不況のときこそ社会保障の充実を
2003年度
社会保障推進協議会総会開催
9月26日(金)、グリーンアリーナで社保協の総会がありました。
会場内は約100名の参加者で、イスが足りず立見も出るほどの大盛況でした。
次に発言のあった、各界からのお話を紹介します。
地域が変わってきている実感がある
石倉社保協会長(広大教授)
小泉自・公政権が悪いことばかりして、お先真っ暗という人も多いと思うが、地域の隅々に目をむけると、広島でも福祉の分野でいろいろな前進や新しい運動がおこってきています。
障害者をもつ母親たちのグループが自分達の経験をボランティアで生かすだけでなく、介護保険のケアマネージャー等の資格をとり、NPO法人をたちあげたりして、収入を得て活動しています。
こうした力が秋葉広島市政を誕生させたのではないでしょうか。
希望をもって、社会保障運動の前進をはかりたい。
生きる権利として生活保護を受給しよう
生活と健康をまもる会 秦事務局長
ようやく生活保護が決定され、なんとか生きていけるようになった矢先に自殺をしてしまった人がいました。
何故だろう?ようやく生活できるメドがたったというのに原因を解明してみると、行政がやっている「就労指導」のせいだとわかりました。
「毎日職安に行って、職探しをしなさい」これをしつこくやられた彼女は、病気で仕事ができないことを苦に自殺を選んでしまったのです。
今、全国でも広島でも、生活保護世帯がどんどん増えています。
冷たい生活保護行政がやられるなか、最後の砦としての生活保護をだれでも受けられる権利として確立するために、これからもがんばっていきたい。
ヤミ金にご注意
つくしの会 日下事務局長
自分はサラ金には関係ないと思っておられる人も多いと思います。
しかし、銀行や信販、クレジットカードまで含めると、借金のない人は、ほとんどいないくらい日本社会は借金づけになっています。
今、ヤミ金問題が大きな社会問題になっています。
この犯罪者集団は全く取引のない人に対しても取立てをやっています。
「年利2%で融資します」というチラシを見て、電話すると、その日からヤミ金の取り立てが始まる。毎日、毎晩やられて、ノイローゼ状態になって、借りてもない金を返済する人がでてきています。
ヤミ金は犯罪者であり、こうしたことにかかわらないことが一番ですが、もしもの時は、つくしの会と警察にご連絡を
介護保険の充実を目指して
介護保障をすすめる会 大畠事務局長
現在の介護保険は利用する人も介護する人も、また保険料を負担する40歳以上の全ての人に大変大きな負担がかかっています。
かつての措置制度の時にあった、セーフティネットの数々が、介護保険になることによって、国や自治体の責任から、国民の側に負担が重くのしかかっているのです。
高齢化がすすむなかで、介護の要求はますます増えていきます。
これらの要求にこたえていける介護保険めざし、運動を強化します。
すべての人に保険証を
国保を守る会 河辺事務局長
倒産と失業が増大するなか、国保の加入者は、どんどん増えています。
そして、この不景気のなか国保料の滞納者は実に、加入者の20%を越えています。
そうしたなか国は、1年以上保険料を滞納すると、国保の保険証をとりあげるという暴挙に出ました。
私達は広島市と何回も交渉し、民商や生健会の窓口に相談に来た人のほとんどが、短期ですが保険証がもらえるようになっています。
国民皆保険制度のもと、安心して医療が受けられるよう引き続き運動します。
年金制度の改悪にストップ
年金者組合 二本松執行委員
国民の大半が年金に不安をもっています。
今の自・公政権は、高齢化社会を口実に年金者の保険料を上げて給付を引き下げるというとんでもない方針を打ち出しています。
ことに消費税の大増税を加えると、国民の将来に対する不安はますます増大し、実際には高齢者が生きていかれなくなります。
お金はしっかりあります。大企業にばかり税金をつぎ込まず、国民生活を直接豊かにする施策をすることで、今の不況からも脱することができます。
政府やマスコミの偏った宣伝にまどわされず、年金制度の充実にむかって運動しましょう。
以上、各界・各層から様々な訴えがあり、社会保障をほんとうに充実させていかなければ、その熱い思いが満ちた会議になりました。
No1320 2003.10.06