5匹の成長記録  子猫が生まれた!

しろねこ「メイ」に子猫が5匹生まれました。日記風にまとめてみました。


 5匹の子猫が生まれました。
 里親さん宅で暮らしています。


  黒トラ×おなか白(ロングテール)(男の子)
  里子に行きました。「アール」

  黒トラ×おなか白(ロングテール)(男の子)
  この子は我が家で育てます!「らんま」

  まっ白(ショートテール)(男の子)
  里子に行きました。「ちびJIRO」

  まっ白(ロングテール)(女の子)
  里子に行きました。「そら」

  まっ白(ロングテール)(女の子)
  里子に行きました。「しおり」

 

 1998年4月頃

 しろ猫「メイ」1才の出来事でした。そろそろ春だから恋の季節ね。という理由で「メイ」の避妊を考えていたところでした。 「メイ最近太ったね」そんな会話も多くなり。でもおなかが日々大きくなってきている感じがしました。 「メイ」が2月に2週間ほど家出してもう帰ってこないと思った時期がありました。どうやらその時期に恋をしたらしい。
病院に連れて行くとやはり3〜4匹くらい子供がいるでしょう。という診断。 1日考えました。そして妊娠の時期。なんとまだ生まれる前からから里親さんを探すことにしました。 当時インターネットすらダイヤルアップの時代。掲示板なんてあまり一般的ではない頃の話です。 NIFTYSERVEのパソコン通信で掲示板を利用したり、既存の掲示板に書き込んだり、そしてこのHPも開設しました。
猫を飼ったことは過去に何度もあるけれど、猫を出産させる経験なんてありません。なにもかもはじめてで貴重な体験になりました。
まだカメラも銀塩で携帯電話にやっとカメラが付いたような時代です。この子育て記録と里親さん募集のために投資するしかありません。 WEBに使うために当時はやたらに高価だったデジカメまで購入。毎日のように子猫の様子をネット公開したときのものです。 過去の文章に加筆、スチール銀塩写真のスキャナも購入することとなりました。
1999年10月に再更新しました。2008年11月。文章&デザインを修正。

    

  1998年3月31日

 猫の妊娠期間は60日。 家出していた時期から推定すると3月下旬頃が出産予定日でした。そして31日のことです。

 夕方から「メイ」がいつになく足下にまとわりついてきます。どうやら、陣痛がある様子で、痛さと不安を訴えている感じです。 どうしても私達のところから離れようとしません。こんなことは始めてです。 動物としての本能でこれから起こる出産を感じとっているはずですが、何が起こるのか猫には知る術がありません。 普段と違う体調に不安でどうしようもないのでしょう。
夜10時ころ。あまりに寂しがるので「メイ」を抱いていると、私の足にねっとりとした透明なゼリー状の液体が付いているのに気がつきました。 これが”破水”でした。いよいよ今夜が出産に間違いありません。
 産箱として準備していたダンボール箱へ寝かそうとするのですが、私たちから離れようとしません。 しきりに悲しそうな声で何かを訴えるように鳴いています。 猫の出産に立ち会える機会でもあるので、私は産箱の近くでシュラフ(寝袋)を広げて寝ることにしました。
夜11時。「メイ」は落ち着き、 産箱の中に入り丸くなって寝ているようです。部屋の電気を消して、不覚にも私はいつのまにか眠ってしまいました。


「グウーン」というような声で起こされました。
 あわてて明かりを点けると時間は午前2時を回っています。 なんと!!黒くてずぶ濡れの小猫が「メイ」のおなかの所に1匹いるではありませんか!。まだ薄い袋のようなものに包まれています。 盛んに生まれた子猫をメイがなめているうち、毛色もはっきりしてきました。トラ色でおなかが白いです。 その後、一番大きく育った長男?の「アール」でした。
 
 警戒するかなと思いながら、そっと近付いてみました。怒るどころか、メイはゴロゴロと喉を鳴らしています。 私を信頼しきっているみたいです。 変化がしばらくないのと、暗いほうがいいと思い明かりを消していたら、またも私は眠ってしまいました。(う〜情けない)
 また「グウーン」「グウーン」という声で起こされました。時間は3時近くです。なんともう!5匹もいます!!。 黒トラが2匹、まっ白が3匹。性別はぜんぜんわかりません。「メイ」は懸命に小猫の体をなめています。 約1時間半くらいで次々と子猫を産んだようです。あんなに不安そうだったのに、すっかり子猫を産んだ自覚が出来ています。
 誰にも教わらず、たった一匹で誰の手も借りず、信じられません。 動物の強さ。本能の不思議さ?、いのちの神秘を見る思いでした。 メイはこんな短時間にすっかりお母さん猫に変身していました。
4月1日
 午前2時〜3時生まれです。 白い「メイ」にどんな色の子猫なのか楽しみでしたが、黒トラが2匹、白が匹。 白い3匹は頭に黒い点があって「メイ」そっくりでした。お父さんはやっぱりトラ縞かな?。 「メイ」の避妊を考えていた頃。実は近所でトラ縞猫とのデートを目撃したこともあったので予想はしていました。
 生まれたうちの2匹は黒の配色が多いトラ縞模様、おなかは真っ白です。 上下の色が違ってきれいに分かれています。うまく混ざったものだなぁ。と関心しました。 足だけ4本とも白くて靴下をはいているみたいです。


