報告書 別紙1 ヴォッヘンクラウズール 過去のプロジェクト紹介
(ミュージアム・シティ・プロジェクトまとめ)
★さらに詳細に、正確にプロジェクト内容を知りたいかたは、英語とドイツ語で書かれている「ヴォッヘンクラウズール」の正式サイトをご訪問ください。
[1]1993年 オーストリア、ウィーン「ホームレスの人々についての提言」
ヴォッヘンクラウズールの活動としてはじめてのプロジェクト。
ホームレスの人々に医療を提供するための(医療バス)を設置。
毎月600名以上の患者を無料で診察。
[2]1994年 スイス、チューリッヒ「麻薬問題についての提言」
麻薬問題に関する討論をボートのなかでおこない、麻薬患者である売春婦たちのための宿を開設する計画を立案。
その後、彼女たちがカウンセリングを受けられるスペース(シェルター)を設立。
[3]1994年 イタリア、シヴィテッラ・ダグリアーノ村「高齢者の社会的状況についての提言」
高齢化が進む村におけるプロジェクト。
利用者が少なかったコミュニケーションセンターの隣りに、伝統的なスポーツ球技「ボッケ」のコートを建造し、
センターの利用者を増加させた。
[4]1995年 オーストリア、グラーツ「宗教、戦争などで自国を強制退去させられた難民についての提言」
グラーツでは、宗教的、民族的、政治的理由などで自国にもどれない難民たちに、合法的な居住を確保するため職を与えることをテーマとした。
7名の外国人を「ソーシャル・プラスティック」というグループのアーティストとして登録し、1年間滞在させるプロジェクトをおこなった。
[5]1996年 オーストリア、ウィーン「学校現場についての提言」
小学生、教員、両親等との共同プロジェクト。
小学校の教室内の構成や構造上の問題点、例えば机が使いづらい、壁を楽しくしたい、ロッカーの場所を変えたい、など学習環境の改善案が提出され、生徒たちが自分たちで使いやすいものをデザイン、レイアウトした。
[6]1996年 オーストリア、ザルツブルグ「国外追放予定で、拘留中の人たちの問題点についての提言」
国外追放を予定されている外国人の拘留所は、基本的人権が全く考えられていない状況にあった。
収容者への社会的および法的なサービスを請け負う、一種のコーディネート機関をつくり、人権が認められる環境をつくった。
[7]1997年 オーストリア、オッテンスハイム「コミュニティの発展に関する提言」
まちおこしを目的として実施されたプロジェクト。
コミュニティ内で決定される政策に多くのひとがかかわることを目指した。
本来の街の中心部を復興させるプロジェクトや若い世代の関心をまとめるなど、いくつかの活動グループを作り、発展に役立つプランをカタログ化した。
[8]1998年 ドイツ、ベルリン、クロイツベルツ地区「労働市場政策への介入」
アートセンターNGBKとの共同プロジェクト。ベルリンでは失業率が高く、職業安定所にかわる新しい組織が求められていた。
新しい組織(ワークステーション)では、個人の能力や興味が充分活用できるよう、新しい仕事のアイデアを持っている人たちに、職を探すアドバイスや支援をおこなう。
[9]1998年 オーストリア、リンツ(ヨーロッパ文化月間)「仕事の将来についての提言」
将来の産業形態に関する提案。
様々な企業から排出される廃棄物を新たな製品とするためデザインをアーティストや、デザイナーに依頼する。
デザイナーたちのネットワークをつくり、新しい業種、経済効果を産み出そうとする試み。
[10]1999年 イタリア、ヴェネツィア(第48回ヴェネツィア・ビエンナーレ)「コソボの難民への教育の提供についての提言」
コソボ関連の紛争によって生じた難民に語学教育を提供する。
計8校を設置し、1200人の生徒に対し、16人の教師が英語、ドイツ語、イタリア語の教育をおこなった。
これらは国際的な人間形成を目的として実施された。ヴェネツィア・ビエンナーレのオーストリア館ではプロジェクト事務局が設営され、学校の運営資金を調達するために、福袋を販売した。
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