可燃物な日々

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6月16日(土)

 とある親切な方(笑)が映画のチケットをくださったので、「これはデートでもしろということかな。ドキドキ」と、そのチケットで観られる映画はなんだろうと調べたら・・・・・「ホタル」だった。「これは親孝行しろということなのだな」(笑)

 というわけで、結婚式後でどうやらいろいろムスメと語り合いたい様子のお母様を誘う。
 映画館はけっこう混雑していて、2時半の回は9割くらい座席が埋まっていた。さすが高倉健である。
 戦争ものらしいということは知っていたが、「特攻隊」だった。予告編では、ヌメリと不気味に光るゼロ戦が真珠湾を景気よく破壊していたが(「パール・ハーバー」)、「ホタル」ではボロボロのゼロ戦が沖縄の海に到達するまでにエンジントラブルを起こしたりしていた。「使用前/使用後ってかんじだ。」と不謹慎なことを想う。

 戦争がテーマというよりも、高倉健と田中裕子夫婦の生きざまみたいなことが主で、老夫婦がお揃いでご覧になったら「もうちょっと旦那/妻に優しくしてあげてもいいかな」とマインド・コントロールされそうであるが、そもそも夫婦揃って映画を見に行くような方々はそういう心配もないでしょう。
 元特攻隊員の許婚という設定では、どう考えても田中裕子は若すぎたが、どうしても彼女ではなければならないわけはわかる。あの二人が「しっとりとつつましく相手を思いやりながら生きている夫婦」という設定だけで映画が一本できちゃうわけで、戦争の話はオマケってかんじでした。
 最後のクレジットを観ていたら、「小澤征悦」という名前が目に入ったが、それが小澤征二の息子でオザケンの従兄弟だったけ?どういう顔だかわからない。一度雑誌で見たときはオザケンと似てない濃い顔だったと思ったけど。

 映画を観たあと、母とベトナム料理屋で夕食。母は「行列のできる店」でないと信用しないので、いつも混んでいるその店を選んだのだが、入るときは丁度座れたけど、出るときには5人くらい並んでいたので満足してくれたことと思う。

 きょうみさんが、N先輩とK先輩と飲み会をしたそうで、その時の写真を送ってくれた。K先輩には最近(っていっても2年前くらい?)にお会いして「変わらないな〜」と思ったが、N先輩にはもう10年近くお会いしてないような気もするけど、写真を見るとかつてと変わらない笑顔。
 N先輩はその昔、高校生だったころ、道を歩いていたら見知らぬオッサンに「ボクサーにならないか?」とか「騎手にならないか?」とナンパ(というかスカウト)されたという逸話を持ち「もしかしたら逸材?」と話しのタネになっていたが、惜しくも(?)助手生活に突入しているらしいけど・・・・

 スカウトといえば、昔働いていたプロダクションのCMプロデユーサー当時36歳くらいが、六本木を歩いていたら、前からカツシンが歩いてきて、彼に目を留め、
 「おまえ、いいツラしてんなぁ、どこの事務所だ?」
と、言われたことが自慢だった。たしかにそれは自慢してもいいと思うが・・・・彼は金使いが荒くて、結局クビになった人物だったのでカツシンの心を捉えたのはそういうところだったのかもしれないとの疑いあり。

 話は跳ぶけど、バルタン星人で思い出したけど、前に友人Eが公団の団地におばーちゃんと暮らしていた。おばーちゃんはその当時、娘(Eにとっては叔母)の家に長期滞在していたので、そういうときはたまに遊びに行ったのだが、仏壇のある部屋に、

 「天に星 人に愛」

と、書かれた紙が飾ってあった。
 私がなにげなく、「ふ〜ん、天に星、人に愛ねぇ」と読み上げると、Eが「え?そうなの?」と驚いていたので、なにがそんなに不思議なのかと問うたら、彼女はずっと、

 「天に星人に愛」

と、読んでいたようで、たしかに星と人の間が詰まっていたので、その言葉を知らないと分離できなかったのかもしれないが・・・・「星人」って・・・Eも「星人ってなんだ?」とずっと思っていたらしい。

 「それじゃ、なんですかい、天にバルタン星人がいて、そいつを愛せって意味?」

 ドハハハハ!と、酒飲みながら盛り上がったもんだ。



6月15日(金)

