ROST : ギャラクティックストーム復活プロジェクト
Last Update : 2009/04/30 > ギャラクティックストーム復活プロジェクト終了
大型筐体ギャラクティックストームの基板 すべてはここから始まった・・・



ヌーヴェルヴァーグと銘打たれたCDアルバムをご存知だろうか?
あまり世間に出回らなかった実機よりも、このCDであの形容しがたいBGMを知ったと言う人が多いと思われる。
3D視点で描かれるヴィジュアル、プレイヤーの周囲を包み込むかのように流れるBGM、大型筐体&特殊コンパネによる独特の威圧感・・・
当時タイトーは同様のコンセプトを持つ名作ナイトストライカーを既に世に送り出していたが、本作品はまた別の雰囲気をまとった作品だった。
ナイトストライカーはSFまたはスチームパンク的な世界観の元で疾走感・爽快感を味わう内容だった一方、
ギャラクティックストームは同じSFを題材としながらも叙情詩的な哀愁と悲壮感を味わっているような、何とも言えない物悲しさがあった。
(これは今考えるとCDのインナーブックレットにあるストーリーを読んでしまったので、そう感じるのかも。思い込み補正?)

当時の私はこの世界観にドップリ浸りまくることになる。
難易度が高いので連コインの屈辱もたっぷり味わったし、CDも昼夜を問わず聞きまくった時期があった。
大学生時代、その昔田町だったか大崎だったか忘れたが、アーケード基板ショップの店先でこの基板を見かけたことがある。
まだアーケード基板の知識なんか無く初々しかった頃だったが、どうしても欲しくて店主に値段を聞くと「3.5k」と返ってきた。
それを聞いた私は、学生身分だったので泣く泣くあきらめた記憶がある。

それから約10年・・・その間実機に出会うことも1度もなく、たまに思い出したようにCDを聞く程度の平和な生活を送っていたが、
突然の再会がやってきてしまった・・・平凡な日々よさらば・・・・・・そして完全復活を望み今日に至る。(2008.12.19)




ギャラクティックストームを復活させ、次回のふたば学園祭4にて試遊台として展示する計画です。
左の画像のようなところまで復元するのは無理ですが、

復活コンセプト
1.業務用アナログスティックによる操作
2.4chスピーカーの実装
3.大型モニターへの映像出力

これら3つを基本コンセプトに掲げ復活を目指します。
とても貴重な物なので、当日はマナー良く遊んでくれると助かります。
是非、体感してみてください。お待ちしております。






2009年04月30日
昨日の展示をもちまして本プロジェクトの終了といたします。
来場され実際にプレイされた方々は、どのように感じられたことでしょうか。
EASY設定であったのですが、確かに難しいゲームです。
しかし、曲は言うまでもなく、敵キャラや背景のグラフィックから喚起されるSF的なマインドは、やはり「ギャラクティックストーム」なのだと思っております。

イベント自体は終始和やかな雰囲気の中行われ、私も色々な方たちとシューティング談義やらアーケードゲームに関する質問など
お話しさせていただいたので楽しく過ごすことが出来ました。
途中、ギャラクティックストームの基板から異臭が発生した時は急いで電源を切り焦りましたが、その後普通に動作していたところを見ると無事なようであります。

実は今うちにはスピーカーが1セットしかないので、自宅では4chスピーカー状態を再現できなかったのですが、
会場で久しぶりに4つのスピーカーから構築されるギャラクティックストームの世界を体感し、正直鳥肌が立ちました。
スピーカーの配置はかなり大雑把に設定したのですが、意外と機能してましたね。
今回の企画に賛同し、スピーカーを貸していただきまして本当にありがとうございました。


さて、またしばらくはROSTとしての活動を休止しますが、何か良いアイディアや企画が思いついたら裏でコソコソ動こうかと思います。
それでは再会するその日まで・・・。






