竹輪の天ぷら=ちく

SIRAKAWA

 ちょっと前になるが、あるうどん店の店主が四国新聞(03年12月5日付)に「讃岐うどんの名を全国に知らしめた点では、非常に評価しているんだけど…」と答えていた。ブームで競合店が増え競争が激化したが、客はそんなに増えないかららしい。麺聖は思う、大資本のチェーン店がどんどん出店する現状を見れば店主の気持ちも分からなくもないが、麺聖がうどん屋巡りを始めてからでも高齢化と将来の不安から跡継ぎがいなくて廃業した有名店は多い。うどん業界はジリ貧傾向だった、というよりそのじり貧な飲食店としては周回遅れなことが評価され、いわゆるブームがやってきた、だけである。ブームを礼賛するのも困るが、敵視するのも間違っている。決してブームになったから厳しくなったのではないのだから。
 いわゆるブームの確実な功績はうどん屋なろうという若者を増やし、実際彼らを参入させたことにある、その代表がSIRAKAWAである。麺聖はSIRAKAWAさんには悪いが、開店当初そんなに美味しいとは思わなかった。長年食べ歩いた経験から開店時より美味しくなる店はめったにない。修行したとおりの師匠の味がそのまま出せる開業時が一番美味しく、あとは迷い、客の善意のアドバイスも、試行錯誤はだんだんと自己流の悪い方に向かう。ところがである、たまたま会社の営業範囲だったのでしばらくして行ったら美味しくなっていた、完全な読み間違いであった。そしていつの間にか有名店になったそんな店である。
 ちょっと高め一般店、トッピングには、海老を練り込んだ「えびちく」や蛸を練り込んだ「たこちく」が人気(写真はオーソドックスに普通の竹輪の天ぷら「ちく」)。


山本町大野2854−8
0875−63−4602
11〜14:30(あるまで)
定休日月曜
駐車場あり


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