「水俣・おおさか展」ホール企画                                                             

シンポジウム「薬害エイズと水俣病」

9月5日(日)午後2時から5時。(入場無料)

ATC・コンベンションルーム1(O's棟南館6F)

 

水俣病事件は日本だけでなく世界の公害事件を代表する事件です。1956年の公式発見から数えてもすでに44年目を迎え
ますが、熊本・新潟の二つの水俣病事件を合わせて2万人もの人が申請されましたが、認定されたのはわずか3千人足ら
ずです。                                                 

一方、血友病患者のエイズ発症は1982年にアメリカで最初の報告があり、血液製剤による感染の警告が出されたにもか
かわらず、厚生省も製薬企業も有効な対策を取らなかったため、実に血友病患者5千人の4割にもいたる人々をエイズに
感染させました。                                             

水俣病は1995年の政府救済策で和解で解決したと思われがちですが、関西在住の水俣病患者さん達は国・県・チッソの
責任を求めて今も裁判を続けておられます。和解に応じた患者さん達も水俣病と認められたわけではありません。  

薬害エイズも1996年の菅厚相(当時)の謝罪と和解で終わったように思われていますが、被害を拡大した真相の究明や
、患者の治療・血液事業のあり方など恒久対策については、今も裁判や厚生省交渉が続けられています。      

両事件とも、関西では「風化に抗して」患者さん達の粘り強い運動が続けられています。「水俣・おおさか展」の開催
されるこの機会にぜひ多くの人々に知ってほしいと思います。                         

 

第1部 「知ってますか―関西の水俣病患者と薬害エイズ患者のこと」 (2時〜3時半)

関西の水俣病患者のこと                                         
@紙芝居「なにわの水俣まんだら−不知火海を離れた水俣病患者」(山中由紀):15分  
A関西訴訟原告患者さんからのお話:15分                      

関西の薬害エイズ患者のこと                           
@寸劇「拠点病院カウンセリング室で」(大阪HIV訴訟を支える会):15分      
A患者・小林アキラさんのお話:15分                        

協賛ライブ:水俣病を河内音頭にのせて…(トウヌ・マウヌ楽団)          

 

第2部 シンポジウム「薬害エイズと水俣病」 (3時半〜5時)               

パネラー:                                      
チッソ水俣病関西訴訟 川上敏行さん(原告団長)  大野康平弁護士(弁護団副団長)

大阪HIV薬害訴訟 花井十伍さん(原告団代表)  坂本 団 弁護士(弁護団)   

司会:木野 茂(大阪市立大学)                             

論点:二つの事件に共通するテーマとして、「1.被害はなぜここまで拡大したのか?」と
「2.被害者が、今、訴えたいことは何か?」の二つを中心に、それぞれの患者代表と訴訟
団の弁護士を交えて、水俣病と薬害エイズの両事件から私たちが何を教訓とすべきかを浮
かび上がらせたい。(フロアーからの意見やコメントはシンポジウム進行中にメモに書い
て提出していただき、司会の方で適宜紹介するなり、時間を限って発言してもらう予定で
す。)