真洲市南端に位置する建設中の無人区画。
無法状態の非行少年収容施設。
謎の会員制人工リゾートエリア。
わし区に不法居住する初老の男「スガ八」が所有する機体。
右腕はショベル、左腕は細長く柔軟な〈スネークハンド〉で、土木工事から細密作業までを1台でこなす。ただしパワーが弱く動作も遅いため作業効率は悪い。
スクラップパーツを組み合わせて造られ、主として土木作業メカ・ゴーナングラ(サル型)、左官メカ・レークーナ(タヌキ型)、“パワーボックス節約型”雑用メカ・ヒンサール(トラ型)、高所作業メカ・プリダーク(ヘビ型)の4機種が使われている。
廃用パワーボックスを動力として活用できるというヒンサールの特性を引き継いでおり、運用コストがほとんどかからない。 ナラカ時代の庄野が製作したワンオフの特殊な改造機であるヒンサールのパーツが、どういう経路でここまで流れてきたのかは謎である。
 
スガ八は本機を使ってわし区の工事現場で仕事を得ていたが、ハンガーデモンズの騒動のため工事は中断。関係者はことごとく退去し、仕事がなくなるばかりか居住を続けることも困難になってしまう。それでも彼は生活物資をどうにか調達してこの地に居座っている。その目的は、わし区の地下に秘かに建造されたと噂に聞く人工理想郷〈スバルガ〉を探すことにあった。そこは安楽と美食に満ちたこの世の楽園だというのだが…。