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名演2007年11月例会 イッツフォーリーズ公演 

作/矢代静一 作・作詞・演出/藤田敏雄 
音楽/いずみたく

ドン・キホーテ
11月14日(火)6時30分
   15日(木)1時30分
   15日(木)6時30分
 中京大学文化市民会館プルニエホール
(名古屋市民会館中ホール)          地図
あらすじ
解説
キャスト・スタッフ
関連サイトリンク
会費 月額一般 2600円 22歳以下 2000円  
   高校生以下 1300円
入会金  一般  2900円 22歳以下 2300円    
高校生以下 1600円
新入会の方は、会費と入会金が必要です。それ以外の入場料は必要ありません。  くわしい名演の入会方法はこちら
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はじめに  

 ミュージカル『おれたちは天使じゃない』は、1974年に、初演され、圧倒的な評判を呼びました。それ以来今日まで、繰り返し上演されている劇団フォーリーズの財産ともいえる作品で、上演回数は1500回を越えています。  
 原作は、アルベール・ユッソンの有名な戯曲で、映画化もされて評判となりましたが、ミュージカルになったのはこれが初めてで、ほとんど原作から離れて『日本の物語』として独自な魅力のある作品となっています。  
 作・演出の藤田敏雄、音楽のいずみたくはいずれも日本のミュージカル作りの第一人者で、芸術祭賞をはじめ数々の賞を受けているベテランです。  
 また、いずみたくの音楽は、テーマ音楽「翼のない天使」の美しいメロディーがいつまでも見る人の心に残り、終幕近くのクライマックスで歌われる「今、今、今」は力強い感動的な名曲として知られ、多くの人々に歌われています。全編を通じて流れる美しいヒューマニズムが、観る人の心を洗い、多くの日本人の心を捉える、これこそまさに“日本の創作ミュージカルの原点”と言われる作品です。

 

あらすじ  

 大晦日の前夜 けたたましく鳴り響くサイレン…サーチライトが交錯、脱獄だ!!そしてその翌日大晦日、雪深い山荘に三人の脱獄囚が逃げ込む。  
 三人は「ねじ釘の哲」「泉の三太」「キャンパスの助六」と呼ばれる人殺しの凶悪犯だった。三人は偶然迷い込んだその山荘で心ならずも心中しようとしていた父娘を助けてしまう。助けられた知的障害を持つ娘の光子は、自分たちを助けてくれた脱獄囚たちを「天使」だと思い込む。  
 買い物から帰ってきた姉娘のエミは、父と妹が心中しようとしていた事を知って愕然とする。家の中には見知らぬ怪しげな男たちが三人…。  そこへ父親の従兄と、その息子でエミの婚約者がやってくる・・・・・・。


解 説
「ミュージカル嫌い」の貴方に
ミュージカル『おれたちは 天使じゃない』への期待 

 ある女性の会員さんが、夫はミュージカルに興味がなくって、とこぼしておられた。実は私も昔はそうだったので、他人事ではない。よって自分のミュージカル開眼経験を少し紹介し、参考にしてもらうことにしよう。 
 初めて生でミュージカルなるものを観たのは、海外出張中、ニューヨークのブロードウェイの劇場でのことで、もう20年以上前になる。実は商社に接待してもらった。本例会のミュージカルが初演から33年も経っていることを考えると、ミュージカルをずっと観ている人からみれば、そう古い話でもない。あとで映画『Mr.レディーMr.マダム』にもなったもの(原題フランス語)だったが、聴いて分からない英語でも、華やかな舞台で大いに楽しめた。老若男女のニューヨークっ子にも、勿論、大受けだった。また、素人にもミュージカルの「要素」とはこういうものか、ということもよく理解できる出し物だった。  
 しかし、なまじ本場ものを観てしまうと、何か日本のミュージカルを観る気になれなくなってしまった。本場のようには出来ないだろう、という変な思い込みである。しかし、意外にも名演例会でミュージカルを観る機会がやって来た。音楽座の『とってもゴースト』である。(1993年7月例会)歌と踊りにパンチがあり、ストーリーも構成も大変優れていて、観ていて涙が出た。歌われた歌の中には、帰宅時、思わず口をついて出てくる美しく馴染み易いものがあった。日本のミュージカルはつまらない、というのが偏見に過ぎないことを実感した夜であった。  
 その後は、好きなクラシック音楽の分野におけるオペラ同様、機会があれば何語の公演でも、出来るだけ観るようにしていて、大いに楽しんでいる。日本語で語られ歌われるというのは、作曲がよければ、ミュージカルの耳による理解は、極めてたやすいし情感も深くなる。素人には、ありがたい。(オペラでは、日本語でもさっぱり分からない、ということはよくあるが。)  
 今回の『おれたちは天使じゃない』は、27年前の名演初演を観た信頼すべき人によると、傑作らしい。実際、台本を読み、代表的な歌をCDで2曲聴いてみただけでも、ストーリーも面白いし、歌は親しみ易いと思う。ブ作曲家いずみたくさんのミュージカルナンバー(歌)は期待できそうである。なんといったって、『見上げてごらん夜の星を』『夜明けの歌』『世界は二人のために』『手のひらを太陽に』などのミリオンセラー名作曲家である。  
 したがって、ミュージカルの大事な2要素の「芝居」と「歌」には大いに期待出来る。ストレートプレイの劇団の人も交じって演じるミュージカル、というのにも、一演劇ファンとしては興味がそそられる。  
 最初に触れた男性のような会員さんにこそ、ミュージカルの例会だからといって休まず、続けて観て貰いたいものだと思う。一度観たら病み付きになる、なんて、歳がいってからそうあることではないかもしれない。  
 帰り道、観客(聴衆)が、有名なアリアを歌いながら帰ったのは、プラハでのモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』や『魔笛』の初演でのことである。多くの会員さんが、この例会でも、たとえ心の中ででも、主要ナンバーを歌いながら帰れるといいなあ、などと、私も今から秘かに期待している。 (水無月 K.I)

キャスト
ねじ釘の哲…………西本 裕行 (劇団昴)
泉の三太……………井上 一馬
キャンパスの助六…大場 泰正(文学座)
大塚明………………伊藤 和晃(劇団昴)
大塚エミ……………坂口 阿紀
大塚光子……………歌納 有里
黒川虎男……………福沢 良一
黒川始………………三品 英士
駐在の巡査…………森  隆二
黒子たち(男)……堀内 俊哉、堀内 保孝、藤城 道博、三好 幸次
黒子たち(女)……中村つむぎ、木戸可奈子、阿野佳与子、藤岡 彩子、角崎 慶子  

スタッフ
作・作詞・演出……藤田 敏雄
作……………………矢代 静一
音楽…………………いずみたく
監修…………………土井 丈司
美術…………………朝倉  摂
照明…………………吉井 澄雄
振付…………………坂上道之助、チャチャ遠藤、大原 晶子
演出補………………茂木 沙月
照明補………………小林  實
音響…………………返町 吉保
歌唱指導……………林  絵理
舞台監督……………川瀬 嘉久
演出助手……………佳田 亜樹
振付助手……………今宮多力香
制作…………………廣瀬  稔
プロデューサー……石川  暁


関連サイト

イッツ・フォーリーズウェブサイト

http://www.allstaff.co.jp/


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最終更新日 2007/11/09