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1911年、東京神田に生まれる。23年、小学校を中退し指物師として修行、32年には「花澤美術家具研究所」を興す。洋画家を志し、33年、大阪へ。斎藤与里に師事し、家具職人をしながら絵の勉強に励む。36年、京都のJOスタジオ附属俳優養成所に入所、俳優としての第一歩を踏み出す。
東宝京都、東宝東京所属を経て、戦後48年の東宝争議に参加、表門の防衛隊長を務める。争議の後49年よりフリー。「暴力の街」「真空地帯」(以上独立プロ)「きけわだつみの声」「警視庁物語」シリーズ(以上東映)等多数の映画に出演したほか(「警視庁物語」でブルーリボン賞、ホワイトブロンズ賞受賞)舞台やテレビでも活躍、NHKの「おはなはん」や「ひらり」で人気を集めたが、NHKドラマ「コラ!なんばしよっと3」が最後の出演となった。
93年、前立腺ガンと診断され、以後入退院をくり返していたが昨年(2000年)4月再び入院、今年(2001年)3月7日東京・渋谷の代々木病院で死去。89歳。東京墨田区多聞寺境内の「映画人の墓碑」に刻銘。
全国革新懇世話人、日本共産党文化後援会代表委員をつとめた。永年党員。
著書に、『花澤徳衛の恥は掻き捨て』(新日本出版社、1986)、画文集『幼き日の街角』(新日本出版社、87)、『芝居は無学の早学問』(近代文藝社、93)、『脇役誕生』(岩波書店、95)がある。
(2001年に開催の「花澤徳衛さんを偲ぶ会」にて配布されたリーフレットより)
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