 昨晩はダルかったので、早くに寝たのだが、電話で起こされる。
 結局、2時過ぎまで話していて、朝起きたら目眩がしてヘタってしまい、1時間遅れで出社。休もうかとも思ったが、午後にはよくなるだろうと見込んで頑張ったら、たしかに午後には調子はよくなってきた。けど、眠い。
 
 今日こそ、たっぷり眠るぞ。現在、一番の関心事は睡眠。
 



6月14日(木)

 やっと梅雨らしい天気になった。
 帰るときにエレベータに乗ったら、途中階から乗ってきた派遣の人がミュールを履いていたので「朝から雨なのに・・・・」と言ったら、「でも、、これ古いのよ」「いや・・・寒いというか冷たくないですか?足濡れるでしょ」とか話していたら、さらに下の階から乗ってきたバイトの女の子もやはりサンダルだったので「あ、みんなサンダルだ〜」と言ったら、二人とも「たしかに冷たいよね」と言っていた。
 サンダル履いて外出したら雨が降ってきたならともかく、朝からけっこう降っていたのに、根性あるなと感心する。私などは、雨の日にはほんとは長靴でどかどかと歩きたいくらいなのに・・・

 恐竜制作もここんとこパッタリとやっていないが、今日はとうとう購入したバルタン星人が届いた。電車の中で包装を解き、見入ってしまった。バルタン星人はこんなデティールだったか、目がザリカニみたいだ・・・・・そうかカニなんだよな、手もあんなだし・・・・とかなんとか。

 ボーナスも出たので、調子に乗っておニューのマシン購入計画を立てている。ボーナスというよりもジイサンの生前贈与がまだ残っているのでそっちを有効活用するというわけ。同時にADSLにするという私としては壮大な計画なのである。ADSLはやっと今日申し込んだ。なんか混んでいるようなので、いつになるだろうか。
 新しいのを買うとDVDも観られるようなので、このさいだから液晶モニタは17インチにするという予定であるのだが、貧乏性の私はちょっとしり込みしてしまったりする。

 ボーナスが出たといっても、その分、月給が3万くらい安くなっているので毎月赤字なわけで、冬のボーナスまでその分をプールしておかなければならないので、あまり浮かれないようにしましょう。(←自分に言い聞かせている)

 体調不良でちょっとアンニュイ。眠い。



6月13日(水)

 昨日の続きの表作成。午前中に猛烈な勢いでやったら、なんとか先が見えてきたので、昼からは支払のほうの仕事を済ませ、「なんかやっぱり、わたしってけっこうすごい!」と自画自賛な背後霊を憑依させてがんばっていたのだが、(誰もはげましてくれないので自分で自分を励ますのであった)、3時ごろから表の続きをまた開始して、抽出した名簿みたいなものの小計とか合計とかを入れて、レイアウトを調えていたら、「おお、これは定時にはできそうだ」といい気になってやっていたら・・・・

 エクセルが落ちた。なんか数式を直しているときに矛盾した数式にしてしまったのが原因らしい。疲れてわけわかんなくなると、ときどきそうなるのだが(無理な要求をしたことになるのか?)、まあ仕方ないと思った瞬間にふと、
 「げ・・・どこまでバックアップしてたっけ?」
 ・・・・・ドキドキしながら、再度ファイルを呼び出すと、ほとんど3時の時点に戻っていた。くう、いつもだともっとマメに保存しておくのに(うちの事務所ったら人間が飽和状態なので時々停電したりするので)、ムキになってやっていたので忘れたらしい。
 自動保存にすると、いろいろと都合がよろしくないので、手動でやっているのだが・・・・・2時間の単純作業がパーになった。

 月並みだけど「頭の中が一瞬真っ白」になったが、わりとあっさりあきらめて、また七面倒な単純作業に戻った。
 
 そのときになぜか幼稚園のときの記憶が甦った。
 ほんとは触わってはいけないホチキスをいじって、ガチャンとやって針を出そうとしたら、手に針を打ち込んでしまったのである。それほど深くは刺さらなかったのだが、垂直に食い込んだ針を見て驚いたのであった。本当は恐怖のあまりビーっと泣こうかとも思ったのだが、それよりも「まずい、先生に叱られる」と思い、そっと自分で針を抜いて、あまり出血もしなかったので、黙って指を加えていたのであった。子供心にも「傷が化膿したらどうしよう」とかしばらく心配したような記憶がある。