4月3日
 午後8時 体重を計るとみんな150グラムで、標準以上です。5匹ともすくすく成長中!「メイ」も元気です。 「メイ」は一度にカンズメ1缶をたいらげる食欲です。 すごい!。メイは授乳しているか、さもなくば食べているかという1日です。 メイは眠る時間があるのだろうか?がんばっています。 顔つきも子猫を生む前とは違って、なんとなく「凄み」すら感じさせます。 出産前、あの甘えていたメイとは、まったく違う感じがします。
4月4日
「メイ」急に食欲減退、体温もも高くなってきて熱があるようです。元気がなく、ぐったりしています。 なんと脱水症状になってしまいました。 あわてて獣医さんで点滴を受け、時々注射器で強制的に水を飲ますと、少し回復しました。
「初産で5匹は多すぎるかもしれないな。」とも獣医さんに言われました。このようなことで親猫が死んでしまうことも多いそうなので心配です。 「メイ」は子育てに必死で自分はお構いなし。 「メイ」を守る役目は、私たちでした。強制的に水を飲ます方法は、口の奥に注射針のないシリンダーで無理やり押し込んで水を入れます。 苦しそうですが。飲んでもらわないと命にかかわるので仕方ありません。
食事はサイエンスダイエットという外国メーカーの超高カロリー栄養食を獣医さんに教えてもらい、食べさせました。 点滴を終えたメイは何事もなかったかのようによく食べてくれました。本当によく食べるんです。 一度に缶詰め1缶などはペロリとあっさり食べてしまいます。ここでも食事は水分補給のために、少し水を加えたものにしました。

4月6日
 この時期の子猫は一日でミルクを35ccくらい飲みます。5匹で150ccにもなります!。
「メイ」はなぜか全然水を飲まないので、気の毒だけど、また強制的に注射器で水を押し込みます。 むせりながらもなんとか飲んでくれるので助かりました。 1日に5〜6回に分けて30ccから40ccは飲ませました。一時はメイが死んでしまうのではないかと。出産させたのを後悔したりもしました。 でもそんな思いも必死でメイのおなかにしがみついて乳を飲んでいる子猫を見ていたら消えてしまいました。 自分にも子供がいたら是非とも見せてあげたい光景です。

4月7日
 メイ完全復活!。元気に毎朝「にゃ〜にゃ〜にゃ〜」と擦り寄ってきます。水も自分で飲むし、ご飯もいっぱい食べます。 子猫たちは黒トラ1匹が210グラムで大きく、あとはみんな190グラム。すくすく成長中!。 体重を計っていると子猫は不安そうに「ミィミィ」となきます。  お母さんのメイは、今まで聞いたことのないような優しい声で「ニャ」「ニャ」と短く鳴いてこたえています。 子猫に対する親猫の呼びかけ声です。メイはこんな声を出したことが無かったので驚きました。
4月8日
 白い子猫がまぶしそうに目をひらき始めました。 「メイ」母さんは、元気いっぱいです! たまに育児も休んで転がり物にじゃれるようにもなりました。  
猫は子を産むと神経質になって、人間に触らせないと聞いていましたが「メイ」の場合は全く心配ありませんでした。 私達を信頼しきっているみたいです。人間の近くでで平気で子を産んでくれたので助かりました。
 子猫たちの性別はなんとなくわかってきました。黒トラは両方オス、白2匹はメス、しっぽの短い白はオスのようです。 あまり小さいと見分けが難しのですが、里親さんにお渡しするころにははっきりと判りました。


4月12日
 今回は出産前からインターネットなどで募集記事を出しており、Yahooカテゴリにも載せて頂くことができました。 今日ははじめて里親さんになられる予定の方に訪れていただきました。申し込みがとても多くもう3匹の里親さんが決まりそうです。
 驚いたことに、WEBページを見たテレビ局の方から取材の依頼電話がきました。「ネットで見たのですが、生まれたての子猫を撮影させていただけないでしょうか!」 動画制作会社のカメラマンが我が家を訪れ、なんと4時間も子猫たちを撮影していました。 別の記事に載せていますが「うわさの東京マガジン」で使われました。短い放映だったのに..。 良い絵を撮るのは時間が必要なんですね。


4月13日

 再び事件がおきました。「メイ」も授乳12日目。あと離乳まで10日くらいです。5匹にしがみつかれた「メイ」は大変です。 子猫は本能的に授乳の時には「足踏み」をします。
「足踏み」する子猫はまだうまく爪がしまえないようなので、前足でメイの乳房は傷つき腫れてしまいました。 傷から雑菌が入り、膿んで穴が開いてしまいました。驚いてまた獣医さんのお世話になりました。 そんな体になっても「メイ」は痛さに耐えながら、悲鳴をあげながらて子猫に授乳させています。母猫は本当に献身的ですです 「メイ」が命がけで育てた子猫たち。幸せになってほしいです。
※足踏みは母乳の出をうながす子猫の本能だそうです。 親猫になってもうれしい時などに、子猫のころ母親に抱かれていたのを思い出して足踏みすると言われています。

