日記をめくる
前のページに戻る
日記を閉じる
日記をめくる
前のページに戻る
日記を閉じる
 今日、ロビーへ降りたのは夜中の1時を過ぎた頃だった。知り合いを何人か検索して、部屋の前までいったけど、定員だったのでいつものようにロビーを流れ歩くことにした。 

 このところ、私が気に入っているのは『シップ3』だ。人が適度にいて、鍵のかかっていない部屋が結構あるのが好きな理由だ。いくつも並んだ部屋名をざっと流し読みして、気になった部屋だけ、どんな人がいるのか覗いてみる。 でも、今日は、なかなか入ってみたいと思う部屋にあたらない。 

『最後のきらめき』 ノーマル 1/4

ふと、こんな部屋名が目に入った。
なんとなく部屋名が気になって、どんな人か見ようとした拍子に間違って、部屋に入ってしまった。
(レベル135の私がノーマル部屋に入ったらヒンシュクだよね・・・)と、転送されている間に思いつつ、部屋に着くと同時に
『間違えましたごめんなさい』と、謝りのメッセージを打つ。
『おう、すぐ出るか?』と答える部屋主
『はい』と答えた私は彼のレベルが『124レベル』なのに気が付く。

『あの・・・一つお聞きしていいですか?』

『おう』

『もしかして、もうPSOやめるんですか?』
しばし、沈黙・・・

『・・・よくわかったな』

『部屋名とレベルで何となく。あと、私も近々やめる予定なんです(^^』

『そうか、そろそろ潮時なのかもな』

私はその問いには答えずに
『良かったら少しお話しませんか?』

多分、彼とお話したのは30分くらいだったと思う。彼は、ちょっとPSOに飽きてきたので他のネットゲームへ移るつもりといっていた。私はやめる理由を『いろいろと・・・(^^;』と言ってお茶をにごしたけど、彼は『人それぞれだからな』といって詮索をしなかった。本当は私がやめる理由なんてどうでもよかったのかもしれない。
一人で部屋にいた彼に『お見送りはいないのですか?』と聞くと、すでに、友達にはお別れをしたあとで、みんなもう落ちたと彼は答えた。
『それで、寂しくないですか?』

『少しは寂しいけど、名残が尽きなくなるからな』

『そうですか・・・』そういうものなのかもしれない
『PSO卒業の先輩ですね(^^』

『おう、やめ先輩だな(w』

『先輩!記念にボタンをください!(w』

『このハンタースーツ・・・多分ジッパーだ。(w』

そんなたわいのない話ばかりだったけど、彼にとっては多分、私が最後の出会い。
(もしかして、一人にしてあげたほうがいいのかも知れない)と気が付いて

『“最後のきらめき”を邪魔しちゃ悪いので、私はそろそろ、出ますね。』

『おう、あ、これも何かの縁だから・・・』そう言って彼はギルドカードを私にくれた。きっと明日からは検索にかかることのないカード。
私もカードを彼に渡し、別れを告げる。

会ってから1時間も経ってないはずなのに後ろ髪が引かれる思いがする。
私が聞いた、彼の最後の言葉は

『最後に君に会えてよかった』

社交辞令だったのかもしれない。でも、私にとっても彼に会えて本当によかった。彼も私と同じ気持ちであることを切に願う。

最後のきらめき