 あの時も針が刺さったのを先生とか他の児童がそばで見ていたのなら、騒いだだろうけど、たまたま周囲に人がいなかったので、声も出なかった。今日も心の中では「うっ」と思ったけど、声に出さなかったのは周囲に誰もいなかったからだと思う。
 「誰もいない森の中で木が倒れても・・・」とかいう話が哲学だかなんだかで語られていたような気がしたが、そんなことを思い出したり(思い出せなかったり)した。 



6月12日(火)

 支払日が迫っていて、請求書をまとめる作業をせっせとこなしていたら、上司からまた超めんどうな表作成を頼まれる。
 エクセルのセルひとつの中に、人の名前と所属が2名分から30名分くらい入っているという、かなりワープロな打ち方してある表を、どの所属の人が何名いたかを抽出するという作業。
 しばらくなにかいい方法はないかと思案したけど、やはりどうしても、名前の一つ一つをコピーして取り出すか、もしくは、入力し直ししかない。結局、果てしないコピー&ペースト地獄に突入することにした。

 2時間くらい黙々とやっていたが、ふと「あの〜これっていつまでにやればいいですか?」と聞いたら、「水曜日まで」「え?それって、明日ですよ〜」「明日中でいいです」ぐえええええ。支払のほうも明日までにまとめなければいけないのに・・・・

 できる限りやろうと思ったが、7時になったら目の焦点が合わなくなったので退散。帰りにスーパーでブルーベリー・ジャムを買ってしまった。なんとなくお呪いというか・・・・



6月11日(月)

 なんだか長い週末のような気がしたが、あっという間にいつもの月曜日。
 それにしても、このところの天気は梅雨というよりは、なんなんだろう?しとしと雨ではなくて、夕立ばかり降っている。今も雨の音が雹みたいな音だ。でも、無理矢理洗濯を干した。

 あまりテレビを観ていないので、サッカーのフランス戦が行われたのを今朝のテレビでやっと観た。
 全仏テニスもどうなってんだ?

 結婚式の引き出物でいただいたケーキがけっこう大きかったので、昨日の夕方食べて、今朝は朝ご飯になり、今夜も食してやっと終了。

 健康診断の結果が送付されてきた。やはり「胃炎」なんだって。・・・・って言われてもねえ。
 



6月10日(日)

 さすがに昨日の疲れが吹き出て、昼まで立ち上がれず。やっぱし、わたしなりに緊張していたのか、背中のあたりが筋肉痛になっている。

 書いたまま放置してしまった、グアム旅行記でもあげておきます。



6月9日(土)

 9時12分の新幹線で、軽井沢に向かう。祖父母と伯父。伯父は登山用の小汚いリュックを背負っている。冠婚葬祭全般というかそういう儀式めいたものが嫌いな人なのである。
 10時半に軽井沢に到着すると、埼玉に住む叔父一家4名も同じ新幹線だったらしく、改札で合流。
 駅前のロータリーには他にも結婚式の送迎バスが何台かあって、戸惑ったが、目当てのバスに乗り込む。弟の友人と思しき男性3名が、早く到着したのでバスを離れていたら、それがなかなか戻ってこなくて出発が遅れたが、聖パウロ教会に到着すると、教会の外ではすでに新郎新婦がスタンバイしていた。
 バスに乗っていた花嫁の友人たちが「きゃ〜〜〜〜!きれい〜〜〜〜!!!!」と叫ぶ。

 私はついつい姉バカ心を発揮して、「きゃあ〜〜〜〜Sちゃん(弟)!燕尾服が似合うわあ!」と感激。弟は背が高くて痩せているし、緊張のせいかいつもより背筋が伸びているので、まるでピーター・オトゥール(「ラスト・エンペラー」での家庭教師役)のように洋装のフォーマルを着こなしていた。ねーちゃん感激。花嫁もわりと背丈のある人で、妹が「Sちゃんとあたしが並ぶと身長さがありすぎでバランスが悪いけど、Mさんだとすごくバランスいいよね〜」と言っているので、口の悪い姉は「Sちゃんは無駄に背が高いと思っていたが、こういうところで役にたってよかったよかった・・・・」と失礼なことをつぶやく。

