げナスに絡めるとなんともいえない風味なのである。味噌が残っちゃうな〜パンで拭って食べたいとか思っていたら、ご飯を持ってきてくれた。なるほど、西洋料理だと残ったソースはパンにつけるが日本料理はご飯よね、と味噌とご飯をぐちゃぐちゃに混ぜて甘味と苦味を堪能する。
  7. うるか・・・鮎の卵で作った塩辛。鮎の形をした器にちょこんと盛られていた。いやあ、こんなもんあったらいっくらでも日本酒飲めちゃうじゃん!
  8. 酢の物・・・さっぱりとお酢でしめた鮎が口直しになりました。
  9. ご飯・・・もう、言葉になりません。これだったらお釜ごと食える。
  10. カキ氷・・・デザートのカキ氷には鮎は入ってませんでした(笑)
 もう、最初から最後までニッコニコの上機嫌でした。いやあ、美味しかった。いったい鮎を何匹食べたのでしょうか?5匹分以上ですよね。骨もバリバリ食べたのでカルシウムたっぷりってかんじでした。ああ、きっと今夜は鮎になって川を泳ぐ夢を見るんだわ。それで私のテリトリーに立ち入ってきた変なやつに「出てってちょうだいよ!」と脅しをかけにいくと、それは罠で釣られてしまうんだわ。(友釣り)とか、なんとか調子に乗っていたのですが・・・・・家に帰ったらちょっとトラブルに遭う。


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