4月14日
まだまだ、こんなに小さい。でも体重は250グラムを超えました。
 離乳は、300グラムくらいと言われています。もうちょっとだ!。「メイ」がんばれ!。 「足踏み」の対策は子猫の前足をテーピングすることで対策。 子猫たちに「靴下」を履かせることで授乳が楽になったようです。 子猫は乳首の場所をを最初に決めると言われています。体が一番大きくなった長男の「アール」は写真を見るといつもド真ん中の良い位置にいます。 みんな目を開きました!。すくすく成長中!。でも子育ては大変だぁ。 子猫もおおきくなってきて、授乳も4匹が一度の限界になってきました。 かならずはみ出て出遅れているのが、白猫でシッポが短い「ちびJIRO」

 左の写真は一番最初に生まれた「アール」くん。黒トラたちは体も大きいからか、強引に場所を取ります。 最初に生まれた「アール」は最も要領がイイようです。一番気性もあらくて将来のボス猫の資格十分です。 お父さん猫のトラ縞も隣町から流れて来た猫のようでしたから、強い血が流れているんでしょうね。 メイもなかなか目の付け所がいいです。ネコってメスに選ぶ権利?があるらしいですよっ!!
4月15日
 帰宅すると子猫が2匹いません。 探し回ると部屋の隅っこで丸まっていました。産箱から脱走したようです。部屋に行くと、子猫たちがみんなでいっせいにこちらを見ます。 もうみんな目が見えるようです。すごくカワイイです!!一匹でもいないと「メイ」も必死で捜してまわります。 子猫と「メイ」の呼ぶ声で、我が家は毎日大騒ぎです。
はじめて「メイ」は神経質な面も見せました。居心地が悪いのか、なにかが気になるのか2階と1階を何度も子猫をくわえては移動させています。 刺激を与えないように2階の一番日当たりのいい場所にダンボールで囲いを作りました。
日光浴によって体が丈夫になるということです。もしかするとそれも本能的にわかっているのかもしれません。


4月16日
 一番大きな「あーる」の耳が立ちました。やっと猫らしくなってきました。 まだおなかだけですが、子猫も自分の舌でなめています。少しずつ身繕いもできるようになりました。
4月19日
 みんな耳も立ってきて、猫らしくなりました。みんな体重350グラム。生後20日を超え、いよいよ今日離乳に挑戦しました。でも食べませんでした。 我が家で一番日当たりのいい部屋でみんな日なたぼっこさせてます。カルシウムいっぱい!、ビタミンいっぱい!子猫も”メイ”も元気いっぱい!
そろそろ親と離してもあまり探さなくなりました。子猫も心配はいらないみたいです。里親さん候補の方にに連絡を取りはじめました。


4月21日
 離乳はまだ無理なようですが、部屋の中をちょろちょろしだして大変です。 ミルク以外の食べ物の臭いがチョット気になるみたいです。鼻をヒクヒクさせてます。 市販の離乳食をちょっと舐めてくれました。 でも子猫はトイレに行けないので産箱にしてしまいます。それを「メイ」は、なんとを食べてしまいます。犬はやると知っていましたが、猫では始めて見ました。
子猫の寝床をきれいに保とうとする本能のようです。

5月6日

 もうみんな、自分でご飯を食べます。ミンチ状の猫缶がイイみたいです。でもまだおなかが慣れていないみたいです。 食べ過ぎでいつも「げ〜げ〜」しちゃう子(黒トラのアールくん!)もいて部屋が大変です。お母さんの食事を横取りまで しています。

5月8日
 朝「メイ」にいつものカンズメとドライフードの混合をあげたら、5匹が「わあ〜っ」と寄ってきてびっくりしました。 5匹で取り合うので皿を5つ用意しました。結構すごい眺めです。 「メイ」はどんなにお腹が空いていても子猫がみんな食べ終えるまで、口にしようとしません。 猫たちは栄養が最も必要な時期なので、獣医さんで頂いた高栄養フード中心にミンチの魚を与えました。


5月10日
 お別れです。、黒トラ君「アール」が里子に出されました。ちょっとさみしいです。 遠くから来ていただいてありがとうございました。大きくなったら写真も送って頂いて、ページに紹介したいです。 今後は兄弟猫の交流ページに作り変えようかな?。と考えたりして?。
5月10日
 午後「ちびJIRO」くんも里子にだしました。やっぱり見送るのは二度目でも。悲しい!!。 メイが命を削るようにして育てていたのをみてきました。人間が勝手に親子を離してごめんね。 メイが子猫を探しているのを見てさらにつらくなりました。でも優しい方ばかりで本当によかったと思っています。みなさんよろしくお願いします。


5月16日
今日「しおり」ちゃんも里子にだしました。初めてこちらからお届けしました。 車の中でじっくり見てたら、かわいくてそのまま持って帰りたくなりました。 アメリカンショートヘアーと同居することになるそうです。 ぜひ並んだ写真が見たいですね。



    

        

めざまし猫