 式が始まる。外人神父の日本語の発音が聴き取りづらいし、そもそもそこで神の教えを説いても皆それどころではなくて、シャッターチャンスに浮き足立っている客たちであったが、神父に助けられながら無事に誓いの言葉も済ませ、結婚証明書(役所ではなくて、神様発行)にサインをして、それがなぜかサインとともにハンコを押すことになっているらしく、新郎新婦のハンコケースをローマ法王のコスプレしてるみたいな神父がうやうやしく取り出し、弟のブック型のハンコケースを見ると「勉強すきなんですね」とジョークを囁き、すぐ後ろにいる姉妹は思わず吹き出す。

 「なにあれ?」
 「高校の卒業記念じゃない?なんか昔から持ってるよ」

 そして、新郎新婦の父がそれぞれ証人として署名捺印後、なぜか新郎の父=我が父が、それを読み上げるという進行になっていた。
 どうやら、それはリハーサルされていなかったらしく、薄暗い教会の中、老眼の父が目がねを上にずらして、必死に読んでいるし、神父の名前をつっかえるし(マルチネス・ゴンザレスなんたらとかいうスペイン系な名前だったので馴染みがなかったし、神父が押したその教会のスタンプが邪魔をしたのだとあとで父はぼそりと弁明していた)、よりにもよって、

 「聖パウロ・・・・カントリー・・・・クラ・・・・・」

 お、おとうさん!カソリックの「カソ」を「カン」と読んでしまったら、ついつい「カントリー」にしてしまい、「カントリー」といったら「カントリー・クラブ」が染み付いているらしく・・・・ゴルフ場で愛を誓ってどうする!
 教会から披露宴会場までのバスで、式に列席していた人に「もう、うちの父があ〜」とこぼしたら、その人も笑っていた。
 でも、とーちゃん朗読はさんざんだったが、聖歌は神父に負けじと朗々と唄ってました。(コーラス部)

 式も終わり、外では私が楽しみにしていた「ライス・シャワー」もやってくれて、もうお昼近かったので、観光客もちらほら見学している中、花嫁が投げたブーケは新婦友人が見事なダッシュで無事ゲットしていて、その後は写真撮影。

 式場からバスで40分ほど走り、披露宴会場となるホテルへ移動。新婦の父がそこのオーナーなのである。こじんまりした地方都市の品のいいホテルで、軽食をいただいてから一休みして、親族紹介のあと、写真撮影。我が家は父が一人っ子だし、祖母はとうとう欠席だったので、母方の親類(祖父母、独身の伯父、叔父一家4名)と私と妹だけでシンプルだったけど、先方は叔父叔母入り乱れていて大勢いた。

 よって披露宴も新婦側の親類や両親の関係で埋め尽くされており、弟側は遠路はるばる来ていただいた会社関係の方と、高校大学の悪友たちで4テーブルくらいに親類2テーブルのみ。

 新婦には兄と姉と妹がいて、兄はもう所帯を持っているが、長女はなんかあたしみたいな人で、地方の名士の家ではちょっとはみ出しものらしいが、わたしからすれば「あ、友達になれそ〜」ってかんじで、むこうもそれを感じたのか「なんか私って、こっちの親族っているよりも、ミヤノさんちの人みたいですよね〜」とか言ってくれたので、話も弾む。

 向こうのご両親も我が家と似ていて、お喋りで社交家なお母様と、寡黙でというより完全に「花嫁の父」になっており涙ぐむお父様で、かんじのよい一族みたいでよかった。
 披露宴はお酒がふんだんに振る舞われ、となりに座った父は最後に「ご挨拶」をしなくてはならないし、宴の間も挨拶回りで忙しく、かわりに向こうの一族がお酌に回ってくるのを私や妹でお受けしていたら、けっこう酔っ払ってしまい、わたしが向こうのご両親のテーブルに行ってご挨拶をしていたら、また花嫁の父が涙ぐむので、「ほんとにすいませんね〜でも、うちの弟はいいやつですからご安心ください。私は大酒のみなんですが、弟はぜんぜん飲めないんで、酒で身を持ち崩すことはないので大丈夫です!」とわけわからない説得をしておりました。

