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(2008.秋) |
”すみだ9条の会の3周年のつどい”で、青年劇場の俳優たちによる「朗読と語り」平和へのメッセージを上演いたしました。
今回、私はこの会場近くにある飛木稲荷神社にまつわる話を読ませて頂きました。今から63年前の東京大空襲のとき、神社境内のイチョウの木々は襲いかかる火の手に対して楯となり、避難してきた人間や生き物たちを救いながら燃えていったそうです。
会場入りする前の午前中、この神社に行ってきました。さんざん迷ううち(実はわたしはすごい方向音痴なのです)、大きなイチョウが並んでいるのが目にとまります。近寄ってみるとお稲荷様があり、熱心にお参りしている人がいらっしゃいました。ご近所のかたのようです。みなさんに親しまれている様子がわかります。
幹に焼け痕の残るイチョウの木
イチョウの木は空襲で死に絶えたわけではなく、生き残った根が水を吸い、新しい枝が伸び、葉も繁っていったそうです。いま対面してみると、考えていたよりずーっと大きくてたくましく、堂々としています。
大きな木の肌にはまだ焼け跡があり、さわると黒い炭までつきました。でも豊かな葉はキラキラと美しく、幹はすーっと空に伸びていました。あの空襲の中でも息絶えず、たくましく生き続けていること・・この思いを今日の”平和へのメッセージ”で伝えられたらいいなぁ、そんなことを考えながらのひとときでした。
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