2009年04月19日
ここ数日で作業を一気に進めたので紹介する内容も多いのですが、がんばります。
そんな訳でギャラクティックストームの復活に関する作業工程は全て完了しております。
無事に遊べる形となりましたので、展示当日は是非遊びに来てください。
お待ちしております。


さて最初は、ギャラクティックストームの基板そのものの修理からです。

 と 

左はいつの間にか電解コンデンサーが無くなっていたのを発見。
たぶん基板を買った時から無かったと思われる。
右はセラミックコンデンサーがグラグラしてると思ったら足が切れてた。



代替品を急遽購入して交換することに。



それぞれ上のようになりました。
なにぶん古い基板なので今後も注意が必要なことでしょう。
いつまでもプチプチの上に置いておくのも微妙なので固定してみた。





次にアナログジョイスティックの製作の続きです。
台座の部分を組みます。

表 

ホームセンターで厚さ5.5mmのMDF材を買って、穴あけ等の加工も有料でしたがやってもらっちゃいました。
画像はスタートSWをはめてみたところ。大きい穴にはスティックが収まります。



途中の工程は作業に夢中で写真を取り忘れてしまったので紹介を省くが、外観はこんな感じでまとまった。
ドリルやのこぎりを駆使して作り上げたよ。
スティックの機械構造部を覆う必要があったので、予想してたよりもかなり大きくなってしまった。
こればっかりは専用筐体でもないので仕方がないかな。



中身はこんな感じで。
配線は前回で作り上げてあったので、シンクロ連射の基板を固定したくらい。
これが後に問題になろうとは・・・。


ハーネスも出来た、アナログスティックも出来たと言うことで早速作動チェックをしてみる。



自機の残像に関しては素早い動きをしているので、うちのデジカメではこうなってしまった。
これは仕方がない。実際は綺麗に映っている。
注目すべきは画面の上の方、スコアやボムの残弾数あたり。
横方向にギザギザとジャギーのようなものが発生し、文字の輪郭がはっきりしないのが分かるだろうか。

実は以前から悩まされていたのだが、新しく製作したハーネスを使用すると、どうしても映像にノイズがのってしまう現象が起こっていた訳で。
基板屋さんで購入時に動作チェックした時はこんな現象は起こらなかったので、どこかに原因があるのだろうと探り探り作業してきており、
今回徹底的に調べた結果、シンクロ連射装置用に分岐したビデオシンクロ信号音源用に別途用意したDC13V用のACアダプターが犯人でした。
えっ? わざわざギャラクティックストームの為に準備したのに無駄だったの?(血涙)

ギャラクティックストームの基板から出てるビデオシンクロ信号はレベルが低いのか、分岐して他でも使っちゃうと映像がやたら不安定になることが判明。
DC13V用のACアダプターは、いわゆる電源ノイズが混入しているらしく、音源側からメインボードを介して映像にも影響を与えているらしい。
この2つを配線回路から切り離したら、まぁ映像が綺麗だこと。

で、シンクロ連射装置を撤去。



見比べてもらえば分かるが、こんなにスッキリに。
あの苦労はなんだったのだろうか。



中間ハーネスもご覧のとおり。
組み込んだDC13V用のACアダプターを外し、ハーネスの全長も短くした。
ノイズがのらないようにする為とビデオシンクロ信号の減衰を防ぐ為に。
だから残ったオーディオケーブルだけやたら長々と見える。

音源用のDC13Vは電源BOXからの12Vで代用するよう、ハーネス内で配線をジャンパーしている。
一応これでもフロント・リアスピーカー共に音は鳴るので問題ないと判断。
この辺の配線変更については、後日配線図の方も修正しておきます。

で、改善された映像はと言うと・・・



まぁ明らかに違うから分かっていただけるでしょう。
苦労はしましたが、完璧な映像を得られたので満足しています。
シンクロ連射に関しては、どうしても欲しいというゲームでもないので組み込まない方が無難です。