 披露宴の後、ロビーで弟の友達が潰れていた。どうやら九州からかけつけてきた友人が「百年の孤独」を持ち込んだらしく、それを飲んでしまったらしい。その瓶を見て、酔っ払いの花婿の姉は「え〜〜〜?いいな〜いいな〜それってなかなか手に入らないんでしょ?」同じく酔っ払いの新郎友人どもは「じゃあ、おねえさん、持って帰ります?」「いいの?いいの?じゃあ、貰っちゃうよ!」まんまとゲット。半分以上残っている。言ってみるものだ。

 伯父たちが、駅までの送迎バスに祖父母も率いてさっさと乗っていってしまったので、両親と私と妹カップル(妹の同居人は今回婚約者という肩書きで招待。彼が一番緊張気味でちゃんとしていた)で、着替えなどをしてからタクシーで駅まで向かう。
 土曜の夜だったので、新幹線も余裕で座れて、11時には帰宅。朝から出かけて、かなりハイテンションで過ごしたので、ぐったりと眠かった。

 両親も疲れてはいたが、なんとか役目ははたしたのでご機嫌はよさそう。妹と「うちらはこんなことできないよね〜でも、お母さんたちも、もう一回やったからいいでしょう」と話していた。
 



6月8日(金)

 賞与が出ました。約5年ぶりのボーナスなのであった。
 しかし、すでに一部は明日の弟の結婚式の御祝儀になる。姉のくせに当日御祝儀を持っていく無作法者。

 会社では、なぜか封筒の宛て名書きを筆で書く仕事が毛筆担当の上司から回ってきたので、震える手でなんとか書いたら(なんでご提案書が入ってるA4封筒に毛筆で宛て名を書くのか不明)私がそこそこ書けることがバレてしまい、ついでに不祝儀袋というか香典袋も「不祝儀用筆ぺん」(インクが薄い)とともに渡されたので、渋々書いた。筆ぺんを上司に返そうとしたら「持ってていいですよ」・・・・ってあんた・・・・
 また仕事を増やしてしまった。なんでもこなしてしまう自分が憎い(笑)

  ところで、昨日は近所のハスキー犬ジローが変なかっこうで寝ていた。どう変かというと、「仰向けで大股開き」だったのである。たしかあれは服従のポーズではなかったか?でも、やつはそれで寝ていた。
 未だにジローの性別がわかっていないので、「これはチャンス!」と思い、近くに寄ってみた。
 しかし・・・・さすがハスキー犬・・・・・毛深い・・・・・・下腹部はふさふさした白い毛に覆われて、なにがなんだかよくわからない。それに、いつもそれほど犬の股間を観察しているわけでもないので、その膨らみでは確信が持てなかった。オス犬ってもっとブラブラさせてたりしないっけ?

 などと、馬鹿なことをやっている生半可な動物好きの私は、鈴木クニエさんが、「パオ〜ん」とか書くもんだから、ついつい誘われて、「動物たちの不思議な事件簿」を買った。これって一応、かなり硬派な視点で書かれているのだが、それでも「か・・・かわいい・・・・」なエピソード満載。動物の擬人化について、いくら慎重論が書かれていようと、読むとますます擬人化したくなってしまう。
 



6月7日(木)

 会社の窓から蟻さんのパレードが延々と・・・・
 パレードの目的地は砂糖でも芋虫の死骸でもなくて・・・・

 「今日は、早く帰らないとね〜」
 「いつごろ終わるんだったけ?」
 「5時開始だから、7時ごろじゃないかな?」
 「え〜私、今日は遅く来ちゃった・・・どうしよう、早く帰っちゃおうかな」

