この作品は故芦屋雁之助さんの当たり役である山下清の物語として広く知られている名舞台です。それを米倉斉加年の進言により、弟であり常に共にあった芦屋小雁が、現代喜劇のあたり狂言として兄の遺産を受け継ぐものです。質の良い笑いと楽しい面白いということにとどまらず、鋭い今日性をえぐり出します。
それは山下清という人物が平和を象徴しているからです。その人間像に照らされて戦争の本質が浮き彫りにされてくるのです。それは奥深くかくされているのですが……。
無欲で功名心なく、純真で優しく人のためにつくす清が、放浪の旅先の町で心温まるエピソードを繰り広げます。
4月8日(木)6時30分
9日(金)1時30分
9日(金)6時30分
中京大学文化市民会館プルニエホール
(名古屋市民会館中ホール) 地図
上演時間
2時間35分予定(休憩15分を含む)
あらすじ
みどころ
キャスト・スタッフ
関連サイトリンク
会費 月額一般 2600円 22歳以下 2000円
高校生以下 1300円
入会金 一般 2900円 22歳以下 2300円
高校生以下 1600円
新入会の方は、会費と入会金が必要です。それ以外の入場料は必要ありません。 くわしい名演の入会方法はこちら日程申込フォームはこちら(会員専用)
太平洋戦争下の春、山下清は放浪の旅に出た。昼は一日中歩き回り、夜になると神社や駅のベンチで眠った。ある田舎町の駅で巡査に尋問されるが要領の得ない清。居合わせた盲目の少女が清をかばうが、困っていたところへ、少女の勤め先、軍人食堂のおかみさんが清の身元引き受け人を名乗り出て一件落着。駅前の軍国食堂でしばらく働くことになった。
放浪の旅に出る前の清は、八幡学園という養護施設にいた。そこでは、陶工や木工などを学習していた。清はその中でも、絵に興味を示し、独特の観察力と集中力で驚くべき才能を発揮していた。突然姿を消した清を心配していた園長の馬宮先生は、ようやく探しあて清を迎えにやって来た。清はどうしてお受けなくてはならない徴兵検査が待っていたのだ。
検査で落第した清、絵の世界へどんどん深く入っていった。
戦後、平和な時がやって来た。清の放浪生活も終わりを迎えていた。清は有名な画家になっていたのだ。「放浪天才画家」「日本のゴッホ」そんな敬称が自由や自然を愛した山下清には、随分重たいものだった。いつも純粋に真実を見据えた山下清画伯の心には、どんな想いが渦巻いていたのか。そして旅の終わりにあったものとは…。
みどころ
ダ ・カーポの「♪野に咲く花のように♪」という曲でもお馴染みの方も多いでしょう。「裸の大将」はテレビドラマとしても放映されているのでご存知の方も多いと思います。
4月例会は「裸の大将」こと山下清が主役の海流座による『新・裸の大将放浪記』です。
主人公である山下清さんは大正11年に生まれ、昭和46年に脳出血のため49歳の若さで死去。18歳から34歳まで、 日本中を旅し、いわゆる放浪生活をしています。
この時のいでたちとして、テレビドラマなどの影響もあり、リュックを背負う姿はあまりにも有名ですが、実際にリュックを使っていた期間は2年程度と短く、当初は茶箱を抱えての旅であり、その後風呂敷からリュックと変化していったのだそうです。
さらに、旅先ではほとんど絵を描くことがなく、年に数度、八幡学園や実家に帰ってから記憶を基に描くというスタイルだったのだそうです。
スケッチもしないで、「花火」「桜島」など行く先々の風景を、多くの貼絵に残しています。四月例会のチラシや機関誌のこのページにも使用させていただいている「富田林の花火」も戻られてから作成されたのかと思うと、この絵の見る目が変わりそうなエビソードです。
清さんは、花火が好きだったそうで、花火大会開催を聞きつけると全国に足を運び、その時の感動した情景をそのまま作品に仕上げているます。随分前に作品展をみたことがありますが、その場の風景が本当に楽しそうに絵からあふれていました。
この近辺だと、「おかざき世界子ども美術博物館 」に一点常設で展示されているそうです。「高山本町美術館」にも複数あるそうなので、舞台公演をきっかけに、機会があったらみてみたいと思います。
清さん本人は、テレビとは違った面もあるようですが、テレビならではの「山下清」、実在の「山下清」そして今回芝居の「山下清」。三者の違うところを見比べ、感じて楽しむのもよいのではないでしょうか?
芦屋小雁さんが雁之助さんから受継いでこられたもの。小雁さんならではの生き生きとした人間の根源を感じるのも楽しみのひとつです。
「海流座」のいわれは、海のように自由に動き回り、何者にも縛られない自由な創造活動を行いたいという思いがこめられているそうです。「海流座」ならではの自由な創造活動の下の四月例会「新・裸の大将放浪記」、鑑賞会の皆で楽しみ盛り上げたいですね。
山下清
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馬宮先生
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南田吉太郎
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南田露子
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松子
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通行人/旅行者
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尾鼻 隆
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巡査
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山梨 光國
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清の弟
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中尉
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通行人
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釘崎 順治
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亀吉/下士官
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米造/衛生兵
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府川 文吾
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駅員/石川/上等兵
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永野 和宏
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小谷/上等兵
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カメラマン坂田
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ブライアン・ムリー
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母
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溝口 貴子
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新聞記者
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青山 恵子
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通行人
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お手伝いさん
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吉田 理江
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銀玉
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<スタッフ>
原 作 | 山下 清 |
作 | 藤本 義一 |
脚 本 | 米倉斉加年 |
芦屋 小雁 | |
演 出 | 米倉斉加年 |
演出助手 | 尾鼻 隆 |
上野日呂登 | |
美 術 | 内田喜三男 |
照 明 | 松島 勉 |
音 楽 | 田村 洋 |
小野 尊由 | |
効 果 | 岩田 直行 |
衣 裳 | 金田 正子 |
演出助手班 | 笹野 努 |
段塚 崇子 | |
釘崎 順治 | |
制 作 | 釘崎 康治 |
西部 寛子 |
関連サイト
まさかね見世ウェブサイト http://www.masakane.jp/
小雁倶楽部ウェブサイト http://www.kogankurabu.com/おりも政夫公式応援サイト http://www.eonet.ne.jp/~mabo-house/
西崎緑非公式応援サイト 西崎師匠を応援するぞぉぉ!の会 http://park1.wakwak.com/~record/newpage339.htm
貞永純さんウェブサイト http://www.h2.dion.ne.jp/~neiro/
内田潤一郎さんウェブサイト http://www.h3.dion.ne.jp/~j-stage/
井上剛さんブログ http://www.toei-kyoto.com/actor/tsuyoshi-inoue/
朱伽さんブログ http://ameblo.jp/powerfulayaka/小野尊由さんウェブサイト http://www.kcc.zaq.ne.jp/ono/
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最終更新日 2010/04/06