と言う訳で長々と紹介してきましたが、これで作業は完了です。
迫力の映像、雰囲気あるアナログジョイスティック、臨場感あるBGMと準備できる物は全て用意しました。
少しでも多くの人が今回を機にギャラクティックストームが持つ世界観を味わっていただければと思います。

当日は酔いしれて下さいね。





2009年04月08日
休日を利用して一気に作り上げたので紹介します。
今回はスティックの続きとギャラクティックストーム用中間ハーネスです。



台座となる箱は製作に入っておりませんが、配線はご覧のとおり完了しました。
シンクロ連射装置(必要なかったかも)、スタートボタン(後ほど小さい物と交換)、接続用コネクターと結線してます。



アップにするとこんな感じ。
シンクロ連射装置の配線図は公開した方がいい?



ここで1つ問題が発覚。
1度作動チェックをしてみたら、レバー操作に対して自機の上下ピッチの動きが逆だった。
レバーを手前に引くと降下し、奥に倒すと上昇するといった状態だったので修正することに。
基板側のテストモードで上下リバースの設定項目があるか確認してみたが、これが存在しない。
仕方が無いのでスティック側の配線を入れ替えて対応してみました。
写真は修正後の状態で、可変抵抗に繋がる赤と黒の配線を入れ替えてある。

右の写真は一緒に作ったコントローラー用延長ケーブル約2m



続いて中間ハーネス
右の青いコネクターがギャラクティックストームの基板に繋がります。
音源用のDC13Vを供給するアダプターとフロント・スピーカー配線、リア・スピーカー配線がここで登場します。
左のエッジ・コネクターはJAMMAコネクターへ。



全部が繋がるとこんな感じ。
理解できますでしょうか。

作動チェックは順調です。
映像に多少ノイズが混入しますが、とりあえずプレイに支障はありません。


次回はスティックの台座を作るので、紹介できればと思います。





2009年03月21日
今回の企画の根幹であるアナログスティックを受領した。
あとオークションで安くDC13V用のACアダプターも入手完了。
キャノンのプリンター用らしい。



業務用だけあって重厚感が違う。
まぁ文字通り重いんですけど。
よくあるPC用フライトシム向けジョイスティックあたりと比べてみても全然違う。
持った感じ手にズシリとくるのが心地良いと思えてくるほどに。
ちゃっちい感じがしないので満足、満足。
コレが無いと話しにならんのですよ。



持つとこんな感じに。
手が割と大きい私でコレなので、少し大きいかも。
頑丈そうな印象ではあるので、ガシガシ動かしても簡単には壊れなさそう。

アナログスティックってことだから単純に可変抵抗が入っているだけかと思いきや、何か基板が付いているんですけど。
たぶん調整用のツマミは、縦軸と横軸のキャリブレーションに使うものだと思うけど、割り当てがいまいちよく分かんない。

これを使って本格的なコントローラーの製作に入っていきます。





2009年03月02日
だいぶ間があきましたが、今日は予告どおり映像系統とJAMMAハーネスについて紹介します。
その前に配線図を更新したので、興味のある方はご確認を。
シンクロ連射装置を盛り込むことを前提に配線を組み直しました。 >



さて映像まわりの環境ですが、うちはXRGB-3を介して液晶モニターに映像を映す事を前提としている為、
上の写真のごとく21ピンRGB入力に電源BOXからの映像配線を接続しています。
よく入力遅延がどーたらこーたら言われておりますが、STGをたしなむ私から見てもあまり気になりません。
正直、1〜2フレーム遅れたところで気づきませんって。
まぁその辺、神経質な人は別な方法でも自分で考えてくださいな。

ちなみに動きの速いゲームで起こる映像の残像現象は液晶パネルの性能によるので、いいモニター買ってとしか言えません。
CRTがまだ普通に売られていれば悩まないんだけどねぇ・・・。