 などと、同僚たちの会話。

 蟻さんのパレードは続く。
 眺めていると、なぜかα波が出てくるような気がして、ぼんやりしてしまう。
 
 ぼんやりとずっとパレードを眺めていた。

 ふと気がつくと、不吉な暗雲が立ち込めてきた。
 
 「あれ?雨降るのかな?」
 「でも、今朝の予報だと降っても通り雨だって言ってたよ」
 
 次に顔を上げると、夜のように真っ暗になっていて、お店の看板や街灯も慌てて点灯している。
 
 「わあ、すっかり暗くなったね〜」

 などと話している間に、窓は閉まっているのに、ゴォォと雨と風の唸り声が聞えてきた。窓を開けると路上の悲鳴が聞える。時計を見ると、5時丁度前だった。

 「ありゃりゃ・・・雨とともに試合開始か・・・みんな傘なんて持ってきたのかねえ」
 「でも、向こうのほうは明るいから、予報通りに通り雨なんじゃない?」

 雨は予想を翻し、どしゃどしゃと降っていた。雨が止んだら帰ろうと思っていたが、6時半になってもやまず「このまま待っていたら、サッカーの客が!!!!」と思ったので会社を出た。

 あの雨の中、試合はどうなったのだろうかと気になったが、日本が勝ったみたい。家に帰ってからニュースを見たら、豪雨の中でナカタのシュートが見事に決まっていた。

 ジェイ・川平が「下着までぐっちょぐちょに濡れちゃいましたよ〜」と叫んでた。 



6月6日(水)

 ここんとこ日記の更新が不規則になってしまって、毎日訪れてくださっている方にはご心配をかけているかもしれませんが、病気になったわけでもなく、仕事に追われているわけでもございませんので、悪しからず。

 まあなんかいろいろあるのですが、いったいどの程度日記に書いていいのかが最近わからなくなっているのであった。
 なので、このところは、日記よりもメールのやり取りのほうが激化している。

 「悲しい物語」はなんだか一応の決着がつくみたいだけど、私はロマンチストだから、なんとかそれを「美しい物語」にできないものかと頭を捻ってしまう。お互いに相手のことを考えての行為なのに、それが裏目にしか出ないとかの・・・・
 それで、ついつい変なことをまた考えてしまった。
 「幸福度」をおおざっぱに「+」「−」で計ることにする。お互いが+の心境だと当然、「幸せなカップル」なわけだけれども、片方が「−」だと、あまり足し算する人はいなくて、多分掛け算になるから、そのカップルは「−」になるのだと思う。
 そうなると、よくある話としては、「−」のほうが「こっちだけマイナスなのは許せん」ということになって、相手を「−」の世界に引きずりこむことになり、目出度く「−」×「−」になり、だったら「+」になるのか?というと、そんなことはありえないわけで・・・・・
 だから、今回の話はとりあえず「−」同士を引き離して、片方づつにすれば、マイナス度は緩和されるから、そこから立ち直ってもらおうという前向きな話だと思いたい。

 またこんな話を書くと噛み付かれるかもしれないけど、ここで「掛け算」な人と「足し算」な人ってけっこう別れるような気がする・・・・
 私は多分、足し算組だな、きっと。
 
 足し算でやったほうが、変動が少ないのだと思うのだけど、多くの人はやっぱ掛け算方式のような気がする。
 あまりいい例ではないけれど、思いつきで書いてみると、例えば奥さんが友達との温泉旅行を楽しみにしていたのに、直前でダンナがリストラされて失業してしまったとして、「ダンナが大変なときに、私が遊んでいてはいけないわ」と旅行をキャンセルする心境は「掛け算」系で、「私は私で楽しんでいたほうが彼も気が楽かもしれない」と考えるのが「足し算」志向かもしれない。

 どっちがいいかはよくわからないけれども・・・・・・
 
 と、書いている間にきょうみさんと電話で話したんだけど、「うちらこんなだからしかたないよね〜」という話になり、まあ、あまり他人の心の痛みはわからないけれども、やりたいようにやるしかないですよね。
 



6月3日(日)
 ファイヤートリックボブ
 ジェットエンジンを搭載した自転車を実際に走らせるというので、こちらの集まりに飛び入り参加。
 自転車愛好家の方々がそれぞれご自慢の自転車を持ちよって集合されていました。
 
 天気にも恵まれて、葛西臨海公園はまさに「行楽日和」。のんびりとサイクリングを楽しむ人が普通に通る中で、エンジンに点火すると、「こ、これはジャンボジェットと同じ音〜〜〜〜」がきゅいぃぃぃぃんと響き渡り、迫力満点。怖がりの私は思わず木陰に逃げました。
 音もすごいが匂いもすごくて、なんとも形容しがたい匂いがあたりに立ち込め、自転車=エコロジーという図式はあっという間に崩壊していた。この自転車は「電動アシスト自転車」のパロディとして作られた「ジェットエンジンアシスト自転車」なんだそうです。もう、インパクトは抜群でした。主催者の予想を上回る50人くらいのギャラリーも大喜びでした。

 ジェットボードの八谷さんもジェット仲間なのか顔を出していて、エンジン点火時に「これは、ギャラリーが多くても大丈夫なんですか?ジェット・ボードは人前だとうまくかからないことがあるんですよ」とおっしゃると、宿野輪天堂の方(関西の方のようでとてもお話上手だった)が「これは本番に強いんです」と自信ありげで、ギャラリーに笑いがこぼれたのだが、ほんとに一発でかかっていた。

 色々な自転車があったので、それぞれのオーナーの方々にお話を伺いながら(ついつい「これいくらですか?」って聞きたくなってしまう)、乗らせていただいたりもしたのだが、私はこのような集まりに相応しくない巻きスカートにヒールのサンダルを履いていってしまい、大失敗だった。弟の結婚式に履いていくつもりのサンダルだったので試し履きしたかったのだけど・・・・

 オーナーの方々はそれぞれこだわりをお持ちのようで、お話を聞いていて飽きませんでした。う〜ん、やっぱり自転車欲しいな〜。
 というわけで、なんだかとても健康的な休日でありました。

 そのあと、渋谷で「単なる飲み会」に参加。
 インドネシア料理を食べながら、ヤシ酒を飲んだ。いろいろ楽しいお話も聴けましたし・・・・

 なんかすごくほんとに「正しい日曜日の過ごし方」をしたような気がする。



6月2日(土)

 出勤。完全週休二日の生活にも慣れてきたようだ。ブーブー文句は言うが適応力は高い。



6月1日(金)

 今日は人間ドック。
 いつもより1時間早く起きないといけないので、昨晩は早寝するつもりだったが、うっかり長電話をしてしまった。
 8時には家を出て、久々にラッシュアワーの上り電車。渋谷で乗り換え、山の手線はそれほど混んでなかった。新宿の地下街を歩いていると、気分はもう「都心で働く人」だ。

 日清の側の病院に到着。受付のところにあるラウンジにはオジサンしかいない!こういうところって男女別にしてくれないの?
 身長・体重を測定したら、レシートみたいなのが自動で出てきた。私の体重は55.3だったが、「標準体重」は57.3だった。ついこの間まで立派な標準体重だったわけだ。ワハハハハ。(苦笑)私を甘やかさないでほしいな。
 次に血圧と採血。ラッシュの電車にも乗ったし、新宿をずいぶん歩いたわけだから、血圧はかなり上がっていると思ったのだが・・・・

 「低いですね」
 50/90くらいだった。でも、別にちゃんとここまで元気に辿りつけるんだからいいじゃん低くても。飲まず食わずなのに、みんななんでちゃんと血圧が上がるのだろうか?私だって飲み食いすればあっという間に正常値なんだけどなあ?(昼間の献血などで問題になったことはない)

 さて、今回初めてやったのが「腹部エコー」である。あのゼリーみたいなウニョウニョしたのを塗られて、ローラーみたいのでスキャンされるやつ。私の担当は、声がややハスキーなお姉さんで、その人が私のお腹をゴ〜リゴリと撫でながら、「は・・・・い、吸ってぇ」(呼吸の指示です。念のため)「止めてぇ・・・・・はぁい、ゆっくり吐いてぇぇ・・・・・吸ってぇ・・・・」と、怪しく囁かれてしまいました。検査のお姉さんは皆こんなにセクシーに囁いてくれるのだろうか?これはかなり嬉しすぎる・・・・・とか思っていたのですが、仕切りのとなりでは別のおねさんが同じ検査をしていて、そちらの方は「はいっ、吸って!止めて!吐いて!吸って!」と、シャキシャキした声で言っていましたので、好みもあるかとは思いますが、私は「このお姉さんでよかった」と思いました。
 