 → 

で、21ピンRGB配線は電源BOXの背面から出ており、中を開けるとこんな感じ。
具体的な接続は配線図を参考に。





次にアーケード基板の世界ではJAMMAハーネスと呼ばれる部分です。
電源BOXとアーケード基板を接続する配線束だと思ってください。
音声やコントローラーへの配線も電源BOXに接続する場合が多いようですが、うちでは別出しにしています。
音声用のケーブルは長く取ったのですが、コントローラーへのケーブルは材料不足から短くなってしまいました。
後で延長ケーブルを自作しますわ。

中身の話しを少しすると、コントローラー用の配線にはシンクロ連射装置を組み込むことを前提に
+5Vと映像同期信号のラインを入れています。(詳しくは配線図を)
なのでコントローラーを作る時も少しだけ工夫したいと思います。

次回はコントローラーの話しを進めるか、ギャラクティックストーム基板とJAMMAコネクタ間の中間ハーネスを取り上げるか、
実際気が向いて作り始めた方を紹介したいと思います。





2009年01月10日 今年もよろしくおねがいします(遅っ
まぁそんなこんなで作業過程の報告です。
今回はコントロールBOXとか電源BOXとか呼ばれている部分です。
私はこの道に入る時、最初に筐体をもらってしまったので、この手のBOX類は持っていなかったのですが、
職場の先輩に下の画像にある年代モノをこれまた頂いてしまった訳で。
コントロールBOX LAM-1 前面にON/OFFスイッチ、クレジットボタン、1Pスタート、2Pスタート、コントローラー接続コネクターがあるタイプです。
後ろにはAC100V用の電源ケーブルがあり、家庭用コンセントにブッ挿します。
右に見える緑の端子が、JAMMAコネクターからの配線ハーネスを挿すところです。
詳しくは配線図を参考に。

開けるとこんな感じ。
中は電源ユニット、ノイズフィルター、ヒューズとシンプルな構成。
逆に言えばこの程度のモノなのです。
配線もゴチャゴチャしているように見えますが、
行き先を追うくらいは出来るので理解はしやすいかと。

さて配線のリファインですが、コントローラー接続コネクターなんぞ使う気ないので(9ピンじゃ足りない)コネクターを残してバッサリ取り除いてしまいます。

作業後、別のアングルで。
すっきりしたのが分かるでしょうか。
電源関係と映像系の配線程度しか残っていません。
あと、
1Pスタート → テストスイッチ
2Pスタート → 使用不可(予備に残す)
となるよう配線を変更しています。

各スタートスイッチはコントローラーに配置するつもりなので問題ありません。
ゲーム中にクレジットを増やしたければクレジットボタンを、
難易度等の設定を変えたければテストスイッチを押せば良いだけです。

これでBOXの中は完成です。(配線図通り)
次回は映像系統とJAMMAハーネスについて紹介します。





2008年12月19日 やっとサイト更新ですわ
お久しぶりです、ROSTの中の人です。
基板を入手したのは11月だったのですが、何かと忙しくこっちまでなかなか手が回りませなんだ。
と言うか復活の為の作業の方を優先しておりました。
毎晩々々、ハンダ付け・・・ハンダ付け・・・ハンダ付け・・・。
なんとか目処が立ったので、こうしてサイト更新しております。

まぁとりあえず映りましたので、その様子をご覧頂きましょうか。
この時は映像系のGND接続が不十分で、グラフィックがブレているんですけど、
ハンダを付け直してその後は改善しております。

今回は復元作業に当たって、闇雲にやっても埒があかないだろうと思ったので、
最初に設計図を書くところから始めております。
参考までに公開します。(今後バージョンアップする可能性もあり)
図面の左半分はJAMMA規格なので、
これからアーケー道に進む人は参考になるかと。
(自己責任の範囲で利用してください)

次回は電源BOXまわりの作業風景などを紹介できると思います。
それじゃまた。
37インチ液晶アクオス