 一つの検査をするたびに、ラウンジで次の検査を待つことになるので、やたらと時間がかかったのですが、11時過ぎにやっと胃のレントゲン。これが終わらないと水も飲めないのです。
 バリウムは5年前くらいに、前勤めていた会社で「若い人も希望すればバリウム検査できるから、受けておきなさい」と言われて、好奇心でやってみたので、まあそれほどダメではないということはわかってました。

 今回は食道の撮影もするらしく、横向きになってゴクゴク飲んでいるところもパチリ。それにしても、録音スタジオの調整卓みたいなガラスの向こうにいるお兄さんがマイクで「はい、では素早く一回転して〜早く早く〜」と指示されて、寝そべったまま、ゴロンと回転する動作は5回くらいやらされました。わかってるからいいけれど、なんかこれって、ほんとにこんな動きが必要なんだろうか?レントゲン技師のおにいさんに「こいつは動かし甲斐がありそうだ」と見込まれて、他の人とは違う動きをさせられていて、その様子がビデオに撮られていて、「悩めるレントゲン技師の会」(単なる飲み会)などで、上映されていたりしないだろうか?「うわ!この人、一回転しろっていったら、でんぐり返ししようとしたの?ドワハハハ!」とか盛り上がっているんじゃないかと・・・・・・

 肺活量というものも測定した。標準値をかなり上回っていた。

 最後に内科検診。かなり丁寧に聴診器を当てられた。その後、さっき撮ったばかりの肺のレントゲン写真と心電図を前にしてドクターの解説。なんか、余命を告げられるようなシチュエーションだ。わくわく。

 ・・・・・・すごいことがわかった。そうか、そうだったのか!
 胸の幅と心臓の大きさの割合の標準値というものがあるらしく、私はそれをかなり下回っているのだそうだ。

医者「まあ、要するに、心臓が小さめってことですね」

 ・・・・・・やはり、「小鳥のような心臓」だったんだ!

医者「ええと、あとは特に今検査が上がってるものでは、ないですね・・・・ああ、血圧が低いですね〜」
私 「ええ、まあ、食事しないと上がらないんですよね。昼は大丈夫なんですけど・・・」
医者「うん、そうですね・・・・・まあ、血圧を上げる努力をしてください」

 ・・・・・・上げる努力って、何をすればいいのだろう?朝から怒鳴り散らすとかかなあ?
 虚を衝かれたので、具体的になにをすればいいのか聞きそびれた。つうか、医者もなんか言わないといけないと思って、必死に悪いところを探したのだろう。心臓の大きさだって、ひょっとしたら、肋骨の幅が広いだけかもしれないじゃん?(すごく有りうる)

 検査結果は午後に出るというので、それまで食事。食事指導を兼ねて、非常にバランスのよいお弁当だった。すごくお腹空いていたので、ペロリと平らげる。
 そのあと、延々と待たされて、結局2時近くになってからやっと呼ばれた。
 
 そこで、また判明した衝撃の事実。私はどうやら「胃炎」らしい。ただし、軽度のようで、所見には「毎年ちゃんと検査を受けて様子を見ましょう」ということが書いてあった。そうか、胃が悪かったのか・・・・知らなかった。
 でも、よく肝臓なんかは「沈黙の臓器」と呼ばれ、自覚症状が無いままに病が進行していくらしいが、胃は普通、かなり即座に自己主張するもんではないのでしょうか?

 ちと不安になったこと。
 私の胃が内気で寡黙だから「胃炎」でも黙って耐えていたのだろうか?
 それとも、胃は「胃炎!胃炎!」と大騒ぎしていたのに、その騒ぎを伝える回線や、受け取るところが破壊されているのではないだろうか?

 そのあと、血液検査の結果も説明してくれた。γーGTPは12で「女性だからチェックがついている」とのこと。まあ、あれだけ飲んでてこんなもんか。あと、去年もそうだったのだが、また「善玉コレステロール」の値が高くてチェックがついてた。でもやはり「これはコレステロールの中でも動脈硬化を予防するものなので、いいんですよ」と言われた。

 というわけで、今日わかったことのまとめ。

 私は心臓が小さい
 私はかなり低血圧である。
 私は実は胃炎であった。

 う〜〜〜〜ん。よく「健康診断を受けると病気になる」というが本当だな。なんか夕方になったら胃が痛くなってきた。まあ、バリウムのせいだろうけど。 


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